2023年大相撲初場所 千秋楽 観戦日記

はじめに

この記事は、私がどっぷりハマってしまった相撲沼に読者の皆さんを呼び込むために、ぜひ伝えたい取組を紹介していきたいと思います。
自分が相撲の面白いと感じたポイント、力・技の面白い取組と、個人的な注目をしている取組、そして私の押し力士高安の「今日の高安」を書いていきたいと思います。

おすもうさんは力持ち。昔からそんなイメージがあるが、いざ本番でその力が思いっきり見ることがないという人は多いのではないでしょうか。
そこで、千秋楽「うおー、すごいパワーだ」と感じた取組をご紹介したいと思います。
力士は画面通りの表示で書いています。

1.●狼雅(9勝6敗)※紫色-〇豪ノ山(9勝6敗)※紺色

既に勝ち越し(8勝以上挙げていること。番付が上がる)を決めている両者の対決。右を相手の左脇に差して、自らは左の廻しを取って相撲を取るのが得意な狼雅と押し相撲でい一気に相手を持っていく豪ノ山というタイプが正反対の二人でもあります。
始まるとともに、狼雅の首元を押していく豪ノ山。そのまま前に出ていき、狼雅に何もさせずに土俵外に押し出しました。
豪ノ山の押しのパワーが炸裂した一番となりました。

相撲を見ていると、必ず決まり手というのが存在します。勝負を決めた技の事ですが、それ以外にも技が必要となるポイントがたくさんあります。どうやって相手を倒すか。お互いの攻防を見守り、エキサイトする技の世界に触れてみませんか?
そこで、千秋楽「うおー、これは凄い!」と感じた取組をご紹介したいと思います。

1. 〇御嶽海(7勝8敗)※赤色-●宝富士(8勝7敗)※紺色

既に負け越しを決めている御嶽海と、勝ち越しを決めている宝富士。御嶽海の押し相撲と、宝富士の左を差す相撲。どちらが主導権を握るかが注目です。
この取組の“技”な部分は御嶽海の右と、宝富士の左の攻防です。
始まるとともに、差し合いに持ち込もうとする宝富士。そのままの流れで、宝富士は左を差そうとしますが、御嶽海はそれを嫌って右手で強烈に宝富士の左手を押しています。
この攻防がしばらく土俵中盤で続いていきます。宝富士が何度か左を差そうとしますが、これができずに、上体が少し伸びたところを御嶽海が前に出て、勝負あり。
宝富士の左を封じるために、御嶽海は右を上手く使い、チャンスが来るまで耐え抜く。
この腕にも技が凝縮されていると私は考えます。

注目

力士は皆、一つ上の地位を目指しながら、相撲を取っています。逆に落ちてしまうと全く別の世界に暮らすことも。(汚い話ですがお給料も変わってきます)そんな昇進・降格がかかる取組や、同学年・ライバル関係といった取組を紹介したいと思います。

1.〇貴健斗(7勝8敗)※緑色-●塚原(5勝2敗)※黒色

十両の貴健斗と幕下の塚原の対戦。貴健斗は既に負け越し、塚原は勝ち越し(幕下以下は7番しか相撲が無いので、4番以上勝つか負けるかで勝ち越し・負け越しが決まる)を決めていますが、勝ち数・負け数によっては十両と幕下の地位が入れ替わるかもしれないという戦いになっています。
始まるとともに、両手を出していった塚原。そのまま貴健斗を突いていき、圧力を伝えきったところで叩きます。しかし、貴健斗もこの流れに冷静に対処し、体が落ちずにそのまま塚原を土俵外に押し出しました。
貴健斗はこれで7勝目。十両残留に一歩前進しました。

2.〇玉正鳳(4勝3敗)※黒色-●照強(5勝10敗)※黒色

こちらも先ほどの貴健斗-塚原戦同様に、玉正鳳の新十両昇進がかかる幕下十両対決です。
玉正鳳はここまで3勝3敗。今日勝てば、十両昇進がほぼ確実です。
そんな大一番の相手は照強。小兵ですが廻しを取ると巧みな投げを打ってくる相撲巧者です。
始まるとともに、潜ろうとする動きを見せる照強。それに対して、玉正鳳は上から押さえつけるような叩きを見せます。照強は土俵際まで何とかこらえますが、玉正鳳も土俵を上手く使い回り込みながら、叩き続けます。これに照強は手をついてしまい勝負あり。
これで玉正鳳は勝ち越し。新十両をほぼ確実なものとしました。

