【Tableau】MoMひとり反省会_2022/W47

Tableauコミュニティイベント MoMへの初参加

2022年11月22週のMoMに参加しました。
2022/W47: Railroad Infrastructure Quality Rankings
今週は鉄道インフラの質に関する世界ランキングです。

オリジナルViz

Global Railroad infrastructure rank (Clusters)_Org
EmpowermentOnEveryday(通称:EoE)の勉強会で、30分程度時間をとり作成したのがこちらです。
※余談:EoEはMoM・WoWを文字って命名しています

Global Railroad infrastructure rank (Clusters)_Org

なんかわりかし傾向が読み取れるものができたかも!!
クラスターは3つに分け、クラスターごとに年別の変化を比較出来るようにフィルターを表示しました。何となく複数の年で比べたいこともあるかもと思い、フィルタは複数選択出来るようにしました。
Twitterに投稿し、英翻訳し(Google先生に手伝ってもらったし、きっと伝わるはず!)、助言を求めてその日は終了しました。

Ganekoさんからのご助言

投稿後、Twitterを確認するとGanekoさんからリプが来ていました。
つい先日JTUGで目の前でGanekoさんのViz作成を見て、ちょうどその日もGanekoさんのnoteを参考にしながら業務でViz作成をしていたところでした。
リプもそうですが、操作手順や機能の本質まで丁寧に書いてくださるので、Tableau初心者としては非常にありがたく、今回のご助言は貴重な機会だと思い学んだことをnoteにまとめてみた次第です。

実際に修正してみた

Ganekoさんからいただいたリプはこちらです。

Ganekoさんからいただいたリプ

①なんかわりかし傾向が読み取れると思っていたけど、クラスターの詳細設定に問題があって正しく見せられてないかも
②国によって欠損年があることを考慮していない
③年を推移で確認出来ると良さそう
こちらの方向性で修正してみることにしました。


①なんかわりかし傾向が読み取れると思っていたけど、クラスターの詳細設定に問題があって正しく見せられてないかも

まずはGanekoさんにご教示いただいた通り、クラスターを編集してみます。

クラスターの編集(Edit Clusters)
確かにクラスターを決定する値が2つに…

クラスター決定値からGlobal rankの合計を除外し、残ったクラスター決定値のRailroad infrastructure qualityはメジャーの計算方法を合計から平均に変更しました。

original
Cluster 1 に30位くらいまでが入っていたのが、20位くらいでまとまった

ここで比較をしている時、次のような新しい課題が出てきました。
⑴クラスターのフィルターは、どの色がどのクラスターに割り当てられているのか分かりにくい
 また、Global rankは段階になっているが、クラスターの色の表現が赤・青・黄だと段階的な表現になっておらずクラスターの意味が分かりにくい
⑵Yearはフィルターで一つずつクリックするのが面倒
 複数年選択するより、推移で見たい(Ganekoさんからのご助言が自分の課題として認識できた)
⑶クラスター数は3で適切なのか
⑷背景が白地は見えにくい
②以降の修正を進めながら、こちらも直していくことにします。


②国によって欠損年があることを考慮していない

Ganekoさんからの
・すべての年でみる場合は、平均で分析する方がよさそうです(国によって欠損年もあるため)
・フィルターから「すべての年」はなくしてみる(フィルター右クリックし、カスタマイズで設定)
というご助言を元に更に改良を進めます。

Filter(フィルター)右クリックし、Customize(カスタマイズ)から「Show "All" Value("すべて"の値を表示)」のチェックを外す
フィルターから全ての年を外したバージョン

前回の修正で新しく出てきた課題を合わせて修正。
課題⑴:クラスターの色を表示。フィルターでは色が分からないので、色の凡例(Color legend)を使用。
課題⑵:Yearをフィルター「複数の値(リスト)(Multipul Values(list))」から「単一値(ドロップダウン)(Single Value(dropdown))」に変更。
課題⑶:タイトル下に記載している通り、「クラスターがぶれる 個別の数字は大きく変わっているわけではないのに、クラスター数が3-5に変動する」のでクラスターの数を変更。

クラスター数については、Tableau Helpには以下の通り記載がありました。

クラスタリング アルゴリズムには、これらの変数の最大値、最小値、またはその中間の値のどれをユーザーが探しているのかわかりません。ただし、相関関係のみを探します。これらの変数の値が高い場合は、探している兆候であることが分かっているため、クラスター 4 が最適な選択となります。

