ニンジャスレイヤーTRPG【ザ・ブラック・メタル・アンド・ザ・オフホワイト・サイン】
ドーモ、nyamotomoです。今日もまた新たなるリプレイの投下です。今回はオムラ系のニンジャがちょうど2人いるのでコンビを組ませてみることにしました。
登場ニンジャ
◆ウォーゲイザー
◆ウォーゲイザー (種別:ニンジャ) DKK:0 名声:3 所属:オムラ
カラテ 5 体力 5
ニューロン 6 精神力 8
ワザマエ 5 脚力 3
ジツ 2 万札 2
攻撃/射撃/機先/電脳 5/5/7/8
回避/精密/側転/発動 6/5/5/7
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇ジツ
『⭐︎ハッカー系ソウルlv2』
◇サイバネ
▶︎生体LAN端子LV1
◇スキル
『◉kill9』
◇アイテム
ZBRアドレナリン注射器
◆マーシレスフィスト
◆マーシレスフィスト (種別:ニンジャ) DKK:0 名声:1 所属:オムラ
カラテ 4 体力 4
ニューロン 3 精神力 3
ワザマエ 4 脚力 3
ジツ 0 万札 2
攻撃/射撃/機先/電脳 6/4/4/5
回避/精密/側転/発動 6/4/4/0
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇サイバネ ▶︎▶︎テッコlv2、▶︎生体LAN端子lv1
◇スキル 『◉滅多打ち』、『◉常人の三倍の脚力』
『◉知識:宗教』
◇アイテム ZBRアドレナリン注射器
◇装備 なし
◇生い立ち 錠前破り
そして、今回のシナリオはこちら。ニンジャスレイヤーTRPG黎明期に作られた完成度の高いシナリオの2版対応です。楽しみですね。
プロローグ
ネオサイタマを支配するニンジャ組織、その本拠地たるトコロザワ・ピラーの一室に数十人のニンジャ達が集まっていた。彼らはソウカイヤ、そしてネオサイタマ最大の重工業メガコーポオムラのニンジャ達である。
(ひゃあ、ニュービーから有名人まで…)その数に内心圧倒される軍服サイバーゴスじみたニンジャの名はウォーゲイザー、オムラの下級ニンジャである。「凄い数ですね。ウォーゲイザー=サン」彼女に話しかけてきたのは今回組むことになったニュービーニンジャ、マーシレスフィストだ。二人はこの部屋に控える多数のニンジャの同様、オムラからの要請を受けこの部屋に収集されたのである。
「そうスッね…私もここまで大規模な作戦に参加するのは初めてっす…あっ、ダンゴウが始まるみたいっすよ!」カミザに配置されたモニターに、ミラーめいた光沢のあるニンジャ装束を身に纏った、尋常ならざるアトモスフィアのニンジャが映し出された。会議室に緊張が走る。『ドーモ、若きソウカイニンジャの皆さん、オムラの皆さん、ゲイトキーパーです』
◆ゲイトキーパー(種別:ニンジャ)初期装備:**トンファー・オブ・ゲイトキーパー** アイコン:門
カラテ 12 体力 17
ニューロン 13 精神力 16
ワザマエ 15 脚力 7/N
ジツ 0 万札 60
近接/射撃/機先/電脳 12/17/11/13
回避/精密/側転/発動 15/15/12/13
◇装備や特記事項
**トンファー・オブ・ゲイトキーパー**、近代的ヘヴィニンジャアーマー一式
『●連続攻撃2』『●連続攻撃3』『●時間差』『●マルチターゲット』
『◉◉タツジン:イアイドー』『◉剣との合一』『◉特殊近接ステップ』『◉スリケン急所破壊』
『◉ニンジャアドレナリン強化』『◉忠誠心:ソウカイヤ×2』『◉マーク・オブ・ソウカイヤ』
『◉知識:ヤクザの流儀』『◉知識:ソウカイヤ』」
:**トンファー・オブ・ゲイトキーパー**:『標準近接武器』『二刀流』
『カタナ二刀流』と同様だが『◉◉タツジン:イアイドー』を持つ場合
『●武器:強化精密攻撃』の効果のみ使用可能となる。『ヒサツ・ワザ』は使用不可。
