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自閉症シスター

私の妹は自閉スペクトラム
と言ってもそれがどんなものなのかいまだにわからない

昔から冗談が通じないのも
人見知りなのも
自分の気持ちをうまく伝えられなくていらちなのも
全部彼女が持っている特性なのであってそれのせいではないだろう
実際私は彼女のそういうところが愛しくてたまらない

自閉スペクトラムを愛しているのではなく妹を愛しく思っているから。
それはそうか

昔からそんな妹の短所を補うのが私の役目
転校先での自己紹介
親や先生、時には友達に彼女の言いたいことをまとめて伝えること
そうやって頼られるとお姉ちゃんって感じで嬉しかった
私だけがこの子のことをわかっているって

そんな妹ももう高校生

つい先日高校時代の友人に会った
(と書くとアラサーっぽいんですが)
彼女たちと妹の話になり、どこの高校?と聞かれた
この質問自体は全然不自然ではない
みんなだったら普通に答えるのになと思った

私は
「多分みんな知らないよ」
と言った

隠そうとした
支援学校って言わなかった
妹に申し訳なく思った
自分の中のどこかに妹を恥じている気持ちがあることに悔しくなった

本当は世界で一番かわいくて大好きだ

そんな気持ちをまだ消化できずにいるという文章でした

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