見出し画像

#3 分子栄養学で使われるサプリメントと、海外サプリメントなど一般的なサプリメントとの違い

海外サプリメントなど一般的なサプリメントと分子栄養学実践専用サプリメントの具体的な違い②

違いその② 有効成分が効力を失わないまま高濃度に含有されているか

次に、含有量の違いです。いくら天然由来の原材料を使っていても、その中に含まれる有効成分の含有量が少なければ意味がありません。

一般的なサプリメントの場合、コストを抑えるために、有効成分の含有量では無く原材料の含有量を表示しているものが多くあります。

例えば、鉄分サプリの1つである「ヘム鉄」や、オリーブ葉エキスを配合した「オーレユーロペン」などです。オーレユーロペンはポリフェノールの一種で、その優れた抗菌作用や抗ウィルス作用から、天然の抗生物質とも呼ばれています。ヘム鉄は肉や魚などに含まれる動物性の鉄分のことで、植物に含まれる鉄分よりも吸収率が高いという特徴があります。

実は、サプリメントのパッケージに「ヘム鉄50mg配合」や「オリーブ葉エキス250mg配合」と書かれていても、それがすべて有効成分というわけではありません。この表記は原材料の配合量であって、有効成分は原材料の中のほんの一握りだけです。

具体的には、ヘム鉄であればヘム鉄パウダーと呼ばれるものが原材料となります。このヘム鉄パウダーの中におよそ1%〜2%のヘム鉄成分が含まれていることが一般的です。ヘム鉄パウダーが50mgであれば、その内の0.5mg〜1mgが有効成分である「ヘム鉄」と言うことになります。

また、サプリメントに使われる原材料はあくまで「食品」という位置づけのため、その中に含まれる有効成分が一定以上含まれているかどうかなどの「規格化」が行われていない原材料が多くあります。

そのため、例えサプリメントのパッケージに「オリーブ葉エキス250mg配合」と書かれていても、その中に有効成分である「オーレユーロペン」がどれだけ含まれているかは分かりません。加えて、有効成分は適切に設計・管理された状態でサプリメントとして加工しないと、その有効成分は光や酸素、湿度や温度などの影響によって酸化・劣化してしまいます。

一般的なサプリメントでは、専門家による設計や製造は殆ど行われておらず、原材料をカプセルに詰めただけのものが殆どです。このようなサプリメントの場合、私達が摂取する頃には、有効成分が酸化・劣化して既に失われてしまっている場合もあります。

そこで重要となるのが、きちんと有効成分が一定以上含まれている「規格化された原材料を使用しているかどうか」です。分子栄養学実践専用サプリメントで使われている原材料は、目的とする有効成分が高濃度に規格化されたハイグレードな原材料し、さらにその有効成分量を賞味期限まで100%保証できるよう、様々な試験を実施し、すべてクリアしたサプリメントのみ出荷されています。

例えば、当方が推奨する分子栄養学実践専用サプリメントでは原料会社から原材料が届いた時に、有効成分が一定以上含まれているかどうかを栄養分析し、クリアしたものだけが使用されています。

また、サプリメントに加工する過程でも有効成分が一定量失われてしまうことから、製品として完成した時点でも有効成分が一定以上含有しているかを分析し、クリアしたものだけが使用されています。

このように、有効成分が高濃度で必ず配合されているものが、分子栄養学実践専用サプリメントの特徴です。当然ながら、規格化されたハイグレードな原材料を使用するほど、サプリメントの価格は高価になります。

サプリメントには価格が高いものもあれば安いものもあり、同じように見えるサプリメントでも使われている原材料や製法には大きな違いがあります。そのため、安くて量が多く、一見すると良さそうに見えるものでも、その中に有効成分がきちんと含まれているとは限らないのです。

分子栄養学は、その有効成分が体内できちんと働けるよう、分子レベルでアプローチを行っていく学問です。有効成分がほとんど含まれていないサプリメントを使用したり、有効成分が含まれていても酸化・劣化しているサプリメントを使用したりした場合は、有効成分が体内できちんと働くことが出来ないため、分子栄養学的アプローチは出来ません。

このことから、分子栄養学を実践する際は、有効成分が高濃度で必ず配合されている「分子栄養学実践専用サプリメント」を用いることが大切です。


違いその③ 消化吸収を考慮した配合内容になっているか

次に、消化吸収能を考慮した配合内容になっているかです。いくら天然の原材料を使用し、規格化された高濃度の有効成分が含まれていても、それがきちんと体内で消化・吸収されなければ意味がありません。

サプリメントの殆どはカプセルや錠剤の形に加工されているので薬のような印象を受けますが、サプリメントはあくまで「食品」の一種です。食品中の栄養素は、私達の消化管を通じて消化・吸収されて初めて意味があります。

