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シスプリ20周年で新プロジェクトが始まったので、アニメRepureが異常なまでの高クオリティであった話をする

 シスタープリンセスが20周年だそうです。それに伴い、可憐がバーチャルYoutuber化し、シスプリ企画が再始動。公式Youtubeでは、毎日1話づつアニメが配信されるようです。

 まだまだ波乱の多いバーチャルYoutuber界ですが、可憐の登場により、これまでの全てが帰結し、全世界のお兄ちゃんが一同に会し、ようやくコンテンツが完成されるといっても過言ではないでしょう。

 さて、僕は15周年時にシスプリについて長文で語る記事を書き、無名だった僕の記事は誰にも注目されず気づけばネットの片隅に消え去っていったのですが、知らないシスプリオタクが当時の僕の記事をインターネットアーカイブに残していたので、加筆修正してこちらに掲載します。

 5年前の記事ですので、今以上に勢い任せで書きなぐる駄文ですが、ご容赦ください。

■シスター・プリンセス

 「特に理由もなく自分に12人も妹がいる」という常軌を逸した設定から始まり(企画開始時は8人ですが)、その突飛な内容をオタクに許容させたことで、シスプリがギャルゲー業界に与えた影響は計り知れません。

 更に「実妹(血縁)か義妹(非血縁)が選択肢によって変化する」システムは、実妹派と義妹派で言い争いが絶えない妹フリークの間でも、賛否両論かつ革新的だったと思われます。

 上記のシステムのため、シスプリはどうでもいい選択肢が非常に多く、妹たちはお兄ちゃん大好きなので事ある毎に話し掛けて反応を伺うのですが、一歩街へ出たら「どこへ向かおう」か、食事に招かれようものなら「どれが一番美味しかった」かと全て質問で会話が始まります。それが12人分用意されており、しかも妹への返事一つで実妹か義妹か変化していくという、見ようによってはホラーな仕様。妹が12人いるという設定以上に、単純に12人×数パターンのルートを用意したことも流行の理由でしょう。

 しかし、どうあっても「妹たちはお兄ちゃんが大好き」という前提は絶対に崩れません。シスプリは全員が最初から最後まで大好きなお兄ちゃんのため好感度MAXで接してくる、ひたむきでピュアな愛に満ちた作品なのです。

■アニメ シスター・プリンセス

かっこよくて、優しくて。とても素敵な、世界でただ1人のお兄ちゃん。 これは、お兄ちゃんのことが大好きな、12人の妹たちの物語です。

 もちろんシスプリ人気は読者企画やゲームだけに収まらず、オリジナルストーリーのアニメも製作されました。現在Youtubeで配信中ですので、是非ご視聴ください。

 アニメ一期は13人目のオリジナル妹の追加や、あまり良くない作画、どことなく電波なシーンもあり、評価は分かれました。ですがOPの「Love Destiny」は誰もが納得する名曲。「会いたくても今は会えない」センチメンタルな歌詞ですが、実際はそんな悩みも殆どなく妹たちは盲目的に突っ込んできます。

 アニメ一期の後に「シスター・プリンセス RePure」が製作されます。今回は主にRePureのキャラクターズパートと呼ばれているBパートの話をします。

 RePureはアニメ全体から観ても珍しい製作体制で作られていまして、最終回を除く全話がAパートとBパートが独立しており、ストーリーズと呼ばれるAパートは一期と設定やスタッフも共通。先述したBパートのキャラクターズは各話毎に別々の監督が担当したオリジナルの設定で進みます。つまり、Bパートは音楽からキャラデザ、根幹の設定まで各話全く別モノであり、監督のセンスで世界観が構成される訳です。

 例えばAパートでは、春歌の作画がこのようになっておりますが(因みにこれは客が誤って飛ばしたコルクを、まるで銃弾から庇うかのような必死さでお兄ちゃんを守るシーン)、

 キャラクターズパートの春歌回ではこうなります。どうしても、この美しさを手軽に再生したくてGIFを学んで作ったのが上記の画像。OVAかのような異例のクオリティ。そんな名回だらけのキャラクターズから、特に好きな回を4つ抜き出していきます。

