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ファイトソング2話感想

不幸設定特盛

正直、1話の時点では気になるところがたくさんあり、物語に集中できなかった。主人公の養護施設育ちの設定とか、空手で優勝した直後に交通事故にあい、進学がだめになったりとか、不幸を煮詰めた感じがして。

しかし、この清原果耶さん。今までは眠そうな顔でトーン低めの芝居をする印象だったけど、今回は表情が多彩で若い娘っぽい。こんな若者らしい顔ができたのかと感心。いや、今までやらなかっただけか。

相手役の間宮祥太朗くんは一発屋のミュージシャン設定。曲がぜんぜん書けなくて崖っぷち。いまにも自殺しそうな雰囲気で、職務質問されそうなオーラをふんだんにまとっている。

陰キャの間宮くんより問題なのは、脇をかためる連中。養護施設の仲間たちは妙にノリが明るくて、自分的にはちょっと苦手。やたらとアメリカナイズされたバーバー(床屋ではなくバーバー)が出ていて、店主がボーリングシャツみたいなのを着ている。ちょっとお洒落。そこはかとなく漂うビーチボーイズ感。

暗い設定のドラマを明るい雰囲気にしようと空回っている感がある。

日常の獲得

この脚本家、岡田恵和さんを最近だと「ひよっこ(2017)」で評価していました。15分まるまる、お茶を飲みながら近況を報告するような回があって、究極の日常ドラマをつくりあげたなと感心しました。(井戸端会議的なノリが多くて、人によっては退屈に感じるのでしょうが)

最後から二番目の恋(2012)も日常感の強い作品でした。難病の人物がいるのですが、その人物を殺して感動させる流れには持っていきません(そのへん製作陣と衝突があったのかもしれませんけど)

ただコロナ以降、作風がどんと暗くなったようです。姉ちゃんの恋人(2020)では両親を交通事故で亡くしていて、彼氏はわけありの前科者だったりするし。にじいろカルテ(2021)では余命宣告を受けていたり、大変です。

スタート時点から平穏な日常が用意されているわけではなく、どん底からの脱却が必要になったというか。

やっぱセリフがいい。

で、ファイトソング2話の感想です。

不幸描写が多くて、暗かった1話とちがって、だいぶトーンが明るくなりました。

やっぱりセリフとかシーンを書くのがうまい脚本家なんで、清原さんと間宮くんがからむシーンは基本的に面白かったです。心に響くものがあるというか、手放しでイイなと思えました。ゆえに脇をかためる人たちにも、もう少し光をあててほしいです。その二人以外、ちょっと雑で。

ひきつづき、3話も視聴予定です。


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