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つみたてNISA⇔一般NISAの勘定(区分)変更で注意すべき13点【要約版】

 「つみたてNISA」「一般NISA」に加えて2024年からの「新NISA(仮)」など、一度選択したNISA口座は変更できるのか、変更する場合の注意すべき点が複雑で迷いますよね?

◆「つみたてNISA」と「一般NISA」どちらを選択しようか迷ってる
◆今「つみたてNISA」だけど、非課税枠の年間40万円では足りないので「一般NISA」に変えたい
◆今「一般NISA」だけど、120万円の非課税枠を持て余してしまうので「つみたてNISA」に変えたい
◆高配当株投資を始めたけど、日本株や米国株、ETFの配当金にかかる税金が気がかり
◆「新NISA」ってどうなるの?

という方が多いのではないでしょうか。

本記事でわかること
◆つみたてNISA・一般NISA(新NISA)口座開設の注意点2つ
◆一般NISA(新NISA)のロールオーバーの注意点4つ
◆つみたてNISA・一般NISA・新NISAのロールオーバーの関係
配当金にかかる税金確定申告の注意点3つ
◆つみたてNISA⇔一般NISA(新NISA)の勘定変更の注意点4つ
◆つみたてNISA⇔一般NISA(新NISA)の勘定変更手続き2ステップ

本記事は「つみたてNISA⇔一般NISAの勘定(区分)変更で注意すべき13点の要約版です。

詳細は⇩の画像をクリックして飛んだブログ記事をご覧ください。

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「つみたてNISA」と「一般NISA」、「新NISA(仮)」とは?

NISA(ニーサ:Nippon Individual Savings Account)の略称で、少額投資非課税制度のことです。

NISAの種類は次のとおりです。

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ここまではよくご存知の方も多いでしょう。

つみたてNISA⇔一般NISA(新NISA)を変更するにあたって、それぞれの特徴・制限があることから、勘定変更で注意すべき点があります。

大きく分けて注意すべき点が4種類あります。

❶つみたてNISA・一般NISA(新NISA)口座開設の注意点
❷一般NISA(新NISA)のロールオーバーの注意点
❸配当金にかかる税金と確定申告の注意点
❹勘定口座のつみたてNISA⇔一般NISA(新NISA)を変更する方法と注意点

つみたてNISA・一般NISA(新NISA)口座開設の注意点2つ

つみたてNISA・一般NISAの口座開設にあたっての注意点は2つです。

❶「つみたてNISA」「一般NISA(新NISA)勘定は年ごとに管理されている
❷「つみたてNISA」⇔「一般NISA間で株や投信の移管はできない

❶「つみたてNISA」「一般NISA(新NISA)」勘定は年ごとに管理されている

 「つみたてNISA」「一般NISA(新NISA)口座」の勘定の口座どちらか1つの口座を、1つの金融機関でしか作成できません。

 しかし、NISA口座は、各年ごとに勘定口座として管理されているので、
年ごとに「つみたてNISA」と「一般NISA」を切り替えられます。

❷「つみたてNISA」⇔「一般NISA」間で株や投信の移管はできない

「一般NISA」の商品を「つみたてNISA」へ
「つみたてNISA」の商品を「一般NISA」へ
移管できません。

一般NISA(新NISA)のロールオーバーの注意点4つ

❶一般NISAからつみたてNISAへ勘定変更すると一般NISAで既に保有している商品のロールオーバーができない
❷別の証券会社のNISA口座へロールオーバーできない
❸NISAからつみたてNISAへのロールオーバーできない
❹一般NISAから新NISAへのロールオーバーは複雑だけど可能

❶一般NISAからつみたてNISAへ勘定変更すると一般NISAで既に保有している商品のロールオーバーができない

 一般NISAからつみたてNISAへ勘定変更すると一般NISAで既に保有している商品のロールオーバーができません。

 一般NISAで保有していた商品をロールオーバーしたい場合、つみたてNISAから一般NISAへ勘定変更をすることで、ロールオーバーできます。

 なお、ロールオーバーしなくても、最初の5年間の非課税期間中であれば、配当金、分配金や売買益等は非課税のままです。

❷別の証券会社の一般NISA(新NISA)口座へロールオーバーできない

 NISA勘定口座は、各年ごとに管理しており、ひとつの証券会社での管理になるため、別の証券会社に”受け”となる同一年のNISA勘定口座を作れないため、ロールオーバーできません。

 別の証券会社へ一般NISA(新NISA)口座を移管してからであれば、ロールオーバーできます。

❸一般NISA⇔つみたてNISAへロールオーバーはできない

 ロールオーバーは「非課税投資枠に移行(移管)する」行為ですので、先に記載した通り、別勘定口座間でのロールオーバーはできません。

❹一般NISAから新NISAへのロールオーバーは複雑だけど可能

 2024年から始まる新NISAですが、金融庁の公表文書によると「一般NISA」から「新NISA」へロールオーバーできるようです。

一般NISAから新NISAへのロールオーバー
 5年間の非課税期間終了時において、一般NISA内全額を新NISAにロールオーバーをすることが可能(時価ベース)

