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アサマとバイクと私

7月15-16日
アサマスクランブラーミーティング2023に参加してきました。

名古屋から約5時間。
さすが日本屈指の避暑地。軽井沢に入るあたりからレクサスやらポルシェやらのセレブ渋滞。

コースが近付くにつれて標高も上がり、車窓から流れ込む風もひんやりしてきます。
助手席に置いてある堅揚げポテトの袋もパンパンだぜ。

雄大な浅間山をバックに映える私のキャバレロスクランブラー

気候も最高。
気温は30度そこそこ。湿度があまり無くて、蚊が全然いない。

去年も参加させてもらいましたが、とてものんびりした雰囲気で、アサマのコースを思う存分走れるイベント。

走って、昼寝して、走って、昼寝を繰り返していました。最高。
バイクに乗るのも、お昼寝するのも大好きだから最高。

バイクに乗るのも楽しいし、人とお話するのも楽しい。

初日の土曜日は、その日コースを走ったキャバレロで近くの温泉まで片道10分弱のプチツーリング。
日帰り温泉の受付時間は終了していた事を、着いてから知ったんだけど、旅館の方が「本当はもう終わってますけど…」と言いながら、通してくれた。
ありがたい!

温泉に浸かりながら、お久しぶりの友人とお互いの近況を報告し合って、出るころにはすっかり日も落ちてた。

コースに帰って、お肉も少し頂いて、はじめましての方とお話したり、また久しぶりの方とお話したり。夜も更けてきたころにコーヒー淹れてもらって静かにお話したり。

そろそろ寝るかーつって自分の車に帰る時にふと見上げると満天の星空。
さわやかに吹き抜ける夜風。
遠くで聞こえる鹿の鳴き声。キャーン。

初日で「もういつ帰っても最高だったと言える」くらいには満足できました。


アサマレースウェイを走るかっちょいい私 撮影:ヤタガイさん


二日目の日曜日

この日は"ちょっとしたスクール"をご依頼いただいたので、本当にちょっとしたスクールを小一時間実施しました。

スクールの内容は某バイク雑誌の何月号かに載るみたい。
またお知らせするので、詳しくはそちらをチェックしてみてください。

最後はワタライさんとキャバレロでデモ走行。
ワタライさんとデモ走行をやるのは2回目。
前回は成田MXパーク。

内容の打ち合わせも、段取りも、というかほぼ全ての内容やMCをワタライさんに丸投げした挙句、「あんまり無理なジャンプはしないでください」って自分で言ったくせに、調子に乗ってジャンプしてたらサスペンションから信じられない断末魔が聞こえて、僕のキャバレロのリアサスは死にました。

「自分で言ってたのにー」ってワタライさんからなじられつつ、デモ走行も無事終了。ありがとうございました。

人にバイクの乗り方を伝えるのはなかなか難しい。

ぶっちゃけた話。「自分の伝えたいことは言えたから良し」
というように、人に伝えるだけ伝えて、伝える側の自分が満足する事は簡単。

でもそれじゃやる意味無いし、「あの時あの人にああやって教わったから…」と、その人がバイクに乗る時の足かせにもなりかねない。

その時の人、バイクの種類、なりたい願望、体格、色々な要素があって、その時々で知りたいことも、伝えたいことも変わる。

そして、自分の伝えたい事が100%相手に伝わるかと言うと、そうでもない。

だから人に伝えるときはできるだけ慎重に、言葉を選んで、(自分も含めて)ゆっくりやるように努めています。
教えるくせに、先入観を持ってほしく無い気持ちと葛藤しながら。

結局のところ「楽しく、好きにバイクに乗ってくれたらいいなー」なんです。
ほんっと、これにつきる。

会場に来られていた人たちは皆さんそれぞれの形でバイクが好きで、バイクを楽しんでいました。
と、信じたい。


僕の中でバイクは「楽しい事」でもあるし「救い」でもありました。

その反面、モトクロスという競技をしてきた身としては、バイク自体が「つらい事」になってしまう事もあった。

レースで結果が出ない。数字が出ない。人間関係がつらい。そういう世界でもあるから、ある意味しかたのない事だとは思う。

バイクで苦しい思いをしている人がいたら、一旦、身も心もバイクまたはその人間関係から離れて考える時間を作ってほしい。
逃げてもいい。全然いい。

あーだこーだ言う人は、例えそれが親であっても、その後の自分の人生を保証してくれる人ではないはず。

「たかがバイク」で悩んでつらい思いをしたら、心に余裕が出来て「されどバイク」と、思えるようになるまで休憩してみてもいいんじゃないでしょうか。

10年後か、もっと後でいいから「あん時つらかったねー」って笑い話にしてほしい。そん時にもうバイクに乗ってなくたっていい。

アサマで楽しんで、そんな風に思ったのです。