断片小説 隣の物置き小屋

2月に入り、ずっと強風が吹いていた。

暫くはなんの音かな?うるさいなあ。とおもっていたがあまり気にせずに荷物の整理をしたり、かえる親子が酒風呂に浸かったり、牛が入浴剤を使い気持ち良さそうに風呂桶に浸かっていたし、売れないイカのミュージシャンもリサイタルを行ったりしていた。

洋裁店の部屋から
カタカタカタカタカタカタカタカタ
カチカチカチカチ

カチカチカチカチカチカチカチカチ
と音も聞こえた

隣の家の飲み屋の住人達が、知り合いしか来ない書道教室と、駐車場の広い書道教室と隣接するマッサージ店に改装するためにうちから離れたばしょに大工を呼んだのが一昨年。
改装する時は
「隣を工事します。暫くうるさいですがいいですよね」
と菓子折りを置いていっただけだったのだが

隣の住人私たちである楽園のイエティ温泉ミュージックシネマセンター洋裁店の一階の窓という窓を覆うように物置小屋を2つ建てていた。2つも。

おかげでほとんと冬は日が射さなかった。

楽園洋裁店はそれでも夫婦で切り盛りしていたので幸せな日々を送る。

洋裁店は2014年2月に入り

かちかちにかちかちかちか

と夜中に音が響いた

さすがに除雪車も消防も近いのでうるさい

苛々し、寝不足の日が2日間経つ。

我慢が出来ずに窓を開けて原因を調べると

窓の下の物置小屋トタンが強風で物置小屋に当たっていたのだった。

やった!

ついに行動に移した。移したと言っても

隣に言いに行くわけではない。お婆さんの手前なんとも出来ないのだ。仕方がないのだ。

お婆さんは教えてくれた。隣のトタンだ。と

ありがとう。

目をつむりかんがえた

洋裁店から見える場所なので

あの竿竹だ!

窓の下でガッチリ押さえ付けるのに大成功

手応えあり。少しとたんの鉄が曲がったようだ離してもおとがしない。

イエティ「ママ、こわかったよーえーーーんえーーん」

しばらく抱き締めて私も泣いた。

パパのお部屋には遊び場が沢山ある。
イエティ「一発芸ヒトデ!ママ、キイロとあやと温泉いって来る!」
ママ「気を付けて行っておいで」
パパ「キイロ、頼んだぞ」

あやか「いってきまーす♪となりのかーちゃんでーべそ息子のハゲ、でぶで禿げでーヤブで三拍子ー♪趣味はエロゲー♪」

キイロは壁にたちしょんした

イエティは相変わらずブルドーザーにつばを吐いた

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