ソウカイヤの最古参メンバーにして事実上のNo.2、ゲイトキーパー。ウォーゲイザーは以前対面したことがあるが相変わらずのカラテ圧力だ。『今回のあなた方の任務は、明日ネコソギ・ファンドとオムラが執り行う重要な会議の警護だ。』モニターに作戦の概要と日時が表示される。
『だが一つ、懸念してほしい情報がはいってきた。先日、我々のハッカーが、ネットワーク上でアーバンホエールの名を持つ傭兵と正体不明の発信者が今回の会議への襲撃を依頼する取引を行ったことを確認した』
スクリーンに『アーバンホエール』の情報が映し出される。
:#SOUKAI_NET:SYSTEM_BOT:アーバンホエール
:フリーランスの賞金稼ぎ。
:ソフトハットと黒い革製のニンジャ装束が特徴。
:ピストルカラテの使い手。
『我々がアーバンホエール=サンの身元と発信者の正体を掴むのは時間の問題だが、もしアーバンホエール=サンが明日に控える会議を妨害してきた場合、それによって引き起こされる社会的、経済的損失は甚大なものだ。故に今回はその会議に出席するネコソギ・ファンドとオムラ・インダストリアルの社員全員にニンジャの護衛を就ける』
『重役達が乗るリムジンは襲撃される可能性が高いため、シックスゲイツであるヘルカイト=サンを充てる。逆説的に君たちが充てられるのは襲撃される可能性が低いリムジンということになるが、けして手を抜いてはいけない。君たちの任務は、ネオサイタマの秩序を守る崇高なものである。それを肝に銘じておきなさい』
『私からは以上だ。明日の会議が、何ごともなく円滑に執り行われることを期待している』ゲイトキーパーがそう言い終えると、モニターの映像はプツリと途切れた。
クローンヤクザ達が、各チームのテーブルに護衛対象の詳細と、護衛中に避けるべき行動のリストが書かれた書類を配っていく。ウォーゲイザーとマーシレスフィストに配られた書類は以下のような内容だった。
「ん?係長?」資料を見たウォーゲイザーが首を傾げる。「どうかしたのですか?」マーシレスフィストに尋ねられ、ウォーゲイザーはかぶりをふった。「ああ、いやちょっとしたことっスよ!さっ、ダンゴウも終わったし帰って装備のチェックとか済ますっすよ!」
二人が連れ立って立ち上がりトコロザワ・ピラーから去ろうとすると後ろから声がした。「そこのオムラ・ニュービーたち、止まりなさい」振り返るとオフホワイト装束のニンジャ。ウォーゲイザーは彼の名を知っていた。これまた有名人だ。「ドーモ、ヘルカイトです」
◆ヘルカイト
◆ヘルカイト(種別:ニンジャ)初期装備:ヤリ アイコン:凧
カラテ 9 体力 12
ニューロン 7 精神力 10
ワザマエ 10 脚力 5/N
ジツ 3 万札 0
近接/射撃/機先/電脳 9/13/8/7
回避/精密/側転/発動 10/10/9/10
◇装備や特記事項
ヤリ、軍用サイバーサングラス、テック・ガントレット、
テックレガース、湾岸警備隊制式グレネードベルト、バクチク・グレネード×4
『●連続攻撃2』『●連射2』『●時間差』『●マルチターゲット』
『◉空中制動』『◉バクチク投下』『◉カイト・ダイブ』『◉頑強なる肉体』
『◉忠誠心:ソウカイヤ×2』『◉マーク・オブ・ソウカイヤ』
『☆フージン・ジツ』:手番「移動フェイズ」開始時に【精神力】消費なしで発動可能。
判定難易度はNORMALである。発動に成功した場合、術者はその移動フェイズで【ワザマエ】と
同値の距離を『飛行移動』することが可能となる。この『飛行移動』を終えた術者は
直ちに『回避ダイス』を2個獲得することができる 。
『◉バクチク投下』:『飛行移動』後のみ『バクチク・グレネード』に『連射上限無視』
『視線不要』『回避難易度+1』が追加される。『連射』を行った場合その回数分だけ
『バクチク・グレネード』を消費する。
