理想の人間関係

「いつも傍にいるよ、永遠に裏切らないよ」と言う約束よりも、「いつでも離れてもいいよ」と言う約束ができる人に愛を感じる。

明日の気分なんて保証もできないのに、たった1日で、明日以降の長期に渡る約束をかわす必要性が私にはないらしい。

私は仲のいい友達でさえ、誘われた時に会いたい気分でなければ曖昧にして逃げることがある。もしかしたら永遠に気が乗らずにそれを続けるかもしれないし、でもやっぱり会いたくなるからこちらから誘ったり、次の誘いがあった時に気が向いていれば会う。その関係が続いているだけ。永遠の約束をしていないから気が楽だ。

妹と会いたくなくなった時も、あの時ははっきりと「もう会わない」と宣告してしまったが、わざわざ宣告せずに気分が乗らないなら会わなければいいだけの話だったと思う。今のベタベタせずに何ヶ月かに1回会う関係が一番長続きするのだろう。

そういう意味では下重暁子が「家族と言う病」と言ったもので、今いる家族のことは逃げられない絆でつなぎ止められているから、私はずっと家族だけは失いたくないと思い続けるし、失ったら苦しむことが容易に想像出来る。だから余計にこれ以上家族を増やしたくない。そして私が死んで悲しむ人を増やしたくない。