3. ●琴勝峰(11勝4敗)※青色-〇貴景勝(12勝3敗)※黒色

幕内優勝が決まるこの一番。勝った方が優勝です。どちらも埼玉栄高校出身。そんな先輩後輩対決となった両者ですが、貴景勝は押し相撲で相手を圧倒したいところ。一方琴勝峰は貴景勝の勢いを止めて、押しでも組んでも自分に有利な体勢で相撲を取りたい。
始まるとともに、思いっきり押していく貴景勝。その流れで、左手を琴勝峰の右脇に差します。これでは貴景勝の押しの魅力が…と思ったのも束の間。すぐさま左からの投げを打ち勝負あり。貴景勝の3回目の優勝が決まりました。琴勝峰も思いっきりぶつかるという潔さが見えました。素晴らしい一番でした。貴景勝優勝おめでとうございます!

今日の高安 番外編 高安って凄いんだぞ!

高安晃。32歳。最高位は上から2番目の地位の大関。中学卒業後相撲の世界に入り、17年もお相撲さんとして活躍する実力者です。
なぜ好きなのか。優勝しそうでなかなか優勝しないもどかしさが応援したくなってしまうのです。話は尽きないのでここらへんで。
とにかく高安の取組を見守りたい一心でこのコーナーを行います。本日からは、高安の魅力や印象的な取組を紹介していきます。

〇若隆景 ※青色-●高安 ※えんじ色(2022年3月場所優勝決定戦)

今日は負けた相撲ですが、記憶に強く残っている一番を取り上げます、勝った方が優勝となる若隆景との優勝決定戦。若隆景は左手で右脇を押していく“おっつけ”が武器の力士です。
始まるとともに、肘を若隆景の顎付近に当てる“カチ上げ”を見せる高安。それに対して、右に動いた若隆景。そこから高安の押しvs若隆景の左おっつけという展開になります。そして、高安が前に出たところを若隆景は叩きます。しかし、落ちずについていく高安。ここからまた押し合いになります。そしてまた若隆景は叩きますが、これもついていき逆襲に出る高安。そして土俵際まで押していき、若隆景の体も崩れかけそうになります。
勝負あったと思ってもおかしくないその瞬間、若隆景は高安の右の廻しを取ることに成功します。そしてその右の廻しを命綱のように離さず、回り込みながら投げを打つ若隆景。これについていけず高安は土俵に落ちてしまいました。
若隆景の優勝が決まった一番。高安も持ち味のカチ上げからの圧力がかかった押しを見せ、優勝が見えるところまで来ましたが、大逆転で優勝できませんでした。
このときテレビで見ていた私は叫びに叫び、最後は大の字になりました。それほど見ている側も緊迫した一番。そこには若隆景の巧さ・執念、そして高安の強烈な押し・優勝に懸ける思いという、両者の良いところが凝縮された一番でした。
両者ともに素晴らしい!と記憶に刷り込まれた取組です。

今回紹介した取組はそれぞれの取組を押すことで見ることができます。
今後、相撲をライブで見たい方はABEMAとNHKで見ることができます!

お読みいただきありがとうございました。皆さんの注目&面白かった取組をコメント等でいただけると嬉しいです!
千秋楽までお付き合いいただきありがとうございました!
3月の春場所も続けていこうと思います。春場所もよろしくお願いいたします。

参考文献・動画
ベースボールマガジン社「相撲」1月号
2023年1月23日閲覧
YouTube 日本相撲協会公式チャンネル
大相撲 若隆景ー髙安<令和4年三月場所・千秋楽>
2023年1月23日閲覧
NHK 大相撲取組動画
2023年1月23日閲覧
日本相撲協会公式ホームページ
令和五年一月場所 取組結果
2023年1月23日閲覧
日本相撲協会公式ホームページ
大相撲一月場所 千秋楽取組表
2023年1月23日閲覧


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