『◉カイト・ダイブ』:『飛行移動』した手番の『攻撃フェイズ』で『近接攻撃』を
行った場合、対象を『崩れ状態』とみなせる。
(シ…シックスゲイツ…今日は有名人に多く会う日っスね)「ハイ、なんでしょう?」「要件から言おう。これから俺はピラー内部のトレーニングフロアで明日に備えるつもりなのだが、一人ではやや効率が悪い。そこでお前たちにクミテの相手をしてもらいたいのだ」
その言葉にマーシレスフィストは肩をピクっと動かした。最強のカラテ戦士を目指す彼にとって強者とのクミテは喉から手が出るほど得たい経験値だ。「俺は一人でやるよりも効率的なトレーニングが行える。お前たちはシックスゲイツの力を直に体験することができる。悪い話ではないと思うが、どうだ?」
「…まじっスか!?是非とも!光栄っス!」「…ヨロシクオネガイシマス!」2人は即座に90度オジギ!「明日のミッションでラオモト=サンに損害を与えるようなシツレイが万が一にもあってはならないからな。しっかりしごいてやろう」
イクサ開始
トコロザワ・ピラー、トレーニングルーム。ニンジャのイクサにも耐えうるカーボンタタミのドヒョーに三人のニンジャが対峙していた。ヘルカイトは悠然と腕を組み仁王立ちし、その背中には先が布で包まれた訓練用のヤリ。一方オムラの2人はヘルカイトに最大限の意識を向け、油断なくカラテを構えている。電子シシオドシの音が高く響き、クミテがいま開始された!
1ターン目
「お手並み拝見!イヤーッ!」先手を取ったのはカラテを既に構えた2人ではなく、ヘルカイトだ!危険なバクチクグレネードが2人を巻き込むように正確に投擲される!ハヤイすぎる!だが二人は咄嗟に防御行動の構え!
「「イヤーッ!」」ウォーゲイザーはカーボンタタミのタタミ返し機能を即座にハッキング!即席のバリケードとして爆発を耐え切る!マーシレスフィストもこれに倣い、床をパンチしてタタミを跳ね上げる!爆発回避!
「イヤーッ!」ウォーゲイザーはタタミに隠れつつ爆炎の隙間からスリケンを発射!しかしヘルカイトは手のヤリを僅かに回転させてこれを弾く!「イヤーッ!」だがその時頭上からマーシレスフィストのカラテシャウト!爆発の上昇気流を利用して舞い上がり強烈な踵落としを放ってきたのだ!「イヤーッ!!」ヘルカイトはこれを片腕でブロック!タツジン!
「イヤーッ!」だがマーシレスフィストはヘルカイトの腕から転がり落ちるように着地するとヘルカイトの腹目掛けてセイケン・ツキ!「ヌゥ!」被弾!しかし殴りつけたマーシレスフィストは逆に戦慄!(これは…岩?)拳越しから伝わるヘルカイトの強靭性は高さ数メートルはある大岩、否戦闘兵器をも思わせる程だ。シックスゲイツの名は伊達では無い!
「ほお…」一方ヘルカイトは小さく感嘆の声を上げる。なかなか馴れている。しかし…「まだまだ未熟だな。」それを知らしめるため、ヘルカイトはヤリドーのカラテを構えた!空気が一段と重くなり、凄まじいキリングオーラに最高級バイオ杉の垂木がひび割れる!「次は少しハヤクいく、ついてこいよ?」
2ターン目
ただならぬヘルカイトの様子に対峙するマーシレスフィストとドヒョー際のウォーゲイザーは最大限のカラテ警戒を取る。一目たりとも目を離してならない。そう考えた矢先、ヘルカイトの姿が忽然と消えた!「えっ?」「ウォーゲイザー=サン!後ろです!」「少し遅いな」
ウォーゲイザーが振り返れば背後にヘルカイトが!一瞬でカイト飛行移動を行ったのだ!なんたる超飛行力か!「イ…イヤー「アマイ!」ヘルカイトはウォーゲイザーが咄嗟に持ち上げたカーボンタタミごと訓練用ヤリでウォーゲイザーを貫く!「ンアーッ!?」
ゴウランガ!布の塊がついているだけのクミテ用ヤリでカーボンタタミを貫く凄まじいまでの威力!何たるワザマエ!これが実戦ならばウォーゲイザーの胴体はケバブめいて貫かれ爆発四散していただろう!
