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自称有識者「ペ〇は犯罪」

ツイッターで定期的に盛り上がる話題、具体的に書くと面倒なことになるので「低年齢女性児童に性的欲求を感じる人」ということになる。自称有識者はその人らを犯罪者もしくは病気だから治療しなければならないとしている。以下それらについて実際に有識者がそう思っているかは不明だがいろいろ考えた結果の理屈とそれに対しての反例。

・犯罪であるの理論
「低年齢女児が性的に好き→そういう人はいつか実際に行う→実際におこなったら犯罪→よって低年齢女児に性欲を感じる人は犯罪者である」というものである。

・上記理屈の類似例
上記理屈は思想があればいつか行うので犯罪者であるという理屈であるが、実際にやったら犯罪であるが実際にやってないから犯罪でないなんてものは多数ある。具体的に言えばヤンキーまがいの人が「〇〇ぶん殴りてー!」とか言えば、それは実際に殴打したら犯罪なので犯罪者と言える。他類似案件は多い。

・スポーツで存在する反例
実際問題としてスポーツでは反例がいくつかある、例えばボクシングであれば人を殴る競技である→ひとを殴る練習をしている→競技そのものでは人を殴る→人を殴るのは本来犯罪である→実際に人を殴りたいに違いない→よってボクシングをする人は犯罪者であるが成立する。実際はスポーツだから特例で許容されているに過ぎないが、路上でやれば決闘や傷害になるので明確な犯罪になる。低年齢女児と性行為に及べば犯罪であるし、他人を殴れば犯罪であるが前者はしてもいないのに批判されるし、後者は「男らしい」「かっこいい」という謎の擁護も受ける。

・実際犯罪数はどんなもんなの?
いわゆるロリコンのオタクが女児に対して性交に及んだものの例としてはいくつかあるが犯罪件数で考える。具体的に「ロリコンオタクが起こした強姦件数や性的イタズラの件数」では出ていないのでここでは強姦件数で考えると令和2年においては約4000件となっている、なお実際の強姦では20歳以上の男女でする場合もあるのでロリコンオタクが起こした犯罪のみではないことに留意。それに対して他の犯罪数は以下のとおり。

令和4年犯罪件数(上位より)
認知件数60万件
1位:窃盗46%
2位:暴行14%
3位:傷害10%
4位:詐欺6%
5位:横領、遺失物等横領5.5%

上記のようになっている、ちなみに5位の時点で5.5%なので認知件数60万件のうち3万件、それより圧倒的に低いところに強姦事件がある。なのでロリコンオタクの犯罪に目を光らせて度を越えて注意するより窃盗暴行傷害詐欺の被害者にならないような防犯の方がさきかと思う。

・それでもロリコンオタクが子供に対して性犯罪をしているんだー!
上記案件については全体ではないが少数その手の人がいるかと思う、そしてその手の人たちを実際警戒している人はいるだろうが最大の矛盾点として令和2年の犯罪白書によると以下のようになっている。

強制性交の加害者108人
実父:30人
養父、継父:55人
母親の内縁の夫:17人
その他(男性←おそらく実際に手をだしたロリコンオタク):5人

上記内容だけでいえば実際の性加害で考えれば(母親は)実父や養父、継父に対して防犯するべきであるだが、世間的にはたまたま近くを通りかかってチラ見しただけの小太りの男性に対して「あの人はロリコンオタクだからうちの娘をみたにちがいない!絶対あいつが犯罪者!社会から抹殺すべき!」という謎理屈が出てくる。

・ロリコンオタクは犯罪者がもし正しいと仮定してみる
最初の「ロリコンオタクは(そのうち実際に手を出すから)犯罪者である」が正しいと仮定すると下記内容についても同じように成り立つ。
例1:ボクシングを始めてサンドバッグを殴っている人は(そのうち他人を殴るから)犯罪者である
例2:柔道を始めた人は他人を投げたり人を絞め殺したいと思っているし(そのうち他人にそれをするから)犯罪者である
例3:バイクを改造する人は(そのうち違法改造をするので)犯罪者である
例4:イキり中学生が「ぜってーボコる」と言うのは(そのうち他人をリンチするので)犯罪者である
例5:主婦が「ちょっとの距離だからシートベルト締めなくてもいい」「ちょっとくらい速度違反をしてもいい」というのは(そのうち違反をするので)犯罪者である
と上記のような例は枚挙にいとまがない、実際にするかどうかは別で思想そのものや、事前の発言からそれをしたら犯罪者だからというのは違う話になってくる

