三宅香帆

著作『人生を狂わす名著50』『文芸オタクの私が教えるバズる文章教室』『副作用あります!…

三宅香帆

著作『人生を狂わす名著50』『文芸オタクの私が教えるバズる文章教室』『副作用あります!?人生おたすけ処方本』『妄想とツッコミで読む万葉集』『(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』『女の子の謎を解く』『それを読むたび思い出す』

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  • 三宅香帆のエンタメ評論ゼミ

    評論家・三宅香帆のエンタメ評論のノートです。 エンタメの見方のコツ、おすすめの本、読んだもの見たものの感想、文芸批評や日々の雑感について書きます。月8記事(週2)更新です。 読みたい本や映画を見つけたい方、本や漫画や映画が好きな方、読書や執筆のモチベーションを上げたい方、他人がいま何を読んで見ているかに興味ある方に読んでもらえたら。 大きな声で言えない感想ばかりなので、有料です。 マガジンのタイトルを「ゼミ」としたのは、文系の大学の、閉じた場でみんな好きなこと喋るゼミの雰囲気が好きだったから。

  • 2023年ベルギー/ウィーン旅行記

    2023年にヨーロッパを旅行したときの記録です。 ケルン、アントワープ、ブリュッセル、ウィーンを巡りました。 マガジン有料買い切りです。

  • 本・漫画・映画などの批評

    本や漫画、映画などの感想・批評記事を集めたマガジンです。

  • うしろめたい読書日記

    京大の文系院で研究しつつ、書評・文筆業をしている三宅香帆の読書日記です。読んだ本や漫画の感想すべてと日々の雑感を書いています。平日毎日更新してます。 本や漫画が好きな方、読書のモチベーションを上げたい方、他人がいま何を読んでいるかに興味ある方、文系院生がどんな日常を送ってるかに興味ある方などに読んでもらえたら嬉しいなと思います……が、正直読んでる本が全世界にばれるのが恥ずかしいので有料です。いただいたお金はすべて本代になります。どうぞよろしくお願いいたします。

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三宅香帆(Kaho Miyake)プロフィール/お仕事依頼お待ちしてます

こんにちは、三宅香帆(みやけかほ)です。文芸やエンタメの分野で、評論家をしています。 ProfileTwitter / Instagram で主に日々の発信・仕事の告知をしています。 読んだもの見たものの感想やエッセイを、週2で更新するnoteマガジンを運営。 読んだ本の感想をすべてthreadsで記録したり、 「本がある生活」を発信するyoutubeチャンネルで発信したり、 Podcast「こんな本、どうですか?」をライターの谷頭和希さんと運営しています。 でき

    • 新書の棚に来てほしいー『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』刊行によせて

      「新書大賞を獲りたい」と私が言っていると、昔からの知人友人から「かほちゃんの発言で、初めて新書大賞ってものがあることを知ったよ!」とか「新書って、ジャンルなの? 文庫は新書?」とか、しばしば言われるようになった。もしかしたら『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』ではじめて書店の新書の棚に行く人もいるのかもしれない、と最近ちょっと思うようになった。 たしかに私も新書を初めて手に取ったのは、大学に入ってからだった。 昔から本は好きだったが、10代の私にとっての本とはすなわち

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      • 文章を書くスピードが速くなった5つのコツ

        4/17発売の新著『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』は、私にとって11冊目の単著になります。 ……と書くと、なんやかんやいっぱい書いてきたな〜と思うのですが。著作を出し始めた頃から今に至るまでの間で、成長したかも(?)と感じるところは、ただひとつ。 「文章を書くのが速くなった!」というところ。 書く速さを測ったことはないし、誰かと速さを比べるのも難しいのですが(他人がどれくらいの速さで書いているのか、同業者でもまったくわからないし想像がつかない!!!)。それでも自

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        • 『成瀬は天下を取りにいく』『成瀬は信じた道をいく』と地元の肯定

          本屋大賞!!!!!! おめでとうございます!!!!!! さて、本屋大賞を受賞した「成瀬」シリーズこと『成瀬は天下をとりにいく』『成瀬は信じた道をいく』の二冊。このシリーズが私は大好きなのだが、祝、本屋大賞! ということで今回は「成瀬」シリーズの魅力を解説したい。 このシリーズの面白さ。それは従来の「青春」物語を解体したところにある、と私は思っている。 『成瀬』シリーズの主人公・成瀬あかりは、滋賀に住む学生である。 成瀬は、滋賀の西武デパートが解体されるところである企画

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        • 三宅香帆のエンタメ評論ゼミ
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        • 2023年ベルギー/ウィーン旅行記
          9本
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          「推し活」と人間関係

          とあるお笑い芸人の方のファンのnoteを読んで、一日中なんだかその方のことについてぼんやり考え込んでしまった。今日はその話を書こうと思う。いちおうnoteの概要を書くと、「あるお笑い芸人を好きになった男性が、本人に批判的なDMを送ったり批判的なツイートをしたことを契機に、SNSをブロックされ会場出入りを禁じられそうになるところにまで至った」というエピソードが語られていた。

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          「推し活」と人間関係

          『不適切にもほどがある!』と『東京都同情塔』から見える、現代の「寛容」のむずかしさ

          TBSドラマ『不適切にもほどがある!』が完結した。 宮藤官九郎さん脚本が元々好きだったり、世代の感覚の差を描くというテーマに興味があったりして見始めたドラマだった。 が、私がこのドラマについて最終的にもっとも気になった点は、ある種の、歯切れの悪さ、だった。 1.『不適切にもほどがある!』の結論

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          平成の『海がきこえる』、令和の『スキップとローファー』―倫理と恋愛の狭間で

          高校生の時ぶりに『海がきこえる』を観た。いまBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下でスクリーン上映中なのだ。東京に行った時に観て、なんともいえない感動を得てしまった。 4/18(木)までの限定上映とのことなので、東京行けるお暇な方はぜひ……!!!! で、私が『海がきこえる』を観てしみじみ思ったことは、「とにかく里伽子のようなヒロインは今生まれ得ないのではないだろうか……」ということだった。なんでかって、私はちょうど『スキップとローファー』最新刊を読んでいたからである……!

