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陰謀論者(18):参政党のトンデモ(食と健康編)

前回は参政党の基本的なことについて取り上げましたが、今回は参政党が主張するデマや陰謀論について取り上げたいと思います。ちなみに、今回は反ワクや有機農法などのいわゆる食と健康についてまとめてみました。


WeRise

2020年12月ならびに2021年3月にKICK BACK CAFE(東京都調布市)で行われたWeRiseというイベントにおいて武田邦彦氏や吉野敏明氏などの参政党関係者が多数出演していました。ちなみに、このイベントにおいて武田氏や吉野氏ら7名が共同で「新型コロナ感染予防対策についての共同宣言」なるものが出されたが、その内容が参政党の新型コロナ・ワクチン政策と酷似しています。

なお、神谷代表はWeRise実行委員の一員だったことが寄付金の報告で判明しています。

グリホサート

参政党はグリホサート(ラウンドアップ)に発がん性があるとか、外国で認可されていないものが日本でどんどん認可されていると主張しているがデマです。

グリホサートは日本やアメリカ、ヨーロッパ諸国をはじめ150ヶ国以上で使われていますし、安全性については神経毒性・発がん性・生殖毒性のいずれも認められないことが内閣府食品安全委員会などで確認されています。(参照1

なぜ、こんなデマが広がったかというと2015年に国際がん研究機関(IARC)がグリホサートを恐らく発がん性があると分類されたのがきっかけだといわれています。ちなみに、IARCは公表論文を用いて評価したが、グリホサートとがんは関係がないという論文を見落としたということが後の裁判で判明しています。(参照2)とはいえ、IARCの評価はハザート評価にすぎないものの、主に自然派らがIARCの評価を強調することでグリホサートの危険性を煽る目的でデマを広げたとみられます。

反小麦

参政党に所属していた吉野氏は「小麦粉は戦前の日本にはなかった」や「小麦粉を食べるようになってから、がんが増えた」などと小麦に関するデマを発信したことがあります。

ちなみに、吉野氏は選挙ドットコムで「日本人が小麦を食べるというのは、白人が水銀中毒になるのと同じことです」と主張するだけにとどまらず、「水銀中毒になっている日本人はほとんど存在していません」と主張しているが、1950年代後半~60年代に熊本県水俣市を中心にメチル水銀による中毒(水俣病)患者が多数出ていたことから間違っています。

とはいえ、参政党は吉野氏の小麦デマを放置しただけにとどまらず、こともあろうに2022年参院選においては神谷氏が演説で「(小麦は)止めた方がいいんです。」と発言したりと農業政策に反映されるほど党内に蔓延しました。

参政党ならびに吉野氏の小麦に関する主張に対して農業ジャーナリストの浅川芳裕さんは全くのデタラメであると言っています。そもそも、小麦が伝わったのは弥生時代で奈良時代には国内で製粉技術が確立していたみたいです。(参照

がんは戦後にできた病気の嘘

2022年参院選において、神谷氏は演説で「だってがんは戦後にできた病気だから」と発言していたが正しくはありません。

主要死因別死亡率の長期推移(出典:社会実情データ図録

主要死因別死亡率の長期推移から分かるようにがんは古くからある病気です。ただ、戦前においては肺炎や結核、胃腸炎で亡くなる人ががんで亡くなる人よりも多かったみたいです。

ジャンボタニシ農法

2024年2月にある参政党員がジャンボタニシを田んぼに撒いている画像に「生きている除草剤をまく」というコメントをつけてInstagramに投稿したところ、炎上する事態に陥りました。ちなみに、大原葉氏が投稿したことが後に判明しています。

余談であるが、彼女は鹿児島市議会議員選に当選しています。

なお、ジャンボタニシは繁殖力が強く、周辺の農家や生態系に悪影響を受ける恐れがあるので除草目的であろうが、未生息地で撒くのはやめてほしいと農林省などから呼びかけています。


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