例えば、私達が食べた食べ物は、口の中で噛むことによって食べ物の大きさを小さくしています。そして、飲み込んだ食べ物は胃と胃液の働きによってタンパク質を更にバラバラにしたり、脂肪の吸収を助ける胆汁が分泌されたり、すい臓からすい液という炭水化物やタンパク質、脂肪を分解する消化液が分泌されたりして消化が行われています。

その後、分子がバラバラに細かくなった食べ物は、小腸粘膜を通じて吸収、代謝され、必要な細胞へと送り届けられて利用されています。

このように、私達が食べた食べ物は、私達の消化管を通じてしっかり消化・吸収されて初めて栄養となるのです。もし、食べ物がしっかりと消化・吸収されない場合は、体内の栄養状態が改善出来ません。

そのため、分子栄養学の実践で用いるサプリメントは、消化吸収を考慮した配合内容になっている事が重要です。

例えば、脂質や脂溶性ビタミンは消化液などの体液と混ざりにくく、そのままでは水分量の多い血液中に吸収・運搬することが出来ません。これを解決するために、私達の体内では「胆のう」から分泌される胆汁によって、脂質と水分を混ざりやすくする「乳化」という仕組みが備わっています。この乳化の仕組みは、女性の方であればメイク落としを想像していただければイメージしやすいかと思います。

そして、この乳化能力は、加齢やストレスなど様々な要因によって低下してしまう場合があります。このような場合、いくら脂溶性のビタミンを摂っても、体内でうまく乳化することが出来ないため、十分に吸収することが出来ません。

当方が推奨する分子栄養学実践専用サプリメントの場合では、このような加齢やストレスなど様々な要因によって乳化能力が低下している方のために、予め乳化を施した「ミセル加工」(自己乳化型加工)を施した製品が用意されています。

また、ほかにもカルシウムなどミネラルの中には、消化液に溶けにくく、吸収されにくい種類も多く存在します。このような栄養素の場合、単に栄養素のみを高濃度で配合したとしても、吸収率が悪いために殆ど吸収することが出来ません。

このような吸収率が低いミネラルを効率よく補うためには、ミネラルの吸収をサポートする成分や、ミネラルの利用を助ける成分が一緒に配合されていることが重要です。

例えば、当方が推奨する分子栄養学実践専用サプリメントでは、ミネラルの吸収や利用を助ける成分として、「カゼインホスホペプチド」やクエン酸、リンゴ酸などの「有機酸」、「ビタミンD3」なども一緒に配合するなどし、ミネラルの吸収や代謝を考慮した設計と製造が行われています。

このように、分子栄養学を実践する際に用いるサプリメントでは、栄養素の消化吸収も考慮した配合内容になっている事が重要です。

この他、人によっては摂取した栄養素がすぐに吸収されてしまうと困るものもあります。その代表的なものとして挙げられるものが、水溶性のビタミンCです。

分子栄養学では、ビタミンCの摂取量についてもその人の状態や病気の状態などによって摂取量が大きく異なる事が一般的です。人によっては1回に2000mg〜3000mgのビタミンCを摂取する事もありますし、場合によっては更に高濃度のビタミンCを点滴で注入する場合もあります。

ただ、ビタミンCは水溶性ビタミンのため、一度に多量に摂取しても摂取後3〜4時間で血中濃度が最大となり、その後は尿と共に徐々に体外へ排泄されてしまいます。このため、血中濃度を常に高い状態で維持するためには、3〜4時間おきにビタミンCを摂取することが必要です。

しかし、寝ている間など、3〜4時間おきにビタミンCの補給を何度も行うのは現実的ではないですよね。そのため、分子栄養学実践専用サプリメントでは、水溶性ビタミンがゆっくりと溶け出して補給状態が長く続くよう「タイムリリース加工」(持続型徐放性加工)を施すなどの工夫が必要になります。

このことから、例えば、当方が推奨する分子栄養学実践専用サプリメントにはタイムリリース加工を施したビタミンCもラインナップされています。

タイムリリース加工が施されたビタミンC製品では、タイムリリース加工が施されていない製品と比べて有効成分がゆっくりと溶け出すので、摂取間隔を長くすることが可能です。このため、摂取回数の負担を低減させつつ、十分な血中濃度を維持することに役立ちます。

このように、すぐに吸収されてしまうと困るものについてはあえて吸収速度を遅らせる加工を施すなど、その方の状態やニーズに合わせた栄養アプローチが行える様になっています。これが、市販されているサプリメントと分子栄養学実践専用サプリメントの大きな違いです。





※この記事は、下記記事から一部を抜粋・改編したものです。記事全文は下記記事をご覧下さい。元記事はこちら↓



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?