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平成最初で最後のヨーロッパひとり旅行記③二日目、フランクフルトをフラフラと。

12月11日~20日で訪れたヨーロッパ旅行のことを綴っております。
よろしければ①~御覧ください。



ドイツ2日めは、初日ぐったり疲れてしまったこともあり、遠出することなくフランクフルトでゆったりすることにしました。

朝食はこんな感じ。

オレンジジュースは生搾りのマシーンがあってめっちゃ美味しい!
日本ではちびっこばかりがオレンジジュースを飲むイメージがあるけれど、こちらでは老若男女問わずみんな飲んでいる理由がよくわかりました、本当にフレッシュで美味しいんだもの。
クロワッサンはデニッシュというよりパンって感じ。一個が重ためなので半分でも良かったかな。
ソーセージは味が強めだったけど美味しかった!塩ではないスパイスがたっぷり使われていて、しょっぱさじゃない味の強み。粗めの肉がぎゅって詰まっている。
サーモンもたった一切れだったけど脂がのっていて満足感が高かったです。うまうま。

そして結局川沿いをあるく。
前日とはちがう側をあるくと、そちら側には美術館があることに気づいたり、小さな教会があったり。同じ川なのに眺める方向がかわるだけで表情も変わって面白い。

ついつい歩きすぎてしまって、旧市街の奥の方までいってしまいました。すると面白そうな市場が!

見るからに新鮮なフルーツや野菜、そしてそここで肉料理、ビール、白ワイン、赤ワイン…。
平日だったのにみんな昼間から広場で飲んでいて気持ちが良かった。まだ朝ごはんが消化されておらずおなかがいっぱいだから食べられなかったのが悔やまれる…。

そこから地図を見ることなく、なんとなくの人の流れとなんとなくの方向感覚だけでまちなかを歩くと、地元の人が使ってるだろうデパートへたどり着きました。

外国に限らず国内を旅行しているときも、こういう現地の人が日々使っている場所へ行くとどのようなものを買っているのかがわかって面白いので、今回も迷わず入店。
ぶらぶらしているとカレンダーコーナーでWWE(アメリカのプロレス)カレンダーを発見。たしかにああいうクレイジーな番組は欧州でもウケそう。


そして、最初の自分へのおみやげとしてかぎ編みをするための編み針を買いました。(笑)
ジャンボ編み針なんですけど、日本で売られているものより持ちての部分が長めで持ちやすそうで何より配色が可愛かったので購入!まだ使えてないので、はよ使いたいと思います。
何編もうかな…、やっぱりスヌードかなあ…。

フランクフルト旧市街でもクリスマスマーケットが行われていました。
ニュルンベルクより大きくなかったと思うけれど、大盛況!まだ日が高い時間帯だったからか、日本人もたくさんいるのがわかりました。

(犬用のおやつを売るお店もあった)

ここらへんでおなかが空いてきた&寒くなってきたので、スープを売るお店へ。メニューボードは親切に英語記載もありました。
他のお客さんが食べているものをチラチラとのぞくと、スープストックトーキョーのボルシチのような、ビーフシチューっぽいスープが美味しそう。メニューボードには「Beef soup」とあります。
迷わずそれのハーフサイズを頼む。と、でてきたのは細かく刻まれたにんじんや玉ねぎ、それに貝の形をした小さめのパスタ、そして牛肉がたっぷり入った透明なスープでした。
「これじゃない…」
と思いつつ一口すすると、美味しい。
まあ、こんなミスでもなければこれをいただくこともなかったしいっか!ということでパクパク。(※写真がなくてすみません)

冷たい空気と、周りの人々のげんきな声に包まれながらスープをすすっていると、目の前で同じく一人でスープを啜っていた男性に声をかけられました。

白人の人で自分によりに年上にみえるその人はドイツ語でわたしに語りかけてきましたが、ドイツ語はわからない旨をつたえると英語を話し始めてくれました。
きけば、winter vacationを利用してフランクフルトに1ヶ月の短期留学に来ている学生さんでした。(どこから来たのかは忘れた。)
「クリスマスマーケットは賑やかで素敵ですね」
くらいの簡単な会話しかできなかったけれど、見知らぬ人とフランクフルトでコミュニケーションが取れたことはとても嬉しくて。

