見出し画像

海を越えて高まるあめちゃん人気と海外ファッション

 ニディガが2年経っての主な変化として「あめちゃん自体の人気」が高まってきている。その理由は主に二つありつつ、説明のために長い長い話をします。
 僕の日記をそれなりに追っている変わり者な読者諸君はお気づきかもしれませんが、ここ一年の僕は海外文化に馴染みつつある。初めての海外も経験したし。これは僕の中でも重要な変化です。
 「言語の限界が世界の限界である」とはよく言ったものだ。これはヴィトゲンシュタインの言葉ですが、SNSを通して言語の広がりとともに世界が広がっていく感覚をひしひし覚えている。


 海外のファンが応援してくれるので、僕もちらちらと英語で投稿することも増えた。そのたび英語圏の方々が反応してくれる。これを続けていくと、どの国の人間が何をどう好んでいるかも見えてくるし、日本と共通する点、または決定的に違う点も肌でわかってきます。
 「肌でわかる」より便利な勉強法はないでしょう。今や日本語でツイートしたとて、たくさんの海外の方(海を越えた熱意がある分、海外勢の方が多いくらいだ)がリプライをくれる。それらを読んでいるうちに、学生時代はあれだけ目を背けていた英文に驚くほど興味が出てくる。
 ニディガの人気は(日本を除くと)中国・韓国で火がつきましたが、いまは英語圏の熱量が最も高い。まずは近しいアジアを経由し、最終的に英語圏でのブームとなる。日本発のカルチャーはこのような伝播を辿り易く、自作とて同様なことが起きた。なので現在は英語圏まで広まりきった段階になりました。ちなみに、中韓・英語圏ともにまだまだファン数は伸びているのだから、超てんちゃんは凄い子だ。どうにか年内に200万本の景色を見せてやりたい。

 それはともかく、僕は英語圏の特定文化に対して感性の根幹部分での興味関心がある。ゴス、パンク、エモのファッションについて。全て包括してマリリン・マンソンではあるのですけど。マンソンとローゼンメイデンに思春期を破壊されてしまったので、ゴシックについてが僕の美的感覚の根底となっており、言ってしまえば僕はカッコいい/カッコよくないでしか物事を判断していない。そのカッコ良さの原点、本場については元より意識してきた。
 で。ファンを通して、彼ら彼女らの文化、生活を学び、自分でも英語圏にビビらず飛び込めるのではと海外の記事や掲示板でも進んで読むようにし始めた。それがさ……すっごく楽しい!
 主にゴスやカートゥーンのことを追ってみると、やはり日本とは違う見解や熱量を感じる。彼ら彼女らはファッションが生き様そのものなので気迫が違う。『ウェンズデー』の影響で日陰者であるゴスの地位が流行したことでの賛否を読むだけでも全く飽きません。

 たとえば、ホロライブENのファウナとムメイの新衣装お披露目後のコラボが顕著。ファウナはGoth、ムメイはEMO。ゴスとエモの近くて遠い差異が視覚的にわかる素晴らしい企画です。そのうえで二人はゴス派、エモ派としてWikipediaを参照にしつつディベートまでしてくれる。嬉しい……こんな自分得なことがあっていいの?
 日本の場合ファッションの属性を代表して語り合う配信は滅多にない。ゴス、エモが見た目以上に精神性を指しているゆえでしょう。このへんは全く翻訳されないので、気合いで聴き取り続けるしかない。そんなハードルの高さをむしろ楽しみに変換できたのも、海外のファンと接するうちに英語が身近になったおかげですね。thanks!


 といった文化の違いもあり、英語圏はゴスやパンクを意識したあめちゃんの人気が高く、ゴス少女たちの中でたびたび話題に上がる。これはゴシックを信条に抱いてきた僕にとって何より嬉しいことだ。これが日本で「メンヘラ」の一言のみでまとめられると、僕はもっと彼女を見てあげて欲しいと少し悲しくなる。

 アジア内でもあめちゃん人気は高まり、それはグッズで顕著に現れている。今までは目立ち易い超てんちゃんの方がどうしても倍売れてしまっていたのですが、今はあめちゃんも近しいくらいに買ってもらえている。なので黒い一般女性のグッズをたくさん出せる。感謝!
 これは単純にコアユーザーの増加ですね。何故ならゲームをプレイすると最も接するのはあめちゃんの方で、他ならぬユーザーと時をともにする恋人だからです。「超てんちゃんだけ見たことある」という層がじわじわ離れ、2年かけてコアユーザーが形成された。この恩は新規企画の形で必ずお返しします。
 超てんちゃんという巨大な存在に振り回されつつ、あらゆる紆余曲折を経てあめちゃん、ゴシックとパンクの精神に回帰し、さらに僕はまだ見ぬ海外文化へ抵抗なく触れていけるようになった。言語の広がりによって明確に世界が、思考の限界が拡大されている。それらの成果は次作以降で身を結んでいくのでしょう。いろんな角度から僕の進化を見ていてね。

サポートされるとうれしい。