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#6 『ハイコンセプト』を読んでみて

こんにちは!なびです!
梅雨ももうそろそろ終わり。今日も珍しく晴れて暑くなりそうです。。
7月と思えないくらい涼しい日が続いていたので体調崩しそうですw
みなさんも体調に気をつけてお過ごしくださいねー

今回紹介する本はダニエル・ピンクさんの『ハイコンセプト』という本です。「新しいこと」を考え出す人の時代、という副題の通りこれからの世の中を突き進んでいくために心がけていくことが書かれています!

【読んだ本】 『ハイコンセプト』
【著者 / 訳者】 ダニエル・ピンク / 大前 研一
【発行所】 三笠書房
【初版】 2006年5月20日

初版が2006年と少々古い本ですが、今読んだとしても十分価値が有ると思います。その当時に読んでいたら、ある意味時代を予言しているような内容になっています。

ーーなぜ読もうと思ったか

友人からおすすめされて読みました。過去にnoteで紹介した『モチベーション3.0』の著者でもあります。このときの訳者も大前さんなんですね。
もしよかったら過去のnote見てください!


ーーどんなことが書いてある?

格差社会が広がるアメリカにおいて、勝ち抜くために「ハイコンセプト」(新しいことを考え出す人)になるための方法を書き記したものになります。2006年当時のアメリカの状況を反映していますが、現在の日本においても同様な問題に直面している可能性があるため今読んでも色褪せない内容です。

定量的な評価軸(テストの成績など)で判断される「左脳的能力」が重要視される現代社会ですが、今後は「全体を捉える思考能力」や「新しいものを発想できる能力」が重要であると筆者提起しています。これらの能力を「右脳的能力」として区別し、これからの社会を生き抜くために重要なスキルと位置づけています。

重要なことは「左脳的能力」が必要なくなる、というわけではなく、
「左脳的能力」と「右脳的能力」を組み合わせる必要があると述べています。

本書の前半では「左脳的」と「右脳的」の特徴を様々な心理実験をもとに紹介しています。例としては、左半身は「右脳」、右半身は「左脳」がそれぞれ制御している「体側性」があるということが挙げられます。
左脳に損傷がある人は右半身に麻痺が残るということですね。
また、思考や理解の仕組みについては左脳は「逐次的に」、右脳は「総合的に」思考、または理解するということが言われています。例えば、左脳で「文の意味」を理解し、右脳で「人の心情」を読み解くという使い分けがされているそうです。よく言われるのが、男性脳は左脳的、女性脳は右脳的と関連されるそうです。男尊女卑であった過去の歴史から、左脳的能力が評価されるようになった、とこじつけですけど関連ありそうですよね。。

本書の後半では、「左脳的能力」と「右脳的能力」のどちらも必要であるとの前提に立った上で、「右脳的能力」に関連した、かつ新しい時代に必要と筆者が考える「6つのセンス(感性)」を紹介しています。

「デザイン」:機能的はもちろん、所有欲をくすぐる美しいデザイン
「物語」:相手を納得させる話ができる能力
「調和」:全体像を描き、組み合わせで新しい全体観を築き上げる能力
「共感」:人々を動かす何かを理解し、他人を思いやる能力
「遊び心」:笑いやユーモアなどの娯楽を仕事や人生に適応させる能力
「生きがい」:物質的ではなく生きる目的や精神の充足を追い求める姿勢

ーー印象に残ったこと

前半と後半で話の内容が大きく区切られており、特に後半では6つのセンスについて、実際の事例を踏まえて詳細に説明しています。
また、それぞれの巻末には次のアクションにつなげるためのおすすめの本を紹介しています。6つのセンスの中で自分が高めたいものがあれば、それを参考に読書することもできます。

僕自身が最も印象的だったのは、「遊び心」の章です。いかに遊びやユーモアがこれからの社会に役立つかどうかを、様々な例を紹介しつつ言及しています。
例えば、アメリカ陸軍が製造、開発、販売している『America's Army』というテレビゲームや、インドで流行している「笑いクラブ」、ゲームによって周囲の状況の変化を察知する能力や生産性が高まるという研究結果、など挙げられています。
特に、コンピュータゲームやテレビゲームは究極の学習マシンと言われるほど、学習の原理に則ったものであると言及されているようです(『良い』ゲームと『悪い』ゲームがあるそうですが。。)
確かに効率的に攻略するためにいろいろ考えるのはそういうことなんですかね。。?
一般的な「ゲームは良くない」という世論を否定する内容だったので非常に興味深かったです。

ーーー本書を読んで

読了後の感想としては、「テストで評価される時代の終焉(左脳的能力)」と「テストで評価できない感性(右脳的能力)」が大きなテーマになってるように思いました。
グローバル化が進むことにより、先進国でしかできないことが発展途上国でもできることによって、ホワイトカラーの業務(テストで評価される左脳的能力)がどんどん失われていることが本書で鋭く指摘しています。本書の題名にもなっている「ハイコンセプト」は、既存のホワイトカラー業務をアップデートさせたものと言えます。

今後の仕事を決めていくにあたり、この本で書かれた内容を参考にしていくと、将来に役立てる、そんな気がしています。
というか、この内容を2006年に書かれていることが驚きですが。。

本書の最後に「これからの成功者と脱落者を分ける3つの自問」と題された章があります。この問はかなりクリティカルな内容でして、皆さんの今の業務が該当しているかどうか、一度考えてみるべきかと思います。

・この仕事は、他の国ならもっと安くできるか?
・この仕事は、コンピュータならもっと早くできるか?
・この仕事のアウトプットはこの時代で超越した欲望を満足させられるか?

改めて、自分の仕事に対する危機感が芽生えてきました。。このままではヤバイ感を感じて、粛々と精進していこうと思います。繰り返しになりますが、これからの仕事観を考える上で良い指標を提供してくれる、そんな本でした。

今回は簡潔にまとめてみました!なかなか文章にするのは難しいですねw
精進します。。

毎度拙い文書失礼しました。読んでくださりありがとうございました!
それではー!

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