「ナ…ナメルナー!」だがウォーゲイザーは逆にカラテの威力に体を吹き飛ばすと、タタミ返しで後方に壁を出現させ蹴って加速!握ったままだったスリケンを投擲する!二重加速のスリケンがヘルカイトに突き刺さる!「ヌゥ!」「まだ終わらないっスよ!」「イヤーッ!」「グワーッ!?」
スリケン投擲と時を同じくしてウォーゲイザーの影から飛び出したマーシレスフィストが恐るべきトビゲリ攻撃!ヘルカイトの頭部を捉えたのだ!ヘルカイトはすぐに体制を立て直すが…その鼻から血が流れる。ヘルカイトはしばし2人を睨み…そして言った。「オミゴト、これでクミテは終わりだ。」
戦闘終了
「フム、この俺がニュービーにイポン取られるとは。しかもマーシレスフィスト=サンに至っては二度、素直に賞賛しよう。」ヘルカイトはコメカミに手を置くと何やらIRC操作。キャバーン!マーシレスフィストが端末を見れば多額の送金!「それで装備でも整えるがいい」「アリガトゴザイマス!」
トレーニングルームを出ていくヘルカイトの背中を再びの90度オジギで送り出した後、2人は言葉を交わした。「……実力の殆どを見せてないっスね、あれは…」「エエ、彼は自分の鍛錬と言っていましたが、むしろ我々に教えを見せてくれているようでした。」
そう実際、あのクミテは互いの訓練というよりも授業のようだった。カラテやスリケンに至っては程度を確かめるためわざと喰らっていた節まである。シックスゲイツ、とくに酷薄な現実主義者として知られるヘルカイトが他組織のニュービーにそこまでするだろうか?
(護衛対象の係長という立場の低さ、ヘルカイト=サンの不可解な行動。やっぱり今回何か裏がありそうっスね…)「どうかしましたか?」「ん?」ウォーゲイザーは顔を上げる。表情に出ていたか。「あっ、いやなんでもないっスよ!まぁ何があろうとも我らはオムラの一歯車、命令に従うのみ!さっ、帰って今回の経験をニューロンに刻むっスよ!」……
リザルト
リムジンにて
翌日!ミッションのために2人は指示された通り、護衛対象の家の前に集合した。既にヤクザリムジンも到着している。相手の準備が終わるのを待っている間、2人は他愛無い会話をしていた。
「ウォーゲイザー=サン」「センパイでいいッスよ!」「わかりましたセンパイ。昨日は聞き忘れていたのですが…なぜ我々オムラのニンジャが、ネコソギ・ファンドの重役を護衛し、ソウカイヤのニンジャがオムラの重役を護衛するのですか?普通逆では?」
「あ〜、それはっスね、まぁアレな言い方をすると人質交換というやつっス。相互的に大切な人材を預け合うことで悪意や企みがないことを示すんスよ」「なるほど」ウォーゲイザーの返答にマーシレスフィストは頷く。なるほど、そう言う戦略性もあるのか。ストリート上がりかつ過去のサラリマン経験もケジメ的自主退社により一年未満の彼はこうしたディープなサラリマン事情には疎いのだ。
「まぁ、普通にキリステされることも多いっスけどね。あっ来たっスよ。ムダ口は少なくね」2人が家の方を見やると、小さいがよく手入れされた家の玄関に、スーツを着たサラリマンが立っていた。例のヤタウジとやらだろう。「ドーモ、オムラ・インダストリアルの皆さん。ネコソギ・ファンド社係長のヤタウジです」男はそう言うと、2人に名刺を差し出す。
◆ヤタウジ(種別:モータル)初期装備:素手 アイコン:ヤ
カラテ 1 体力 2
ニューロン 3 精神力 4
ワザマエ 1 脚力 1
ジツ 0 万札 5
近接/射撃/機先/電脳 1/-/3/3
◇装備や特記事項
▶クロームハートLv1
『◉交渉:卑屈』
「私のようなものにまで護衛をつけていただけるとは、まことに感謝してもしきれません。お手数をおかけします」「いえいえ、お気になさらず。大船に乗ったつもりでいてくださいっス!」リムジンから運転クローンヤクザが降りてくる。「ドーゾ、オノリクダサイ」
運転クローンヤクザがドアを開けると、ヤクザリムジンの内部から涼し気な空気が漏れた。「このヤクザリムジンは、各所に対スリケン加工が施された最新型です。ニンジャ同士の戦闘に巻き込まれても、そう簡単には壊れません」2人は促されリムジンに入った。
全員が乗り込むとリムジンは走り出した。ヤタウジはしきりに飲み物や食べ物を勧めてくる。「どうぞリラックスしてください。重役の方々を差し置いて私が狙われる可能性など、万に一つもありませんから」卑屈ながらも決して不快にはならないセッタイ、係長級サラリマンのワザマエと言ったところか?