その頃にはすっかり冷めていたスープとは裏腹に温かい心地にさせてもらいました。
ありがとう、見知らぬ青年。

それからまた旧市街をぶらぶらと、空を仰いだり、左右にそびえる建物を凝視してみたり。

外壁の装飾がまたこっていて面白い。
何か、宗教とかと関係あるのかな?窓を重たそうに背負っている成人男性が5人。

それほど華やかではない見かけのオペラ座ではマンマ・ミーアを上映していたようでした。

『my sushi』の看板を見つけたときはなんかぷっと笑えてしまって。sushiなんて、日本でも久しく食べてないなあと。そして帰ってきてからも食べていない。

これ、ざーって書いてますけどかれこれ5時間くらい歩きっぱなしでして。
疲れてきて身体が甘いものを欲してきたタイミングで旧市街を抜け、ホテルまで大分近いところまできていました。そこで目に入る見慣れた緑色の看板。スターバックスです。

みんなのスターバックスは安心安全よね、というわけで入店。東京のスタバはいつ入っても混み気味だけど、ここは空席も目立っていて、店員さんから見える位置なのにがっつり寝ている高校生くらい?の?女の子もいました。
わたしみたいなアジア人が浮くこともありません。
ショーケースをみると、大好物キャロットケーキ。ふわふわのフォームミルクののったカフェラテと一緒にいただきました。本当はソイラテが良かったけれど、フランクフルトにはありませんでした。日本だけなのかな?

キャロットケーキは、クリーム部分が甘い。しみる甘さが、パンパンになったふくらはぎやくるぶし足の裏までじわじわ~っと広がります。スポンジ部分はナッツがザクザク入った、キメもざっくりとした焼き上がり。親近感を覚えます。
かばんにしのばせておいた原田マハさんの文庫を読むのに最適な環境と状況でありました。

すると、隣にひとがやってきました。
わたしの荷物が邪魔かな?と思ったので、自分の方へ寄せると頭上で、軽い笑い声と「Non problem.」と低く深みのある声。現地の、初老を迎えたくらいの男性でした。背は高くからだもしっかり大きいのですが、肌のシワや彼の髪色が相応の年齢であることを伺わせます。かっこいい大人でした。
なんだかそわそわ嬉しくなって、また小説を読み進めるのが楽しくなりました。

でね、しばらくして小説の展開が一段落し本から目を離したところで気づいたんですけど、その人のテーブルには何の飲み物も食べ物ものっていなかったんです。
お店に入ってきて、わたしの隣へ座って、パソコンを広げて、そのまま作業を始められて、ずーっと何も買っておられなかったんですね。
「こちらではこれが許されるんか…!」と店の寛大さに、
「何も頼まなくてもこの店におられるメンタルがすごいわ…!」と自由な振る舞いに、ダブルカルチャーショックでした。

そっからまたしばらくして、お店のスタッフが各テーブルを拭きに来たタイミングで「もしよかったら何か買ってね」くらいの声をかけていました。が、やっぱりあれはすごかったなあ。

スタバを出た時間は18時とかだったので、翌日はパリへの移動日だったこともあり、スーパーに寄って軽食を買って戻りました。
写真を取り忘れてしまったんですが、フランクフルトのホテルの部屋はとっても広くて、天井も高く、居心地のいい部屋でした。

ただ、トイレットペーパーが補充されてなかったのはきつかったけど(笑)、レセプションにその旨つたえたら笑って
「え?!補充されてなかったの?本当にゴメンね!」
くらいの謝罪をされて。
日本のホテルだったらそもそもトイレットペーパー補充忘れはよっぽどのことがなければしないだろうし、そういうミスをしたら平謝りだろうのに、こうやって気持ちよく笑ってくれると、こっちも気持ちよく笑えちゃうわなんて思いました。

つづく。

この度は読んでくださって、ありがとうございます。 わたしの言葉がどこかにいるあなたへと届いていること、嬉しく思います。