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陰謀論者(11):You

You(@You3_JP)について取り上げました。

プロフィール

X(旧Twitter)におけるプロフィールはこんな感じです。

かつて翻訳者であった経験を活かして、海外の新型コロナに関する話題を中心に気になったことをポストしているといったところでしょうか。ちなみに、ヘッダー画像にはこんなメッセージが書かれています。

WE DO NOT FIND ANY CORRELATIONS WITH MASK MANDATES.
(訳:マスク着用義務との相関関係はみられない)

なお、このメッセージは誤っています。というのも、数多くの調査や研究を通して新型コロナ対策にマスクは有効であることは実証されています。

彼をフォローしているアカウントをみると森田洋之先生や藤川賢治氏をはじめとした反ワク界隈の医師らを数多くフォローしているだけでなく、連新社やShortShortNewsなどの信憑性の低いニュースアカウントも含まれています。なお、連新社関係のGNewsについてはMedia Bias/Fact Checkにおいて疑わしい情報源とされています。(参照

noteのスクショ

X以外にnoteやKindleで電子書籍なんかも展開しています。とはいえ、彼も新型コロナに関するデマを流しているのかナカムラクリニックと同様にnoteからシャドウバンを受けています。

余談ではあるが、反ワクインフルエンサーであるものの、仕事を探すだけでなく、寄付を募ったりKindleで電子書籍を売っているものの資金に苦慮しているみたいです。

コロナ禍初期

Xのアカウント開設が2019年4月でその当時から活動していたことからコロナ前の状況を確認できる貴重なアカウントだったりします。

ちなみに、2020年1月の段階では日常の出来事をポストするなどごくありふれた使い方だったと思います。

2020年3月の段階ではマスクやトイレットペーパーの品薄といった新型コロナに関する話題も出ているがこの時点では陰謀論めいたことは言っていません。

2020年4月には当時ロックダウン戦略を取っていなかったスウェーデンがピークアウトしていると主張したり、「コロナの脅威はインフルエンザ程度に過ぎない」とロックフェラー大学の教授がいったなどと誤った情報をポストしだすようになります。

それだけでなく、スタンフォード大のヨアニディス教授の動画で説得力があり、非の打ちどころがないと称賛するとともに勧めだすという事態に…。ちなみに、この動画はカリフォルニア州サンタクララ郡における新型コロナウイルスの感染者数は当時公表された数よりもはるかに多く、致死率は0.1~0.2%低いという自身の研究結果から「我々から考えたような終末的な問題ではない」と結論付けたもので彼はこの動画を見て「コロナの脅威はインフルと変わらない」ことを確信したのではないかと思います。しかし、ヨアニディス教授の研究は調査方法が杜撰だったことから多くのウイルス学者から批判を受けています。

その後も海外の新型コロナに関する情報を翻訳したものを発信し続けているものの、インフルとそれほど変わらないだけでなく、ロックダウンは逆効果だったりと彼が発信する情報はこの当時から新型コロナを軽視する傾向がみられました。

反ワクチン運動

前述のとおり、彼は海外における新型コロナに関する話題を取り上げているが、そのほとんどが新型コロナを軽視したり、一連の反ワクチン運動を支持する内容となっています。なお、ここでは一例としてフリーダム・コンボイとパンデミック条約をめぐる動きについて彼はどんな立場であったかを取り上げたいと思います。

フリーダム・コンボイ

2022年1月~2月にかけてカナダでコロナワクチン接種義務化に抗議するトラック運転手らが「フリーダム・コンボイ」という抗議デモを起こし、その影響で国境にかかる橋がデモ隊によって封鎖されたり、非常事態法を発動するなどの騒動に発展しましたが、彼は一貫してデモ隊側を支持していました。ちなみに、彼のポストによるとカナダのトラック運転手はアルバータ州のワクチン接種義務及びワクチンパスポートを撤廃させたと主張しているが、カナダのアルバータ州において新型コロナの流行のピークを超えたと判断したためにすぎず、デモ隊の圧力によるものでありませんでした。

パンデミック条約

パンデミック条約についても彼は誤った情報を発信したことがあります。例としてスロバキアのフィツォ首相がパンデミック条約への署名を拒絶したとポストしているが、その事実については否定されていますし、パンデミック条約そのものの各国の感染症対策についてWHOが介入することはないとされています。

なお、彼はスロバキアを含めたパンデミック条約反対についてnoteにまとめていますが、ここでも「北欧ではロックダウンをしない、過度の感染対策がしないのが正解だった」などと誤った主張しています。

カルト性

彼も反論する人をブロックしたりとカルト性をむき出しにしています。

本人は検閲のリスクを避けるためにそういった人をブロックしていると言っているが恐らく凍結を避けるために通報しそうな人に対してブロックしているのではないかと思いますね。

また、コミュニティノートも嫌っている傾向であり、おかしなコミュニティノートには「役に立たなかった」という評価を必ずつけましょうと呼びかける始末です。とはいえ、引用元の高知有志医師の会も反ワクチン団体として知られているうえにコミュニティノート付きだし…。

翻訳者?

彼は元翻訳者だけど、首をかしげるぐらい誤訳をすることがあるみたいです。ただ、これまでの彼の傾向からワクチンに対して悪印象を与えるために意図的に誤訳している可能性は否めないといえます。

まとめ

これまでの動向を見たところ、彼はコロナ禍を機に反ワクへ傾いたといった感じではないでしょうか。ちなみに、彼は知的財産権の分野での翻訳業をしていたものの、クライアントが機械翻訳へと舵を切ったことで需要が減り廃業したみたいなので、どちらかといえばAIの発達によって仕事を奪われるなど不満が募ったところにたまたまコロナ禍が来たのではないかと思います。とはいえ、彼は翻訳業の経験があったため、海外の動画を翻訳して取り上げているが、都合がいいように歪曲し、反ワクチン運動が世界の潮流であるかのような幻想を作っているに過ぎないといえます。

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