「あー…ありがたいっスけど遠慮するッス!」「私も、勤務中ですから」2人は丁重に断る。特にウォーゲイザーは何らかの第六感のようなものを今朝方から感じていたのだ。やがてリムジンは高速道路に乗り始めた。しばらく走ったその時!
BLAMBLAM!!金属の板に無数の鉄の塊が激しく撃ち込まれているかのような、激しい音が車内に響いた。「アイエッ!?」ヤタウジが素っ頓狂な声を上げる。あなたたちの乗るリムジンにもう一台の車が迫る!車上にはソフトハットを被ったニンジャ!
「ドーモ、アーバンホエールです。本日はサダヨシ部長の命を頂戴しにまいりました」その言葉に呼応するかのように車内から2体のクローンヤクザが乗り出し銃を構える!
◆アーバンホエール(種別:ニンジャ)初期装備:チャカガン アイコン:鯨
カラテ 5 体力 6
ニューロン 4 精神力 4
ワザマエ 7 脚力 4/N
ジツ 0 万札 12
近接/射撃/機先/電脳 5/9/4/4
回避/精密/側転/発動 7/8/7/-
◇装備や特記事項
チャカガン、バクチク・グレネード
▶サイバネアイLv1、タクティカルスーツ、マグネットブーツ
『●連射2』『◉◉タツジン:ミリタリーカラテ』『◉特殊近接ステップ』
『●知識:ストリートの流儀』
:マグネットブーツ:『脚部防具』
『車上』など金属の足場があるマスで自身への『弾き飛ばし』を『叩き伏せ』へと変換する。
主な攻撃手段
:グレネード(ダメージ1/3×3範囲攻撃)→チャカガン(ダメージ1)
:オートマチック・ピストルカラテ(ダメージ1/連続攻撃2/出目【6】で痛打+1)
◆クローンヤクザ(Y-12型) (種別:モータル/バイオ生物/クローンヤクザ)
カラテ 2 体力 1
ニューロン 1 精神力 1
ワザマエ 3 脚力 2
ジツ – 万札 1
攻撃/射撃/機先/電脳 2/3/1/1
◇装備や特記事項
チャカガン: 銃器、連射1、ダメージ1
「「サダヨシ?」」ヤタウジに続いてウォーゲイザーとマーシレスフィストも素っ頓狂な声を上げる。たしかサダヨシはヘルカイトが護衛しているリムジンに乗っているはずの重役だ。どうやらこのニンジャは何らかの理由で間違った情報を信じ込んでいるらしい。口で伝えて信じる相手ではなさそうだが名刺を直接提示すれば動揺を誘えるかもしれない。
ウォーゲイザーは即座に生体LANを介した無線通信をマーシレスフィストに送る。『ヤタウジ=サンのことはすぐには言わずに、最適なタイミングで明かして隙を作るッス、いいっスね?』『了解です』
「アイエエエ…」「落ち着くっスよ、ヤタウジ=サン!私たちがサクッとアイツを倒してしまうっス!」「お願いします!会議に遅れたらセプクだ!」動揺からか妙なことを口走っているが、怪我は今の所ないようだ。ひとまず安心した2人のニンジャはヤタウジを残しリムジンの屋上へと躍り出た!
イクサ開始
1ターン目
高速移動するリムジンの頭上でニンジャ達はお互いを認識し、改めてアイサツ!「ドーモ!オムラのウォーゲイザーです!」「同じくマーシレスフィストです!」「ドーモ、アーバンホエールです!ノコノコと現われおったなネズミめ!」「ネズミはそっちっス!」剣呑な一瞬の睨み合いの後、2人のオムラニンジャは一瞬のサイバネ間通信で互いの獲物を見定め、相手のリムジンへと飛んだ!
