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#5 分子栄養学とメガビタミン健康法の違いとは? メガビタミン健康法とオーソモレキュラー療法は全くの別モノです!

オーソモレキュラー療法とメガビタミン健康法によるアプローチの具体的な違い②

違いその③ 消化吸収能の考慮

次に、消化吸収能の考慮を行うかどうかについてです。メガビタミン健康法では、タンパク質の消化能力や炭水化物、脂質など、その方の消化吸収能力を考慮しないのに対し、オーソモレキュラー療法では個々に応じた消化吸収能を考慮します。

例えば、いくら栄養満点の食事を食べたり、サプリメントを摂ったとしても、それがきちんと消化、吸収されなければ全く意味がありません。食べ物に含まれる栄養素は、しっかり消化・吸収されて初めて栄養となります。

メガビタミン健康法では、この消化吸収を考慮していないため、全員一律ATPセットからスタートします。そして、何か問題が発生した場合は摂取量を減らす、またはプロテインからアミノ酸に切り替えるなどの手法が案内されています。しかし、メガビタミン健康法ではそもそも消化管の状態に応じた消化吸収能までは考慮していません。

対して、オーソモレキュラー療法ではその人の消化酵素の分泌量や、ピロリ菌感染の有無、腸内環境の状態などを必要に応じて検査し、問題がある場合はケアをするなど個人個人に合わせた栄養アプローチを行っています。

例えば、食べ物をしっかり消化・吸収するためには「消化酵素」と呼ばれる酵素が十分に分泌されている必要があります。主な消化酵素としては、胃酸の分泌量を示す「ペプシノゲン」や脂質を消化吸収するために必要な「リパーゼ」、炭水化物を消化吸収するために必要な「アミラーゼ」などです。

食べた食べ物は、これら消化酵素がしっかり分泌され、きちんと消化・吸収されて初めて栄養となります。

しかし、このような消化酵素の分泌量には個人差や病態などが関係しているため、同じ食べ物を食べたとしても食べ物に含まれる栄養素の消化吸収量には個人差があります。同じ肉を100g食べたとしても、きちんと消化吸収出来る人もiれば、ほんの少ししか消化吸収出来ない人もいるのです。

このような差が出る原因としては、ピロリ菌の感染による慢性胃炎や、胆汁の材料となるコレステロール値の低下、慢性膵炎などによるアミラーゼやリパーゼの分泌量低下などが挙げられ、その人の状態によって食べ物の消化吸収能力は大きく異なります。また、加齢や遺伝的な要因でも消化吸収能力は変わってきます。

オーソモレキュラー療法ではこのような消化吸収能を考慮し、必要な対策と栄養アプローチを行うために実施しているのが、血液検査によるスクリーニング検査です。

例えば、当方が推奨するオーソモレキュラー療法の場合、初回の検査時には、基本検査と併せてピロリ菌の感染有無とペプシノゲンの分泌量を測定する「Hp抗体、PGⅠ/PGⅡ」検査をオススメしています。

この理由としては、ピロリ菌に感染していると胃腸機能の低下や胃がんなどの胃病変リスクが増加するためです。ピロリ菌に感染していると、慢性萎縮性胃炎を引き起こす原因となり、胃酸の分泌量が低下してタンパク質など食べ物を消化する能力が低下する恐れがあります。

また、胃酸に含まれるペプシノゲンはタンパク質の消化に関係している事から、ペプシノゲンが十分に分泌されているかどうかのチェックも重要です。もし、ペプシノゲンの分泌量に問題がある場合は、消化酵素の摂取など消化サポートをオススメする、プロテインの代わりに消化の必要が無いアミノ酸の摂取をオススメする、消化管の粘膜ケアに必要な栄養素をアドバイスするなどの対応も必要に応じて行われています。

他にも、小腸や大腸の状態、腸内細菌叢のバランスなども消化吸収能力に影響を与える事から、これらの考慮も行っています。

例えば、本来あまり腸内細菌が生息していないはずの小腸に腸内最近が大量に増殖してしまう小腸内細菌増殖症(SIBO)や、小腸粘膜の細胞同士に隙間が出来てしまい、そこから異物が漏れて血管内に侵入してしまうリーキーガット症候群、下痢と便秘を繰り返してしまう過敏性腸症候群や機能性ディスペプシアの有無などです。

これら腸内環境の異常は、便秘や下痢を繰り返す、お腹が張る、アレルギーが引き起こされるなど様々な不調を引き起こす原因になり、食べ物の消化吸収能力も低下する原因です。

オーソモレキュラー療法では、必要に応じてこれら検査も行い、必要に応じて対策や栄養アプローチを行います。このような、個人個人の状態や消化吸収能に合わせた栄養アプローチを行うか否かが、メガビタミン健康法とオーソモレキュラー療法の大きな違いです。

違いその④ 使用するサプリメントの質を考慮

続いて、使用するサプリメントの質を考慮するかどうかです。メガビタミン健康法では、基本的に海外サプリメントや市販されているサプリメントを使ってメガドーズを行います。この時、サプリメントの質に関する考慮はほぼ行われていません。

繰り返しになりますが、市販されているサプリメントの中には、胃や腸で全く溶けないものや、有効成分が既に酸化、劣化してしまっているものもあります。いくら安くて良さそうに見えるサプリメントでも、体内できちんと崩壊して吸収されなければ意味がありません。

また、海外サプリメントなど市販されているサプリメントの一部には日本で承認されていない医薬品成分が混入しているなどの事件も相次ぎ、厚生労働省も注意を呼びかけています。

このように市販されているサプリメントや海外サプリメントでは、医薬品ほど厳しい品質管理や崩壊検査などが行われていないことから、安全性に疑問や問題点が多くあるのです。

そのため、オーソモレキュラー療法ではサプリメントの質を考慮し、高品質で安心安全な「分子栄養学実践専用サプリメント」を用いて分子栄養学の実践を行っています。

例えば、当方が推奨するオーソモレキュラー療法の場合、分子栄養学実践専用サプリメントとして、食品由来の安心・安全な原材料を使用し、有効成分が高濃度に配合された規格化された原材料を使用しています。

また、体内できちんと崩壊するかどうかや、有効成分が反応して酸化・劣化しないようコーティングを行うなど、1つの製品に何十段階もの工程を設けて製造し、品質と安定性に最大限の配慮が行われています。



※この記事は、下記記事から一部を抜粋・改編したものです。記事全文は下記記事をご覧下さい。元記事はこちら↓


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