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【光る君へ】ドラマレビュー第12回更新です

クロワッサンオンライン 連載中、大河ドラマ「光る君へ」ドラマレビュー第12回更新です!
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クロワッサンオンライン光る君へドラマレビュー第12回

今回は倫子さまが恋を叶えました。レビュー内で触れましたが、道長の突然の来訪はかなりの暴挙。

ドラマでも倫子の母・穆子様の「なんてこと…」道長の「無礼を承知でまいりました」で、これはアカンやつだよ、となってますね。穆子様が懐深くてよかった、破談にならなくて。
いや、道長はいっそ破談になっても構わんくらいの勢いを持たねば、やっていられなかったのかな……

源氏物語では、夕霧が親友の未亡人・女二宮に恋心を抱き、一夜を共にします。正確には女二宮が頑なに拒絶したので、夕霧は何もできないまま朝を迎えたのですが。

翌日、夕霧が娘のもとを訪れたということを人づてに聞いた女二宮の母・一条御息所は、皇女という身分、未亡人という立場をわきまえず軽々しく夕霧を受け入れたと娘の不徳を嘆き、きちんとした求婚の手順を踏まず女二宮の部屋に踏み込んだ夕霧を「娘を弄んだ」と恨みます。

その後、行き違いが生じて誤解は解けぬまま、一条御息所は元からの病に悲憤が重なり絶望の内に亡くなってしまいます。

今回の『光る君へ』で穆子は新郎新婦の父同士で話がついていた(?)こと、現左大臣家という力ある家であること、そして何より娘・倫子の思いを尊重したこと……様々な要因から道長の突然の訪問を飲んで屋敷に通しましたが、マナーが守られない一夜は、かくも母を不安と混乱に陥れるものだったのだと『源氏物語』を読むとわかりますね。
一条御息所、お気の毒な女性です。

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