「イヤーッ!」ウォーゲイザーの方はアーバンホエールに飛びかかりながら鋭いチョップ突きを放つ!だがアーバンホエールは身を翻して回避、さらにその際広がったコートごしにカウンター銃撃を放つ!「ム!」これをウォーゲイザーはつまみ取り回避!だがアーバンホエールは更なる連続攻撃を繰り出した!
「イヤーッ!」アーバンホエールは銃撃の反動に合わせ自身も回転して加速し回し蹴り!更にこれを回避したウォーゲイザーに高速接近!反応すら間に合わせずピストルを0距離接触させ銃弾を打ち込む!流れるようなピストルカラテ!「ンアー!?」無視できないダメージ!
「センパイ!」飛びかかりランスチョップで2体のヤクザを始末したマーシレスフィストが声を上げる!「…フー、かすり傷っスよ!」ウォーゲイザーは既に痛みを振り払い油断なくカラテを構えた。「油断したッスね…」「弱敵!孤軍奮闘でも目的達成には容易いわ!」
2ターン目
「そんなこと言ってられるのも今のうちッスよ!マーシレスフィスト=サン!合わせて!イヤーッ!」「イヤーッ!」ウォーゲイザーとマーシレスフィストはアーバンホエールを挟んでマシーンじみた正確無比な連携攻撃を開始!
アーバンホエールもこれを受け止めていくが…限界がある!「グワーッ!?」ウォーゲイザーの回し蹴りを受け止めたアーバンホエールの背中にマーシレスフィストのチョップ突き!インダストリ!「チッ!舐めるなぁー!!」しかしアーバンホエールはすかさず反撃行動に入る!なんたるニンジャ耐久力!
「イヤーッ!」アーバンホエールは身を翻して連携挟み撃ちから逃れるとそのままウォーゲイザーの死角にまで滑らかに移動!付かず離れずの特殊なステップ、巨体の割に軽快!引き離すのは至難のワザだろう!「イヤーッ!」「イヤーッ!」鋭いピストルカラテをウォーゲイザーは辛うじて受ける!
3ターン目
「イヤーッ!」「グワーッ!?」ピストルカラテ連続攻撃の切れ目を狙ったウォーゲイザーの回し蹴りがアーバンホエールの頭蓋を叩く!「ヌゥ…」さらに再び挟み撃ち陣形に移動したマーシレフィストのカラテが迫る!これをアーバンホエールはかろうじて回避!
(実際厄介な連携…おそらくあの女の指揮…だが!)アーバンホエールはマーシレスフィストの方のカラテを自分と同程度と見積もる。しかし回避や技術はこちらのが上、特殊ステップで変わらず翻弄しつつウォーゲイザーを倒し、そのまま一対一でジリー・プアー(徐々に不利)に持ち込むべし!
アーバンホエールはウォーゲイザーの死角に再び踊り込むと、仕留めるつもりのピストルカラテを叩き込みにかかる!だがその時、リムジンが激しく蛇行!「ヌゥ!?」体勢を崩したアーバンホエールにウォーゲイザーの無慈悲なるカラテパンチ!「グワーッ!?」
「言ってなかったっスけど…実は自分ハッカーなんスよね!」コメカミに片手を当てながらウォーゲイザーは高笑い!「オノレー!」リムジンの制御を奪い相手の体勢を崩したのだ!「さぁ!マーシレスフィスト=サン気をつけて!荒れるっスよ!」リムジンは更に激しく蛇行を開始する!チキンレースの始まりだ!
4ターン目
「チッ!」アーバンホエールは懐のバクチクを投擲用意!相手に灼熱のバクチクをぶつけ炎の合間から致命的カラテを与える必殺の連携アサルト・タクティス!これでウォーゲイザーを確実に仕留める!一方ウォーゲイザーはその姿にヘルカイトかバクチクを放つ時にみせた一瞬の強張り、そしてヤリ攻撃を放つ時に見せたヒサツの構えを感じとる!
次に大技が来る!なれば今こそ名刺を使う時!「マッタ!アンタ本当にサダヨシ=サンを狙ってたんスか?」「今更交渉!?そうだ!仇敵サダヨシ=サンを討つため貴様らには死んでもらう」アーバンホエールは虚無的に笑い、握ったバクチクを投擲しようとする!だがそれより先にヴォーゲイザーが名刺を高々と掲げた!
