見えなくても普通校!?

最近障碍者も地元の学校に行く統合教育が増えているような話を聞く。

親としては、障害があっても他の子どもたちと一緒に勉強できたらと思うのは当然だ
ろう。

所で私がだんだん見えなくなって点字を習い始めたころ、同時に視覚障碍者の友達も
増えてきた。

その中の全盲の人が、今度一人暮らしをすると言った。

私は思わず「そんな事できるの?」と聞いてしまった。

今にしてみれば失礼極まりない返しであったが、彼女はできた人だったので笑ってス
ルーしてくれた。

一人暮らしをしている全盲の人なんてたくさんいるのだ。

つまり、一般健常者の視覚障碍者に対する認識はその程度で、普通の学校の先生のほ
とんども同じような認識だと考えていいのではないだろうか。

そして、そんな指導者が障害児の教育をするのは難しいのではないだろうか。

特別なスキルを持った先生をどこかから呼んでくるとか、それでなくとも忙しい先生
方に障碍者教育についての研修を受けてもらうというのも難しいだろう。


そんなこんなで障害児は結局お客さん扱いで、障碍者として必要なスキルを習得する
機会を失ってしまうのである。

視覚障碍者の場合、自力歩行や点字はもちろん、包丁の使い方、テーブルマナーなど
人のふり見て我がふり直せないのでちゃんと習わなければならない。

私が盲学校にいた頃、普通校から転校してきた高校生がいて、勉強はよくできたみた
いだが、日常生活はあまりできず、教室移動も自力ではできなかったようである。

更に視覚障碍者特有のスキルとして、手で見るための訓練がある。

私は中途失明で訓練を受けていないので、手で全体を見ることができず、洗濯ものを
洗濯機に残してしまったり、引き出しのものを全部出さなければいけないのに奥に取
り忘れがあったりする。

点図もわからないので、駅にある地図もわからないしフィギュアやぬいぐるみなども
少しわかりにくい形の物はわからなかったりもする。

こうした事はやはり専門の先生に習わないと習得できないのではないだろうか。

特別支援学校も普通校もどっちもどっち、メリットもデメリットもある。

普通校の中にも障害児のために特別クラスや補修のような事をやってくれている所も
あるようである。

教育現場をわかっていない門外漢が何を言っとるんじゃという感じではあるが、障害
があっても自立して生活を楽しめるにはどうしたらいいかいろいろ考えてしまうので
ある。


盲学校と普通校のいいとこ取りをうまくできないものだろうか

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