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          『東京都同情塔』感想と、読書会を開催してみてよかったこと

          先日、はじめて読書会を主催した。 私としても読書会という場はけっこうチャレンジング……というか「どんな感じになるんだろう」とどきどきしていたのだが、結果としてとても楽しかったし主催者としても勉強になることがたくさんあったので、今日はその話を書きたい。 内容は、課題図書を読んでもらってきて、グループ(8人くらい)ごとにその感想を語り合う、というもの。今回の課題図書は、九段理江さんの 『東京都同情塔』(新潮社)。芥川受賞作であり、AIをテーマにしていたことで世間的にも話題にな

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          『ダイヤモンドの功罪』と「ギフテッド」の子どもたち

          平井大橋 『ダイヤモンドの功罪』が面白い。現在5巻まで出ている野球漫画である。 主人公は、小学生の、綾瀬川次郎(通称ジロー)。彼は小学五年生にして既に166cmという高身長、抜群の運動神経をもって生まれてきた、スポーツの天才だった。 彼の不幸は、「どのスポーツをしても、抜群にできてしまうがために、友達ができない」こと。 そう、どこに行ってもスポーツができすぎて友達ができないのだ。なぜなら友達よりも圧倒的に強いから。そんなジローは、野球に出会い、あるチームに入ろうとするの

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          「批判」という言葉をめぐる誤解 ―映画『怪物』鼎談記事を読んで思ったこと

          映画『怪物』をめぐって、監督である是枝裕和さんと、『怪物』批評を書いた映画文筆家の児玉美月さんとライターの坪井里緒さんによる、三人の鼎談が朝日新聞デジタルで公表されていた。分野は違えど評論業を生業としている身からすると、いろいろと考えることの多い記事で、今日はこの記事について思ったことを書いてみたい。 まずは内容もさることながら、私はまずこのような場が成立したこと自体「すごいな、信じられないな」と感じた。 SNSでのこの記事への反応を見ると「こんなふうに批判に応答する是枝

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          すべての肩こりの民に、割れたキーボードをおすすめしたい〈私の執筆環境論〉

          割れた、キーボードを、使おう……!!!! ただそれだけが言いたい記事です。本を読み続けてはや30年目、三宅香帆です。こんにちは。この記事を読んでくれているあなたは、人間が本を読み続けるとどうなるか知っていますか? そう、肩がこるのです。大切なことなのでもう一度言いましょう。肩がこるのです。 小学生の時にはすでに「肩こり」というものを知っていた生涯……恥の多い生涯を送ってきました(小学校高学年のときに母親にこのへんが痛いと伝えたら「それは俗にいう肩こりというものである」と言

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          現代SNSで最も重要なのは、「拡散しない」倫理ではないか? ー『〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす 正義の反対は別の正義か』から考える

          最近SNSについて取材を受けていた。『推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しか出てこない』(以下『推しやば』)の流れで最近のSNS空間についてどう思うのか、という話だった。たまに、取材を受けているなかで思いもよらない質問をされ「あ、自分はそんなことを考えていたのか」と自分で自分の回答に驚くようなことがあるのだが、今回はまさにそれで、その質問とは「三宅さんが今SNSで発信する上でもっとも気を付けていることは何ですか?」というものだった。SNSを見る、ようは受信者側としての

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          高瀬隼子『いい子のあくび』と日本社会の規範

          最近、高瀬さんの『いい子のあくび』を読んだ。すごく面白かった。表題作が好きだった。 久しぶりに「これみんなどんなふうに読んでいるんだろう」と他人の感想が気になって、amazonレビューとか読書メーターとか読み漁ってしまった。笑 これ読んだ方はみんな三宅に感想をご一報ください。 『いい子のあくび』は、主人公のいるふたつの居場所から物語が始まる。ひとつは職場、ひとつはプライベート。職場でもプライベートでも主人公はできるだけ周囲に求められた役割や規範に沿おうとする「いい子」であ

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          「なぜ古典を学校教育で勉強するのか?」という問いへの私の回答

          『光る君へ』の最新話が衝撃的すぎて、ちょっとそのことしか考えられない。笑 ので今日は『源氏物語』の話を書きたい。 『源氏物語』についてはこちらの連載もぜひ。 さて、『源氏物語』である。

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          『夜明けのすべて』を見た後に思い出した自分にとっての居場所の記憶

          これはもうほとんど映画の内容と関係ない話になってしまうのだが、映画『夜明けのすべて』をレイトショーで観終わった後、私は夜の鴨川を散歩しながら帰っていて、なんだか思い出したのは大学院の記憶だった。

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          大量の蔵書を保有するあなたにおすすめしたい本棚、それはマルゲリータ

          マルゲリータを……ご存知でしょうか……! 本棚。それは常にインテリア界隈でどこか隅に追いやられている、だがしかし本を大量保有する人にとっては頭を悩まさざるを得ない、重大問題でございます。本棚。多くの本好きの例に漏れず、私も常にひとり暮らしをし始めて以来「本棚をどうするか」問題を考え続けていました。 今はふたり暮らしで、相手も平均より本を持っている民のため、本棚をどうするか問題は常に、常に、頭の片隅にある……! そんな状態で選んだ本棚が、使い始めて1年以上経つのですが、愛

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