「残念!このリムジンにのるのはネコソギ・ファンド係長のヤタウジ=サン!アンタは踊らされたんスよ!」「…ハッ!?」アーバンホエールの動きが一瞬止まった!「自分の目で確かめろっス!」ウォーゲイザー名刺を投擲!アーバンホエールは慌ててそれを掴み取ろうと…「イヤーッ!」「グワーッ!?」
不意をつくウォーゲイザーのランスじみたキック!名刺ごと足をアーバンホエールの顔面に叩きつける!「グ…クソッ!」アーバンホエールは自分の顔から剥がれ落ちる名刺を確かに見た。名刺にはヤタウジの文字、ヴォーゲイザーの言うことは…。
「う…嘘だ嘘だ嘘だぁー!!」アーバンホエールは絶叫しながらバクチクグレネードを振り上げる!ヤバレカブレの構え!だが既にその背後にはマーシレスフィストが回り込み、必殺のカラテを打ち込まんとしていた。「イヤーッ!」「アバーッ!」
超一流ショドーじみたマーシレスフィストの理想的チョップが閃きアーバンホエールの腕を切断!「イヤーッ!」「グワーッ!?」そのまま握られたままのグレネードを腕ごとアーバンホエールに蹴り込み爆発させた!アーバンホエールは爆風をモロにくらい爆発四散!「サヨナラ!」
戦闘終了
アーバンホエールが乗ってきた車両は急激にスピードを落としヤタウジの待つ車から遠ざかっていく。「今なら運転手にインタビューを行うこともできそうッスね!」「おまかせします。こういう類はどうも苦手で…」ウォーゲイザーは車の制御権を使って動きを止めると、しめやかにドアを開けた。
「アイエエエ!」中にいたスーツ姿の運転手が悲鳴を上げる。「わ、私は雇われただけなんです。詳しいことは何も知りません!見逃してください!」「…とのことですが」「う〜ん、演技じゃなさそうっスね、こういうテッポダマ的暗殺だと運転手は雇われが多いんスよ…まぁインタビューしてみますか!」
「見逃すって言ってもねぇ…?無関係とはいえここまでやられた以上は…?」ウォーゲイザーはわざとらしくため息をつき、横目で運転手を見やる。知ってる情報を吐けば見逃してやる、の威圧的サインだ!「そ、そういえば、アーバンホエール=サンが通信の相手を『ゴトギダ=サン』と呼んでいました!おそらくは、彼の協力者かと......」
「ゴトギダ…?それが黒幕の名前でしょうか?」「アー…ちょっと待ってね。検索してみるっス」ウォーゲイザーは生体LANで社内データベースの中の敵対企業一覧の閲覧し、めぼしい会社のサイトにハッキングを仕掛けてみた。
「アー…イッテツ社の重役っスね」「イッテツ社とは?」「この間社長の怒りを買ってネオサイタマから追い出されたキョートのコーポっスよ、まぁ単純なアダウチのセンが濃厚っスけど因縁はネコソギの方かも知れないし一応報告っスね!」2人のニンジャは簡単な報告をIRCで済ませると運転手をその場に残しヤタウジの車両に追いつかんと色付きの風になった。
エピローグ
その後ヤタウジの車に合流した2人が応急手当てとスシを補給している間に、リムジンは無事にネコソギ・ファンド社重役会議が開かれるビルへとたどりついた。「……フー、これならケジメもセプクも無しで済みそうです。皆さん、本当にありがとうございました」ヤタウジはそう言うと、2人に深くオジギをして、いそいそとビルの中へと消えていった。
するとまるで見計らったかのように2人の前にカイトを背負ったニンジャが舞い降りてきた。「ドーモ、ヘルカイトです。よくやったな。お前たち。さて、ここで1つ種明かしをしておくか」「アー…やっぱりなんかあったんスね?」「察しがいいな、まぁ簡単にあらましを述べるとこうだ。」
「奴に偽の情報を与えたのは俺だ。ハッキングでコソコソ嗅ぎまわっているようだったのでな。餌を垂らしてやったら見事に喰いついた」ヘルカイトはまるで何でもないことのようにさらりと言う。
「もし役員がイクサに巻き込まれれば敵を撃退できたとしてもニンジャのイクサを間近に見たショックで会議に支障が出かねんからな。ラオモト=サンの許可の元『味方を騙すと敵も騙しやすい』というコトワザに沿った作戦を立てさせてもらったというわけだ」
