見出し画像

細野豪志チャンネルに注目(2023年6月分)

前回、4月5月での細野豪志チャンネルで感想を書いたところ、閲覧数も意外に(?)多く頂きました。また期待に応えて細野氏もその後のYouTube継続しており、私も「考えるヒント」にしてコメント書いています。

6月9日#18違憲判決続出。同性婚で何が変わるのか?

なかなか考えさせる回で少し難易度高いと思いました。細野氏が党内で賛否対立するテーマで批判あっても鋭く踏み込むのは敬意を表したいところです。細野氏が大学で憲法を勉強(佐藤幸治先生)したからなのかなと思いますが、司法と憲法の議論が興味深く、少し違う角度で考えた点あります。

最高裁判断が出るまで時間がかかりすぎ。「困って訴えた当事者の時間」はどうなのでしょうか。訴えた当事者は違憲合憲を知りたいのが目的でないと思うし、違憲判決で満足する話ではありません。最高裁判断出てから具体的にどうするか検討、では時間かかりすぎです。司法で時間かかりすぎ問題を憲法学者と司法があまり議論してないように思います。

②憲法論になると賛否が理念対立になり、関連する法律や具体的議論が全くできない例だと思いました。自衛隊や他の話でも理念対立の罵倒合戦で生産的ではありません具体的議論にどう導くかが課題と思いました。他例えば緊急事態も「憲法で必要」と言うだけで関連法の改正内容を提示してません。結果「緊急事態何でもできる、何しでかすかわからない」という反対を助長しています。下位の関連法の議論をもっと出すべきと思いました。

③同性婚に限らず「憲法改正は無理」を前提にした議論が良いのか。「自衛隊」も同様。憲法審査会で同性婚も議論されたのかどうか。憲法審査会の開催すら許さない勢力のために、国会で議論も何もない現状なら問題だと思いました。LGBTもあれだけ議論になったのに国会で実質的な議論がほとんど無いのが腑に落ちないところです。

憲法(に限らず法律)の用語と社会通念での用語解釈との乖離があります。「両性」と言えば一般の感覚は男女の意味と思います。憲法は普通の意味と全く違う解釈、が妥当なのか。この他民法にも乖離した用語数多いですが、法律はあくまで道具なので国民に難解なことが悪と思います。この乖離を防ぐため憲法や法律の改正が本来の立法の役割なのに、これが逆で「普通の意味と違う解釈しろ」と国民に説教するが適切なのかどうか。

などなどいろいろ考えました。

6月12日#19政局は重大局面。総理は伝家の宝刀を抜くか!?

マスコミが解散する・しないの噂話が大好きで、細野さんも解散談義ですが、ちょっと待った!
その前に国会に提出された法案や承認案件が全部成立(or否決)したのか。国会での審議状況・ステータスをほとんどマスコミ言いません。私不思議なのが「平成30年度一般会計歳入歳出決算」の審議状況がいまだに「衆議院で審議中」なこと。(注6/14現在でその後承認)今は令和5年です。ナニしてるんでしょう。

令和5年6月現在でも承認されてないのは何かHPのシステム上の間違い・バグでしょうか。一般に会社だと3月末決算は6月株主総会承認です。

このまま解散なら平成30年度決算はいつ審議するんですか。平成30年度の決算のフィードバックは令和6年度予算でも反映されないですか。前決算の次予算への反映はどうなってるのでしょう。ちょっと信じられませんが、あってるのかどうか。私が間違った解釈してるかもしれませんが、解散談義の前に余りにも「決め方、議論の仕方の生産性」が低すぎると思いました。

6月15日#20 自衛官候補生が小銃発射で2人死亡。事件の背景に何があったか?