■シスター・プリンセス RePure キャラクターズ

 RePureは12人の監督が一人づつ妹を担当して製作されたので、どの回も雰囲気がガラッと変わります。

・四葉「壊れたユニコーン」
 例えば四葉回は兄チャマと出会う前の物語で、直接お兄ちゃんが描かれることはありません。基本的にストーリーズの方の四葉は、おっちょこちょいで場をかき回す役ですから、シリアスな短編かつ美麗な作画であるだけで非常にありがたい。

 まだ見ぬ兄チャマを想って一人ドキドキする四葉の姿は新鮮。キャラクターズでは妹一人に焦点を当てるので、妹達の違った一面が沢山見られて素晴らしい。本編では稀であるアンニュイな雰囲気の四葉にドキッとします。

 因みに、四葉回の作画監督を担当した「山本佐和子」さんは、自分が大好きな「フタコイオルタナティブ」でも作画監督をしていたり、あの「西田亜沙子」さんの育ての親だったり。強力スタッフ。

■亞里亞「サーカスが来た日」

 亞里亞回である3話「サーカスが来た日」は、とにかく作画が美麗の一語に尽きます。あとタイトルがオーケンの曲にありそう。 

 妹たちの中でも特にロリータ性が強い亞里亞らしさが全面に押し出された幻想的な雰囲気は、他Bパートと較べても一線を画します。亞里亞回を担当した「林明美」さんは少女革命ウテナでも多くの回を手掛け、少女の内面をアニメーションで表現する手腕が光る。

 四葉回と似たような構成であり、お兄ちゃんが直接登場しない分、本編では特に甘えん坊でお兄ちゃんにべったりな二人が見せる、少女らしい複雑な内面の発露は必見。上記二つは本編とのギャップという意味で、キャラクターズの中でも特に観て欲しい回です。

■春歌「揺れる想いを短冊に…」

 春歌回の見どころは、なんといっても彼女の和風で古風な雰囲気を体現したかのような、淡く切ない背景美術がポイント。一度観終わった後、背景のみに注目するために即リピートした覚えがあります。

 春歌は他の姉妹たちと比べ、ちょっぴり大人な雰囲気の恋愛観をしており、春歌回は彼女の乙女らしい部分が演出の形で巧みに表現されています。

 七夕の日に大好きな兄君さまとお祭りへ。しかし、中々兄君さまが来てくれない上に雨まで。落ち込んでしまった春歌の前にようやく兄君がやってくると……


 極めつけは、ここ。

 彼女の気持ちとともに晴れたお祭りを満喫していると、まるで天の川のような水溜りが現れ、彦星と織姫のように二人を分かつ。そっと手をのばす兄君。小さな天の川を飛び越え兄君の元へ飛び込む春歌…………百点。

 余談ですが、この回の背景美術が好きな方は戦国コレクション18話もおすすめします。戦コレもキャラクターズと同じく、各話ごとに作風がガラッと変わる名作ですね。

■咲耶「ホーリーウエディング」

 最後にもっとも凄まじい回を。キャラクターズの最終回であり、一番人気であった咲耶回です。シスプリの中でも敢えて触れられない実妹との禁断の恋愛や悲恋をテーマに、唯一姉妹の中で現実を見ている咲耶の想いが描かれる。

 スタッフが旧フルバアニメ陣なこともあり、全体的に少女漫画らしい画面とキャラデザ。

 本編時は、まあまあ作画が良くてこんな感じです。

 盲目的にお兄様と結ばれると信じていた幼い日の咲耶と、姉妹の枠を越えることない現実を知ってしまった現代の咲耶。

 子供の頃に憧れお兄様との結婚を夢想した式場のマリア像は、今は縛られ隠される。姉妹でない誰かと結ばれていくお兄様と、絶対に自分はお兄様と赤い糸で繋がれていると無根拠に信じて疑わなかった幼き自分。シスプリ本編では触れられない禁忌をテーマにした意欲作にして集大成。常にトップの人気を誇り、姉妹の誰よりも大人で、誰よりもお兄様を愛した咲耶だからこそ描ける残酷な現実の物語。

 まあ本編では、この回のようなシリアスさはどこ吹く風で、常にお兄様を誘惑しまくっているお色気担当なのですが。

シスター・プリンセスも遂に20周年。水樹奈々さんの亞里亞の演技が色褪せなかったことも去年で証明されましたし、今後も妹たちの新しい姿が見られると思うと嬉しい限りです。



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ℒℴѵℯ
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