見出し画像

現状把握能力と自己肯定

どうやら世の中には自己を肯定するのではなく、「自分なんて…」と言っている、思ってる方がカッコいい、正しい。みたいな風潮がある気がするのだが、それは完全なる間違いであるとおもう。

むしろ、「自分なんて…」と自己否定を続ける人間の方が現状把握能力が欠けているということは『セルフ ・コンパッションと自己に関連する不快な出来事に対する反応 ─自己を思いやることの意義 』という研究でも明らかになっている。

これにはもちろん理由がある。
基本的に社会で生きている限り、他者の視点や考えは嫌でも入ってくる。そのインプット量は自分では到底コントロールできない。
それを受けて「自分なんて…」と言っているのは、いわば経線しかない地図で自らを把握しているつもりになっているみたいなもので、大体の場合、間違っている。自分自身が一番自分を見れないのだ。

だからこそ、自己肯定することがとても大切。
これまでの人生やそこでの経験だったり、学びみたいなものを1つ指標として、インプットされた情報と照らし合わせて現状把握をする。

地図でいう経線が外部からのインプットであるならば、緯線にあたるのがこの自分自身のメタ認知である。

端的に自己否定する人間は能力が低い。というのは少し言い過ぎな気もするが、経線しかない地図で大海原に航海に出ることは、流石に無謀と言えるだろう。自己と自他、2つの軸をバランス良く見ていくことが重要だと考える。