・自分の娘が被害にあったらどうするんだ
被害にあう可能性で誰にでもあるし、自衛する分には問題ないし、個人として「ロリコンキモッ!娘を近づけんどこ」も自由ではある、ただしそこで理論を飛躍させて「ロリコンオタクは犯罪者」と言い張るのが間違えていると思われるというのがこの記事の主張になっている。また被害について言えば年間での被害数は上記にも書いたが100人いて他人の男性からの性加害者は5人、あくまでこれが年間。「娘を被害者にさせない」ためにしているのなら、令和5年中に交通事故の死亡者数が2600人発生している。単純に女性が半分として1300人、年齢の分布が1年齢10人とすると「自分の娘」として0~10歳程度で考えると100人が亡くなられている。そうすると交通事故で死亡することについても被害にも当然自衛したほうがいいとなるが、実際それだけ亡くなってしまう時点で自衛されていない(もしくは自衛の意味がない)、ので十分低いにもかかわらず必要以上にロリコンキモイ!ロリコンオタクは犯罪者として叩くのはどうかと思っている。

・なんでこんな理論が出たのか
おそらくメディアが(ごく少数出てきた例としてオタクが犯罪を犯したニュースを出して)ロリコン雑誌を持っていた!こういうやつが犯罪をするにちがいない!というのを出していて、それをうのみにして「ロリコンはこういう人なんだ!キモッ!犯罪者!」となっているかと思う。しかし現実にはロリコンは犯罪者(実際犯罪を犯す人は少数)と言い張っているのに、交際者に殴られてDVを受けている例は枚挙にいとまがなく、なぜかそれでも交際を続けている。実際同じ犯罪なんだから性犯罪をしそうなロリコンオタクの風体の人を避けるなら、他人を殴りそうなヤンキー上がりの男も避けるべきであるが後者にはそれなりにモテるこの不思議。

・そもそも「(精度の高い)人を見る目を持っている人が少ない」
ある人から「そいつを見ただけでオタクかどうかわかる」というのがあった。実際検証をしたわけでもなく、無作為に抽出した人でのオタク割合と、見た目だけでオタクと分かった人を比較して「本当にみただけでオタクかどうかわかる」が正しいか正しくないかが判断されることになる。しかし実際やっているのはそれっぽい人に「おまえオタクだろ」と決めつけてあれこれ聞いてちょっとでも詳しいものがあればそれのオタクと決めつけて話を終えて「見ただけでオタクかどうかわかるんだ(ドヤ」になる。そこら辺の人で見る目があるとしたら、何人も就職希望者を見ている面接官なら人を見る目があるはずなのに、実際は面接をして会社に入れてみたらすぐに辞める人だったり、見ただけでわからないから肩書きや勤続年数などで判断することになる。

・運用したら有識者が先に逮捕される
「ロリコンオタクは犯罪者である」「ロリコンオタクは(いつか手を出すから)犯罪者である」よって逮捕しろというのであれば、その意見を出す人は「「ロリコンオタクを犯罪者として逮捕しろ!」という人は(そのうち道行くロリコンオタクを私的逮捕しそうだから)その人を先に逮捕したほうがいいのでは?」と思うし、実際この理屈だと危険人物だからどっちかと言えば後者の方が先に逮捕される案件だと思われる。

・おまけ:印象のみで判断すると起こる矛盾
ロリコンオタクのイメージだと小太りであせっかきで運動とかしなさそうなのに、刑務所で服役している犯罪者は細見で筋肉質で目がギラギラしている。前者と後者では本来イコールであるはずなのに全然違う風体。また社会として全員が他人を見る目があれば、日本の離婚率3割や交際をしてみたら思っていたのと全然違ったなんて例は多いのでやっぱり結構な割合の人が人を見る目がないし印象も全然ちがうというそれ。なので実際にロリコンオタクをやたら警戒して犯罪者だと言って自衛しているのに、実態としては実父などから性被害を受けているのは警戒する相手と実際にやる人が違うことで矛盾しているのでは?と。


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