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「武器としての国際人権 日本の貧困・報道・差別」藤田早苗・著を読んで

高齢者・女性・外国人・性的マイノリティへの差別、少子化問題、生活困窮者の増加、軍事基地・原子力発電所の立地問題、無謀な都市再開発、マスコミ報道やSNS発言への政治的圧力、市民の知る権利を阻害する法律や行政の不作為。

現代すべての社会問題を人権視点で考えると、声を上げなければならないこと、動かなければならないことがわかってくる。

「人権問題なんて、他所の『野蛮な国』の話でしょう?うちには関係ないよ、普通に生活できているし」と考える人は少なくないだろう。

そういう人にこそ、是非ともこの本をご一読いただき、日本、とみに自民党政権の考える「人権」と、世界で目指すべき普遍的な人権に大きな違いがあることを知ってもらえたらと強く思う。

童話的な理想と世界の現実の違いを受け入れ、建前と本音をわきまえてふるまうことは一見オトナに見える行動だが、その裏で繰り広げられる、自らのそして他者の人権を踏み躙る行為は決して褒められる話ではないのだから。

今年一番の「深い気づき」を得られた本だった。

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