見出し画像

エッセイ:人生で一番脳汁がでた瞬間は、初めて「Yes!プリキュア5GoGo!」のOPを観たとき

■人生で一番脳汁がでた瞬間は、初めて「Yes!プリキュア5GoGo!」のOPを観たとき

 人間は仕様上、興奮すると脳内物質が分泌されます。賢明な読者の皆様は「グラップラー刃牙」の修行シーンでご存知だと思われますが。

 一般の方は脳の報酬系を刺激する際に、スポーツや筋トレなどの運動、コンクールや仕事の出来栄えなどの成功体験を経ていく訳ですが、僕はそんな正規ルートを通ることはできないので、基本的にアニメ鑑賞や読書、向精神薬などの組み合わせなどから得ます。

 色んな方法で脳内物質が飛び出す度に想起するのが、最も脳汁が分泌された瞬間……。そう、当時「Yes!プリキュア5GoGo!」のOPを初めて観た時の衝撃です。

https://www.youtube.com/watch?v=S0yDj-Oluk8

 まさか未見の方は居ないでしょうが、まだ観たことないという方は幸福です。上記の公式配信につながるURLから、それを体験することができるのですから。

■Yes!プリキュア5GoGo!

画像1

 今でこそ作画の平均レベルは上がりましたが、初期のプリキュアはあまり作画の良い回は多くありませんでした。「Yes!プリキュア5」も例に漏れず、続編「Yes!プリキュア5GoGo!」含め作画が良い時の方が稀です。5GOGOでのキュアレモネード回は、劇場版と比べても謙遜無いクオリティの瞬間もあったりしますけど。

 それでも小6~中1あたりの僕はプリキュア5が大好きでした。作画以上にそれぞれのキャラクター性・ストーリーが少年心に響いたのです。ニチアサ自体を好んで楽しみにしていたのですが、まだ初代とSplashStarまでで、これから先も続くコンテンツになるかわからない頃のプリキュアの緊張感は特に好きでした。

 プリキュア5は、これまでと違い、プリキュア数が5人と一気に人数を増やした意欲作。恒例の淫獣枠2体がイケメンに擬人化して主要人物と恋愛関係になったり、そもそもそいつらのカップリングが流行したりと、とにかく色々な要素が新鮮。

 そんな5は女児や大きなお友達含めて大好評につき、まだ以降のプリキュアでは成し得ていない2年目に突入。それが「Yes!プリキュア5GoGo!」。

■プリキュア5、フル・スロットル GO GO!

 日曜朝。沖縄で放送される貴重なアニメ枠であるニチアサのため待機し、戦隊やライダーを経て、プリキュアが放送される8時半。前作5が思い入れのある作品だった(キュアミントさんに恋のような感情を抱いてすらいた)ので、緊張もひとしお。

 そして始まった「復活! プリキュア5!」。長い戦いを終えた5人の前に現れた、新たな騒動を予感させるような意味深なキャラクター……期待を膨らませるアバンが終わり、

画像2

満を持して流れる「プリキュア5、フル・スロットル GO GO!」。このイントロがまた壮大で良いんですよ。ドゥルルルルル! と派手な出だしから始まり、「YES! プリキュア5 GO GO!」のタイトルコール。「ゴーーーー!!!!」の合いの手。ド派手なサビ。

 僕のキャプチャーしたタイミングのせいで、キュアアクアが戦死した前作キャラの亡霊のような透け方してしまいましたが、このテンションの上げ方は、脳を激しく揺さぶる。キャラが右から左へ走り抜ける疾走感も相まり、電王以上に最初からクライマックスなんですよ。絶対に女児を興奮させ続けるという強い意志を感じます。

画像3

 謎の青いバラが吹雪いてチラ見せされる追加戦士……一体何者なんだ!? バラをモチーフとした優雅な演出がとても素晴らしい。このミルキィローズは淫獣形態のせいで、本編登場後は、オタクたちから「くさそう」という評価が散見されました。

 サビ前ではっきり顔が見えます。ちなみにミルキィローズのイメージソング「Rose in rose」は、歌詞のメッセージ性が強くプリキュア史に残る名曲です。

画像4

 サビ前を盛り上げる、まるで名画のような一枚絵。恐らく今回のOPで最も気合の入ったカットですが、テロップが邪魔で画面中央が何がなんだかわかりません。りんちゃんに至っては居るのか不安になるほど見えない。勿論それを差し引いても掛け値なしに素晴らしい。

画像5

 サビに合わせて戦闘ポーズを披露するプリキュアたち。ここで追加戦士のミルキィローズが顔を上げるカットが美麗。青いバラは秘密の印……OPの間だけは、その神秘性を十分に保つ。

 ここまででも大興奮なのですが、最も心奪われたカットが……

画像6

 この夜の高層ビルをバックに、強キャラ感全開のプリキュアたち。一人だけ背中を見せるキュアルージュの相棒感も、両端を支えるミントとアクアの温厚かつ知的な雰囲気、無邪気ゆえの芯の強さを感じさせるレモネード……なによりひと目で分かる逞しさが漂うセンターのドリーム。5GOGO衣装は襟が立っていて格好いい。露出が減ったこともあり、より大人びた印象が。

 そもそもプリキュアって夜の都会に登場することって殆どないですし、今まで2人(+1人)体制だったので、集合絵の迫力もひとしお。中学生がこんな映像見せられたら、脳の報酬系もバグりまくりです。こんな作画が良い状態の5勢をなかなか観ないので、それだけでも感動ですし、1年間彼女たちの活躍を観てきたファン目線としても、歴戦の戦士らしさ溢れる彼女たちんの姿に心打たれずおられません。

 サビ後の戦闘シーンもいいんですよね。この衝撃はOPのみでなく、実は真価を発揮されるのはFULL尺で聴いた時。ひたすらテンションを上げさせる最後のサビの繰り返しは、誰もが驚くはず。「えっ、これ終わるの!?」ってくらいサビが連続する。その度に脳が気持ち良くなっていく快感と恐怖……。一生忘れられません。「プリキュア5、フル・スロットル GO GO! 」は二度刺す。

 今も再放送でプリキュア5GOGO! がTOKYO MXで放送されているので是非。「アイカツフレンズ!→アイカツ!再放送→プリキュア5GOGO!再放送」のコンボは女児と大きなお友達大喜び。一生アイカツやプリキュアが流れ続けてほしい。

 大胆不敵 フル・スロットル限界なんてない ぜったい!

サポートされるとうれしい。