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つれづれ…なるままに。92。

学校図書館の地味な仕事③です。

「別置」を考えることと、見直すことです。

「別置」とは、テーマごとに本を選び、常設の棚を作ることです。分類に関係なく、例えば「戦争関連」など、そこを見れば関連情報がわかるようにする場合もあります。

「別置はできれば増やしたくない」派なんですが、「学習に寄与する」学校図書館なので、必要ならば作ります。

最近だと「詩」の別置を依頼されました。
詩は、分類だと「911」ですが、絵本にもたくさんあります。
「そのへんを、手に取りやすくできないか?」
とのこと。

希望冊数は40冊ぐらい、大丈夫そうな数です。

それからが大変です!

とりあえず、目星をつけたものを選んでいく。
ちょっと足りない…また「これもアリか?ナシか?」と中を確認して、悩みながら妥当な冊数が揃いました。

そこから「別置ラベル」を貼ります。

Excelでフォーマットが作ってあるので、「詩」と入れて、カラーコピー紙に印刷して、切って、背ラベルに重ねて貼ります。

もくもくとやります。

で、場所を決めて設置して完了です。

別置については、私は一度、真逆のことをやりました。
初めて行った職場の棚を見て…唖然としました。

むちゃくちゃでした。

「すいり・たんてい」となっているところに、赤川次郎から江戸川乱歩程度のものがズラリと並んでいるだけ。
(いやいや~他にもあるし、まず基準が曖昧すぎるし!)と心で叫び、「戦争」としてある棚は、いつ?どの時代?世界も?フィクションまであるし!

これでは、意味がありません。

なので、「すいり・たんてい」は解体して、普通の分類通りに並べ、「戦争」は太平洋戦争の体験記のみに絞りました。

別置するには、ちゃんと説明できる理由が必要です!

あと、背ラベルに、内容が解る単語を入れて作り、色ごとに必要性を見分けられるようにしました。

目立つ色は、授業や教科で活用できるもの。
黄色は、授業の補完的な役割になるもの。
などですが(他にもありますが…)もっとも、やってほしくない別置は

人気シリーズやキャラクターシリーズで集めた棚。

これは、やっている学校も多いようです。
でも、これは…あまりよろしくないです。

普通に分類の棚にあれば、他の本にも目がいきますが、人気シリーズの棚を作ると

子どもたちが、まっしぐらに行ってしまい、他を見ません。それどころか、他の本の価値を下げたように見えます。

これでは「読書推進」の意味がありません。
また、別置を増やすと、仕事する側と利用する側の両方が混乱します。

学校図書館は、授業で利用しやすいレイアウトも含めて、選書と配架を考えています。

そういえば、今日は卒業式でした。
おめでとう!これからも頑張れ!と思いました。

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