ロールオーバーの優先順

 新NISAの2階部分:102万円の枠を先に利用
 新NISAの1階部分:2階部分の102万円の枠を使い切ったら、1階部分の20万円の枠を利用する

枠を超えたロールオーバー

 122万円の枠を超えるロールオーバーは、2階部分に入る

(出典)金融庁 新しいNISA制度の概要と改正の狙い より


配当金にかかる税金と確定申告の注意点3つ

❶「株式数比例配分方式」でないと配当金・分配金の非課税が適用されない
❷一般NISA(新NISA)の配当金は外国税額控除を受けられない
❸「つみたてNISA」と「一般NISA(新NISA)」は確定申告不要

❶「株式数比例配分方式」でないと配当金・分配金の非課税が適用されない

 「つみたてNISA」「一般NISA(新NISA)」では、値上がり益が非課税なだけでなく、配当金・分配金も非課税になります。

 しかし、「つみたてNISA」「一般NISA(新NISA)」が「株式数比例配分方式」でないと、非課税になりません。

❷一般NISA(新NISA)の配当金は外国税額控除を受けられない

 そもそも外国税額控除は、税制上、二重課税はNGであることから、現地課税分を控除する仕組みです。

 一般NISA(新NISA)の配当金は「日本の税金(所得税+住民税)の20.315%」が課税されず、「米国現地課税の10%」のみであり、二重課税に該当しないため、外国税額控除を受けられません。

❸「つみたてNISA」と「一般NISA(新NISA)」は確定申告不要

 「つみたてNISA」と「一般NISA(新NISA)」は非課税口座なので、確定申告は不要です。

 値上がり益や配当金・分配金についても非課税となるため、確定申告が不要になります。

つみたてNISA⇔一般NISA(新NISA)を勘定変更の注意点4つ

❶つみたてNISA⇔一般NISAの勘定変更が可能な期間
❷つみたてNISA⇔一般NISAの勘定変更中の投資可能枠
❸つみたてNISA⇔一般NISAの勘定変更後(翌年)の注文はいつから可能に?
❹一般NISA(2023年まで)と新NISA(2024年から)のロールオーバー

❶つみたてNISA⇔一般NISAの勘定変更は取引有無で9/30が分岐点

 つみたてNISA⇔一般NISAの勘定変更は、どの証券会社でも9/30が分岐点になります。

勘定設定変更前のつみたてNISA枠または一般NISA枠をその年利用していない場合
→ 9月30日までに手続き完了で、その年の勘定変更が可能
勘定設定変更前のつみたてNISA枠または一般NISA枠をその年利用している場合
→ 10/1から12/31の間に勘定変更の手続きができ、12/31までに手続きが完了すれば、翌年から勘定変更できます。 申込年の勘定設定は変更できません。

❷つみたてNISA⇔一般NISAの勘定変更中に投資可能枠が一時停止される

 つみたてNISA⇔一般NISAの勘定変更中は、勘定変更の対象となる年の取引が一時停止されます。

詳細は「つみたてNISA⇔一般NISAの勘定(区分)変更で注意すべき13点をご覧ください。

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一般NISA(2023年まで)と新NISA(2024年から)のロールオーバーで一般NISAの2回目ロールオーバーできるか不明

 先に一般NISA(2023年まで)から新NISA(2024年から)へロールオーバーできることを書きましたが、2014~2018年に一般NISAで買付している人は、2回目のロールオーバーができるかもしれません。

 ただし、2020.9月時点で、金融庁から正式な発表はありませんので、定かではありません。

 老後2000万円問題もあって、個人で老後資金を形成していかなければならない時代ですので、一般NISA→新NISAでロールオーバーできるようであれば、今後もロールオーバーを続けていけることを切に望むところですね。

つみたてNISA⇔一般NISAの勘定変更手続き

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 これまでの注意点を踏まえて、NISA口座の勘定を変更する場合、手続きは簡単です。

つみたてNISA⇔一般NISAの勘定変更手続き2ステップ

ステップ1:証券会社で勘定変更申請を行う
ステップ2:申込書が届くので、名前等を記載して返送

以上です!簡単ですね。

 私は現在つみたてNISAで投資していますが、来年から一般NISAへ勘定変更しようと考えています。

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新NISAの内容次第ですが、上記のように、新NISA期間終了後、つみたてNISAの非課税枠を使って、両方の非課税枠をいいとこどりできる可能性があります。

結局ロールオーバーが永久化することも想定していますので、老後に使う時までロールオーバーを繰り返し、評価益分の非課税の恩恵を受けていこうと考えています。

以上、ご参考になれば幸いです。

本記事は「つみたてNISA⇔一般NISAの勘定(区分)変更で注意すべき13点の要約版です。

より詳細な内容は⇩の画像をクリックして飛んだブログ記事をご覧ください。

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