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リーダーの言葉

「私には夢がある。いつの日か、ジョージア州の赤土の丘で、かつての奴隷の子孫たちとかつての奴隷所有者の子孫たちが、兄弟の間柄として同じテーブルにつくという夢が。」

「私には夢がある。いつの日か、不公平と抑圧という灼熱の炎にさらされているミシシッピ州でさえ、自由と正義のオアシスへと生まれ変わるという夢が。」(1963年8月 マーティン・ルーサー・キング牧師 )

リーダーの言葉としてどこが優れているか。最も大事なのは、聞いていて映像が浮かぶこと;
「ジョージア州の赤土の丘」・・・晴れた日、青い空、赤い土、丘の上の緑、爽やかな風、、
「奴隷の子孫たちと奴隷所有者の子孫たち」・・・肌の色の対比、にこやかな笑顔、だんらんの時間、、、
「同じテーブルにつく」・・・テーブルの上の食事、お酒、ガヤガヤした会話、、、、

これがもし、どこかの国の政治家のように、「黒人のリーダーの割合を〇〇%にする!」「黒人の方にとって満足できる生活状態を!」などと吠えていても、全然ぴんと来ない。

また、イメージ表現に加え、「現状」と「ありたい姿」をわかりやすく対比するのもポイントだ。
現状:不公平と抑圧(ネガティブな抽象概念)、灼熱の炎(イメージできる)
ありたい姿:自由と正義(誰もが欲する抽象概念)、オアシス(イメージできる)

よくやる間違いは、「自由と正義を我らに!」という、ありたい姿のみを抽象的に語ること。これをやると、「ン? 今もある程度自由は確保されているのでは?」と思われてしまう。


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