見出し画像

否定せずに相手の話を聴く難しさ

繁忙かつなかなかに難しい労働相談や人事制度、評価制度の構築に、気持ちの方が焦り。そんな時にも日々の生活で家事育児は巡るため、気がそぞろになっていたのかもしれません。

ある日、娘から

「お母さんは私の話をいつも否定する」

と言われしまいました...

かつて、自身が10代の頃、私は両親に時々の想いや気持ちを全然話しませんでした。親は余裕なく忙しそうだし、何より私の置かれた状況や感覚は私自身にしかわからないから、と。

しかし、振り返ると言外にイライラやふてくされた態度を、撒き散らしていたようにも思います。とにかく姉妹ゲンカをしていましたから....

と、自分はそんなだったから、極力娘の話は聞こうとしてきたつもりでしたが、まさか本当につもりだったとは。とほほ

数年前から、人の話が聞けないことを実感したり、どうしてもちゃんと傾聴したいと意識した時に、何度か読み返しているこちらの本を、改めて読み返してみました。

** 『ほとんどの人が聞くより話す方が好き』**

を前提として、傾聴について様々な角度から考察したこちらの本は、私のように聞くが上手ではない人に、本当におススメです。

今回の再読では、耳の痛いところがやはりキャッチアップされました。

親にとって眉をひそめる話であっても

『子どもの気持ちを「素直に」聞いてあげてください。「親父もそう思うか」とさらに突っ込まれたら、「そら、そうだ」とこれまた「素直に」応えればいいのです。「お前がそう思っているのだから、おまえにとってはそうだろう」と心のなかで思っていればいいのですから。子どもは自分の気持ちを聞いて欲しいだけで、あなたの意見を聞きたいと思っているわけではありません。~中略~あなたの意見を求める時は、子どもは直接それをたずねます』

うーーーん、反省しきり。結局聞いているつもりで、大人の立場からみて「あんまりよくないな」と思う部分については結局、意見してしまっていてそれが否定されていると感じたのかもしれませんね。

こうした態度というのは、子どもだけでなく、上司が部下にあたる人にも取ってしまいがちな対応かもしれないですね。同僚に対してもつい「優等生」的立場をとってしまうかもしれません。

ただ、この本にはそういう場合には上記のように「素直に聞く」を勧めていて、それは訓練によって可能だと示しています。

『相手にとって素直であるのと、自分に素直であることを区別する訓練』

それは

『相手のことは、相手の思いのままに聞き、自分の思いは相手が聞くまで胸にしまっているだけです。~中略~素直に聞くことは、素直に話すこととは違います』

ということです。

まあ、言うは易しで、全然肯定できない内容や腹立たしく思える内容をただ「素直に聞く」というのは非常に難しいですけどね。

それでも、聞けないな~と思うときに読み返すと、必ずどこかにヒントが隠れているこちらの本を読み返し、今度こそちゃんと聞こうと思いなおすのでございます。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?