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うたった歌の話を~番外編~

きょうは、とある曲を紹介しようと考えていたのだけれど、とてもまとまりそうにない。なので、番外編として、ライブをはじめたときのことを、つらつらと書いてみようと思う。(この企画の過去の記事はこちらです)

わたしは、ライブをはじめる前から、ボーカルのレッスンを受けていた。

うたうことは子どもの頃から好きで、ボーカリストにあこがれていたけれど、例えばバンドをやっていたとか、そういう音楽活動の経験がなかった。それで、何か自分ひとりでもできることをはじめたくて、地元の音楽教室のボーカルレッスンに通うことにした。その当時、わたしは20代後半だった。

ライブをはじめたのは、転職先で知り合った同い年の女性が、街のとあるお店でボーカルとしてライブをしていると知り、見に行ったのがきっかけだった。

彼女はボサノバやジャズといった、いわゆる外国語のお洒落な曲を、お店のマスターが弾くギターに合わせて、素敵な歌声でうたっていた。30人くらいでいっぱいになる、ソファー席とカウンター席がある薄暗い店内で、スポットライトを浴びながらうたう彼女は、輝いていた。

彼女は、うたいたいと思っているわたしを、さっそくお店のマスターに紹介してくれた。そのお店では、おもに週末の夜にライブの日程が組まれ、プロもアマチュアも演奏していた。ボーカルの彼女のように、楽器の演奏者がいなければ、マスターがギターを演奏してくれる。楽器が弾けず、一緒に演奏する仲間もいなかったわたしにとっては、願ってもないことだった。

でも、わたしはボサノバやジャズがうたえない。そのお店では当時、そういったジャンルの演奏が主流だった。ポップスしかうたったことがない、ライブの経験もないわたしが、マスターのお眼鏡(お耳?)にかなうのか。不安しかなかったけれど、一度お店で試しにうたってみることになった。そこで人生ではじめて、ギターに合わせてうたった。たしか、ベン・E・キングの『Stand By Me』をうたったと思う。とにかく、緊張した。

あまり口数が多くなく、少し頑固そうなマスターとの、はじめての音合わせが終わった。そして、どういうわけか、ライブに向けて練習をしようということになった。30歳になる年のことだった。

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