関係がありそうにみえること
現在の社会では様々な情報を手に入れることができます. 情報が多いと時に誤った情報が広められていることもあります.
明らかに間違っているだろうと思えるものもあれば, 本当だと勘違いしてしまうものも少なくありません. 特にデータや根拠などが示されていると, 信頼度はアップしていますかもしれません.
でも, データや根拠があるからと言って正しいとも限らないということを今回は書いてみます.
関係性あり?
まず, 1つ間違った話を一つ例に挙げます. この例は私が今考え出しものであり, 誤った情報ですので勘違いされないようにお願いします.
「近年スマートフォンが普及してきている、また同時に自閉症の診断率も急激に上昇している。よってスマートフォンは自閉症を増やす原因になっている」(上の図が世界でのスマートフォンなどの普及率, 下の図が世界での自閉症の有病率を示している)
(上の図: http://www.businessinsider.com/smartphone-and-tablet-penetration-2013-10から引用)
(下の図: Natl Health Stat Report. 2015 Nov 13;(87):1-20から引用)
グラフをみると, 両方とも2009年頃から特に増加傾向があるようにみえます.
このように2つの類似したものを見せることで根拠があるに示している例はyくありますが, これだけでは関係があるとは言えない, としか言えません.
似たりすることはよくある
似たように感じでもう少しわかりやすい例を作ります. この情報ももちろん正しいとは言えません.
「近年, 医学部での地域枠が急激に増加した. また同時に自閉症の診断率も急激に上昇している。よって医学部の地域枠は自閉症を増やす原因になっている」
(図: 西日本新聞の記事(https://www.nishinippon.co.jp/nnp/medical/article/345048/)から引用)
この情報をみたとき, それは関係ないだろう, と思われる方がほとんどだと思います(あくまで私の想像ですので, どのくらいの方が関係ないと思うかはわかりません).
ではなぜ関係ないと思うのでしょうか. その理由は実は難しいです.
1つ考えられるものとしては「関係なさそうだから」というものです.
では先の例で関係あると考えた場合, その理由として考えられるものとしては「関係ありそうだから」というものです.
つまり, 結局のところは自分の印象に基づいて関係あるかどうかを判断している可能性があるということです.
これらのことはあくまで私の推測であり, 色々な可能性があると思います. 従って, これらを参考にして自分で考える, というのが良いのかと思います.
1つ言えることは, グラフにしたときに全然関係なくても似たりすることはある, ということには注意した方がよいと思います.
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