まず、銃を使った戦闘の訓練を続けると言い切ったのは拍手。私は別の観点で3つあります。

①私は五ノ井さんのセクハラ事件の時から恨みで報復しかねないと指摘しました。似たような形で現実になり大変残念です。

旧軍でもパワハラで戦時に後ろから銃で撃たれた事例はあり、米軍各国軍もあります。「起きてはならない」を決まり文句のように言うのは違うと思います。起きうる可能性があるから防ぐことが重要じゃないのですか。

②各国と同じく軍としては、一般とは違う法規範が本来は必要です。今回の事件で本来は軍刑法、軍事法廷(軍法会議)があるべきと思いました。岐阜県警の取調で違和感持ちました。警務隊での取調でないのですか?憲法で軍事法廷は特別裁判所を認めないとしていますが、最高裁に上告できる制度なら違憲でないという憲法解釈もあります。憲法詳しい細野さんの見解も聞いてみたいところです。

③救急キットは十分なのか。これは以下の論考参考。撃たれた後に近所のコンビニにAED探して駆け込んだという話が重大です。救急キットは十分なのでしょうか各国に比べて貧弱な救急キットで勇者を惨めに戦死させるんですか。少なくとも現場に救急キットあれば、どうなったのかの検証はして欲しいです。

6月22日#21 通常国会を振り返る

通常国会の振り返りの回。細野さんも指摘していますが、小西騒動が印象に残るし、小西自身のおバカキャラはどうでもよいのですが、騒動が結果的に提起し重要な問題は3つあったのに後は音沙汰なくなりました。これがそのまま放置されるのは良くないと思います。
①アーカイブ、文書保存の問題
細野さんも永田町の観点で文書保存の観点で言っていますが、興味深いです。松井孝治先生もアーカイブの観点から指摘していました。

瀬畑源(龍大教授)もアーカイブの問題を指摘しています。

②文書保全の問題
アゴラの池田信夫氏は、文書漏洩を問題視していますが、これも同感でその後全く音沙汰ありません。あれだけ騒ぎになった流出経路についての検証も無いのは不思議です。

同じくサキシル新田編集長が文書漏洩のルートなどでの政治的思惑について言及しています。同様に文書漏洩についての検証が無いのはおかしいと思います。

私は、高市氏が小西氏の挑発に乗って議員辞職を口走るなど言動の危うさは懸念している。以前から総理候補として全く支持していないが、それとは関係なしに選挙の洗礼を受けていない官僚が、国会議員を「罠」に陥れて政治生命を断とうとする陰謀は民主主義を脅かすものだと考えている。
誰の差し金かはわからないが、万一、電波官僚が官報複合体のレバレッジを使った政治的策謀を張り巡らせ、民主的に信認された政権与党や国会議員を陥れようというなら断固として抗議する。

SAKISIRU新田哲史編集長指摘

③放送法の「中立」の問題
放送法のいわゆるフェアネスドクトリンは小西騒動の以前からずっと指摘されているのに一部でしか論じられていません。ビデオニュースの神保哲生さんが解説していますが放送法の仕組みそのものが問題だと思いました。

池田信夫氏も指摘するように4条廃止しろ、これを小西騒動でマスコミ一言も言いませんでした。

6月28日# 21霞が関は人事の季節。政治家と官僚の関係を考え

政治家と官僚の関係についての指摘。しかし、民間会社だと転職が普通にあるのに、官僚に関しては昭和の雇用システムを前提としたような発想がまだあるのか、と逆に不思議に思いました。昭和と違いIT等で高い専門性が必要になっています。霞が関の生え抜きだけで分からないのは当然なのに、「省内」で無理に全てのことを完結させたがっているように感じます。

政治家との関係で言うと、いわゆるたたき上げの政治家、野中広務氏や菅義偉総理などはノンキャリの官僚からの情報収集を重要視していた共通点があります。キャリア官僚は実際は政策の細かいところは知らなかったりで実際の実務はノンキャリが把握していることも多いようです。細野さんの動画でこれ思いだしました。

【トップ画像】細野氏の地元の「三島スカイウォーク」。単に自分が行きたいという単純な理由で付けただけ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?