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SAKISIRUウェビナー#9(八幡和郎さん)3/28火で考えてみた質問

ネットメディアのSAKISIRUが刺激的です。

このSAKISIRUの魅力は読者向けに定期的にウェビナーがあり、ゲストのオフレコ?の刺激的な発言も多く、一杯やりながら聞くにはうってつけです(ゲストや編集長には申し訳ないですが。)

特に、今回は知事選が始まっている中でのウェビナーということで、きわどい話の期待も多いかもしれません。(八幡さんの勤務校の県の話題はスレスレ)

読者としてもSAKISIRUをもっと盛り上げたいという思いと、単なる自分の関心で質問を考えてみました。質問しようと思っても酒が入ってしまったり、年度末の追込忙殺でウェビナー聞き逃すかもしれないので、思いつくまま書き出して考えてみたところです。書いてみると「質問力」では無いですが、整理して考えてみるのもまた面白いものです。

ただ、全部取り上げてくれとかではなく、読者のニーズとして参考にして欲しいというのはあります。サブスク課金なので積極的に考えてみたりで「回収」しないと、というのはセコイかもしれませんが。

地方の実情:選べる選挙は無い

さて、今回は八幡和郎さんがゲストということで、統一地方選もあわせ、地方政治について考えるというテーマです。

そこで今回のテーマの地方関連で6つ考えてみました。特に既存メディアでの地方政治に対する報道が貧弱すぎる不満があります。これがコラボ問題の隠れたポイントかもしれません。縦割り(政治部経済部)で書かないのと、県庁発表中心報道なのかもしれませんが、この辺の事情はそれはそれで新田編集長がまた論考など書かれると思います。

さて、SAKISIRU読者だと都会の方多いかもしれません。事情が違うかもなので私のドイナカ(岐阜)の現実を少し書くと、「選挙でまともに選べない」という実態があります。共産党だけ出ててほぼ無投票ばかりで、選挙で「選べた」ことがほとんどありませんまるで「マークシートが既に半分塗られてる八百長テスト」です。

市議選市長選県議選県知事選衆院選全部がほぼ無投票。参院選比例だけしか選挙で選べたことが無いのが田舎の実情です。

共産党の存在だけが辛うじて投票を成立させているような状態で本当にいいのだろうか、と考えてしまいます。

(1)無投票と低投票率

地方選も合わせ、ここまで「ほぼ無投票」の現象は米国以外のG7でも見られますか?欧州、特に八幡さんの良く知るフランスも。低投票率とあわせて、どうでしょうか?

また、日本の無投票と低投票率はG7などの国々は、どう見ているでしょうか?低投票率が逆に潜在的に大きな政治変動要素を抱えているという認識、はありますでしょうか?

ちなみに私は韓国数年いましたが、若年層は大統領選で高投票率(75%前後)です。日本の低投票率について質問を受けた経験あります。若者の低投票率で相対的に嫌韓が政治的に発言力が増大してないか気になるようです。

(2)地方政治での税収減少の影響

地方税収が落ち込んでいます。地方に住んでいると予算規模も縮小せざるを得ず、「切迫感」を感じるところです。地方交付税交付金が現状の水準を維持できると到底思えません。「撤退戦」が実情だと言っていいと思います。

今回、いくつかガチンコ県知事選が起きていますが、この財政再建や予算縮小による「予算配分争奪戦」が起きていることが影響してないでしょうか?

今までは、県債で何とかしのいできたのが、それも難しくなり追いつめられ、増税か財政縮小というところです。最近のガチンコ県知事選はこうした財政逼迫での予算争奪も影響してないか、単なる人間関係のこじれが先にあるのではなく、財政が政治的人間関係こじれの背景かというところです。

ついでにマスコミが良く使う「保守分裂」という用語自体、昭和の発想で私は適切でないと思います。

(3)地方企業没落が地方政界に及ぼす影響

地方の経済衰退を肌で感じるのが地方エリート企業の没落です。地方銀行、地方新聞・放送、地方の百貨店。このうち百貨店は風前の灯火。地方銀行もご承知の通りの状況です。この中で地方新聞と地方メディアが強く「県」を中心単位においています。特に今回の小西騒動ではないですが、視聴者からすると県域電波設定など邪魔以外何物でもありません。

そもそもの県の単位については八幡さんの著書が詳しいです。

明治の遺産なのはそうとしても、県単位の地方エリート企業の没落は今後地方政界にどういう影響を与えるでしょうか。また、それがさらに国政にもどういう影響をあたえるのでしょうか。

なお、少なくとも税金による地方メディア救済などは言語道断で、今のうちから予防線をガンガン張る必要があると思います。実際、地方紙の県庁広告の単価と部数情報などをつつくと「香ばしい」においがプンプンします。

(4)小選挙区25年の影響

小選挙区制の是非はマスコミなどでも多く論じられますが、中選挙区の時代に比べて、代議士に対して県議の「力」が上昇してないでしょうか?

地方ごとや代議士のパーソナリティもあると思いますが、中選挙区の時代だと「系列」があった(らしい)のですが、小選挙区だと固定してるからか、県議の発言力が高くなったようにも感じますがどうでしょうか。

特に東京出身の落下傘で地方から選出された政治家の地元県議へのペコペコは強烈です。地方議員からの圧力で国政レベルで減税がとてもではないが、言えなくなっている面が無いでしょうか。

(5)県知事の「属性」

八幡さんの本で面白いのは県知事の属性に注目したところです。経産省出身が地方の産業振興に力を入れ、総務省出身だと地方財政再建に関心というイメージありますが、大体そんなところでしょうか。それ以外でどういう「属性」や経験の方が知事やると面白いでしょうか。なお、作家だと面白いですが希少すぎて一般化できないところはあります。猪瀬さんのウェビナーも刺激的でした。

また、県知事出身者が国政に進出しても、当選回数の評価が強すぎて発言の機会が少ないのが残念です。コロナなどでも明らかなように制度で都道府県との関係がネックになっているものは実情として多いので、県のトップの実務経験が国政で反映されないのは損失と思います。県知事OB議員の自民党での処遇に文句言いたいところですがどうでしょうか。一方で県議出身者の国会議員は多いですが、実務にそこまで詳しいのか疑問です。

(6)地方にある外国人労働者問題

田舎に住んでると外国人労働者のトラブルは身近な問題です。一方でフランス政治については国民戦線のルペン氏が報道され、日本でも知名度高いところです。

八幡さんのルペンの評価は非常に面白いです。しかし、これもさることながら、フランスの地方選挙、地方議会でも国民戦線などが、外国人労働者関連を取り上げて議論や争点にしているということはありますか?

日本だと外国人問題をマスコミ通じて議論を抑え込んでいる形になっていて、かえって健全ではないように感じます。一方でマスコミが具体的に問題を報じない(報道しない自由)に対する潜在的な反発は田舎でもけっこうあります。フランスだと地方政治レベルでは、どのような議論のされ方をしているのでしょうか?

考えてみた質問としては、そんなところです。ありがとうございます。


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