Tableau Help - データ内のクラスターを見つける 

今回は4にするとばらつきの傾向が複雑になり見にくさを感じたので、シンプルに全体の傾向が見える3を採用しました。
課題⑷:背景をマップ>バックグラウンド マップ>明るい ⇨暗いに変更。
⑴のクラスターに段階的な意味を持たせたい課題と合わせて、マーク>色>色の編集>カラーパレットの選択
暗い背景で見やすく、段階を表現出来るように今回はLightning Blueglassを採用しました。


③年を推移で確認出来ると良さそう

最後に
・ページ機能で年変化をみるのも面白そう
とのご助言を参考に、ページ機能を試してみました。
ここでページ機能を使うまで、今まで私はViz作成の際にページ機能を使用したことがありませんでした。

年推移の確認をフィルター(Filters)からページ(Pages)に変更

ページ機能に変更したことで、フィルターだと一つずつクリックするのが面倒だと感じていた操作性が改善されました。
再生ボタンをクリックすると年推移が自動再生されるので、比較の用途にもこちらの方が利便性が高そうです。

よく考えると先日参加したJTUG総会のVizつくりまshowの課題でも使っていたことを思い出しました。その際はすごいなTableau、アニメーションが作れるのかーと呑気に思っていましたが、すごいのはTableauとその機能を応用するGanekoさん含む決勝戦出場者の方々だったことに気付き、よりリスペクトが募りました。


改良してみてどう変わったか

クラスターの分布が変わったことで
・国単位で傾向が読み取れるようになった
 中国は2010年から質向上し、2016年また下降
 ロシアは2016年から質向上し、上位クラスターに入るようになっている など
・ランクとクラスターの相関性がより明確になった
などの変化がありました。
何となく読み取れそう、くらいだった傾向がよりまとまりとして機能するようになりました。

今回完成版はページ機能で年変化を見るシートになります。
途中うまくページ機能が設定できなかったためWPのやり方というシートがいくつか付いていますが、最終的に同じものが再現出来たのでそちらの解説は今回は割愛しました。

GanekoさんのViz

Ganekoさんも同週のMoMに参加されていたので、Vizを見てみました。

GanekoさんのViz:Improve the rail transport quality(MOM week47 2022)

まず、タイトルのHowを線路に見立てることで、ビジュアルとして差をつけられるだけでなく、鉄道・線路に関するVizであることが一目で分かるようになっているところに凄みを感じました。
次に、どうやって操作するんだろう?と思っていたらTwitter投稿のリプに操作方法のGIFが投稿されていました。

・細部を使って何の説明か示す
・先回りして解説する
様々な手段を活用した、それでいてシンプルで分かりやすいVizの情報補完の美しさに、自分もこういうViz作成が出来るようになりたい!と思いました。

MoM初参加&ご助言に基づいて修正してみた所感

初投稿した時はぼんやり「なんか傾向があるんじゃない?!」くらいだったのが、修正するにつれて「この設定の根拠って何なんだろう?」「なんか傾向くらいじゃ足りないな、結論を記載した方が言いたいことがはっきりするな」と徐々に課題が具体的になっていきました。
今回私は出典も記載していないし、結論も書いていません。Viz共有のマナーとしてはめちゃくちゃだったなと後になって気付きました。
データ分析に使うVizとしては情報が足りていない。見せ方もごちゃごちゃしないように、見たいと思うVizになるように工夫しないといけない。知識を仕組みから理解して本質まで落とし込まないといけない。やらないといけないことがたくさん出てきました。
MoMはじめTableauイベントにこれからも積極的に参加し、Tableauユーザーとして、データ分析に携わる者として、まずは「基本がなっていなかった自分を恥ずかしい!」と思えるようにがんばりたいです。スタートに立ちたい、自分の力不足に気付いて悔しい思いでいっぱいの初投稿でした。

一方でMoM参加は、DATA Saber Bridgeの技術課題では気付かなかったTableauコミュニティの良さに気付く機会にもなりました。
Tableauの便利さにはOrd挑戦を通して毎回驚かされていましたが、今回は実際目の前でJTUGでのViz作成を見て、そのテクニックの凄さを体感した後にGanekoさんからご助言いただけたのは、自身の成長やTableauやビジュアライズの理解において非常に貴重な機会だったなと感じました。改めてGanekoさん、ありがとうございました。
今回のようにツールの使い手として憧れる存在とSNSを通して繋がれることは、とても幸せなことだと思いました。Tableauの大きな魅力の一つでもあると思います。
また、MoMは他の猛者たちも世界中から参加しているので、その方々のViz比較もやっていきたい、そしてエッセンスを取り入れながら成長に繋げたいと思いました。

【余談】Participation Tracker

MoMに参加記録がつく仕組みですが、2021年で更新が止まっているようです。
参加したかったですが、残念!

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