そこまでヘルカイトは言うとしばし黙り、もう一度2人に向き合うと言った。「とはいえ1つ揺るぎない事実がある。お前たちはネコソギ・ファンドの重役を襲撃するはずだった傭兵を倒し、力を示したということだ。ラオモト=サンとオムラはこの件を適切に評価なされるだろう」
「なるほど、任務前に我々に対してインストラクションを授けてくれたのはそのため…」「まぁな、クラウドバスター=サンに骨のあるニュービーとして紹介はされたが俺はなるべく自分の目で確かめたい性分なんだ。ではな。オタッシャデー」
ヘルカイトはカイトを広げると再び天高く飛び上がっていった。ウォーゲイザーはこれで謎が氷解したと一種の爽快感を味わった。一方マーシレスフィストはまだ一つ疑問があった。それを確かめるためウォーゲイザーに話しかける。「センパイはどこまで知ってたんです?」「いや、自分も特には知らなかったッスよ?」ウォーゲイザーは首を傾げる。
「まぁ護衛対象が異様に立場の低い係長のヤタウジ=サンだったことと、多忙な筈のヘルカイト=サンがわざわざ我々に訓練を施してたことから、何かしかの任務が我々に課せられていたことは察してたっすけどネ!」「なるほど…」マーシレスフィストは素直に感心する。自分はそこまで頭が回らなかった。
「マーシレスフィスト=サン、我々は確かにオムラの歯車、組織の一部っス。組織は個人に優先するっス。」ウォーゲイザーは真剣な口調で語る。「でもそれは思考を放棄しろ、ってことじゃないんスよ?時には自己判断し言外の指示を読み取って備える、それもまた強靭な歯車の義務っス!」
なんだか先輩風ふかしちゃったスね、と照れるウォーゲイザーに対しマーシレスフィストはソンケイのようなものを感じていた。「なるほど今回の任務は多くを学ばせていただきました。」「いえいえそんな…さっ、今日はもう終わりッス!報告して帰るっスよ!」2人のニンジャは再び黒鉄のビル群に向けて走り出した。
そのころ、びゅうと侘しい風が吹き、高速道路の上のアーバンホエールの焼き焦げたソフトハットを地上へと落としていった。こうして唯一人、オムラとネコソギ・ファンド、二つの組織に踏み潰された傭兵の復讐劇はよくあるニンジャのイクサの一つとして消えていった。
リザルト
万札は合計50
分け合ってウォーゲイザー25 マーシレスフィスト30獲得(ヘルカイトからもらった万札5の分だ)
ウォーゲイザー余暇
余暇後ステータス
◆ウォーゲイザー (種別:ニンジャ) DKK:0 名声:6 所属:オムラ
カラテ 5 体力 5
ニューロン 7 精神力 9
ワザマエ 6 脚力 3
ジツ 2 万札 2
攻撃/射撃/機先/電脳 5/6/8/9
回避/精密/側転/発動 7/6/6/9
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇ジツ
『⭐︎ハッカー系ソウルlv2』
◇サイバネ
▶︎生体LAN端子LV1
◇スキル
『◉kill9』、『◉サモン・モーターサイクル』、
『◉サモン・レッサー・ドローン』 、『◉戦略視界ナビ』、
『●時間差』、『●マルチターゲット』
◇アイテム
ZBRアドレナリン注射器、オーガニック・スシ
マーシレスフィスト余暇
余暇後ステータス
◆マーシレスフィスト (種別:ニンジャ) DKK:0 名声:4 所属:オムラ
カラテ 6 体力 6
ニューロン 4 精神力 5
ワザマエ 4 脚力 4
ジツ 0 万札 2
攻撃/射撃/機先/電脳 8/4/5/5
回避/精密/側転/発動 9/4/4/0
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇サイバネ ▶︎▶︎テッコlv2、▶︎ヒキャクlv1、▶︎生体LAN端子lv1
◇スキル 『◉滅多打ち』、『◉常人の三倍の脚力』、『◉忠誠心:オムラ』
『◉知識:宗教』、『◉狂気:戦闘機械への狂信』
◇アイテム ZBRアドレナリン注射器
◇装備 なし
◇生い立ち 錠前破り
以上で今回のリプレイは終わりです!最後まで読んで頂きありがとうございました!
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