4310ドリームインキュベータ―100億株主還元イベドリ


※単なるイベントメモであり、個別銘柄の売買をを推奨するものではありません


2022年11月8日
ドリームインキュベータ<4310>は急伸。第一生命HD<8750>が同社子会社のアイペットHD<7339>を完全子会社化するとし、株式公開買い付け(TOB)に係る応募契約の締結を行ったと発表。同社はアイペットHDの55.87%を保有する筆頭株主であるが、一株3550円で全株式を売却する。第3四半期以降、同社の連結決算から除外されるが、同期において約182億円の特別利益を計上する見込みとしている。なお、同時に発表した第2四半期決算も好材料視されているようだ。

2022年11月7日
これが相場のはじまりとなった株式売却による特別利益発生見込みの開示。

子会社株式に対する公開買付けに係る応募契約の締結 及び特別利益の計上見込みに関するお知らせ

https://tdnet-pdf.kabutan.jp/20221107/140120221107557846.pdf


182億の特別利益が発生した。
うち100億を3年間で株主還元すると発表。
自社株買いと配当になるが、それぞれいくらになるかはこの段階では未確定。

2023年2月7日

https://tdnet-pdf.kabutan.jp/20230207/140120230206501640.pdf

総額 100 億円の株主還元を計画しており、その第 1 回目として、20 億円の期末特 別配当を実施することを決定したことから、配当予想を修正いたしました。 なお、残り 80 億円の株主還元につきましては、自己株式取得及び配当により、中期経営計画の最 終年度の期末配当(25 年 6 月)までに完了させる方針であり、更なる還元内容の詳細は 2023 年 5 月 の本決算発表時に公表させて頂きます。

この時点で20億の特別配当が確定。
権利日は3月末。
一株配当約191円。
株価は2000円台での推移で2023年3月8日の3330円が高値。
高値での利回りは5.7%台。
権利取り狙いで高くなりやすい3月につけた。

その後、当然権利落ちで3月30日安値は2638円。
残りの還元は2年で80億。
自社株買いか配当かの発表はまだ。

2023年5月11日に決算発表と同時に30億自社株買いを発表

https://tdnet-pdf.kabutan.jp/20230511/140120230511565803.pdf

1. 自己株式の取得を行う理由 当社では、中期経営計画における株主の皆様への利益還元施策として、2025 年3 月期の期末配当(2025 年6 月)ま でに、自己株式取得及び配当により、100 億円の株主還元を完了することを公表しております。また、2024 年 3 月期は、 自己株式の取得を中心に、40億円以上の還元を実施することを計画しております。この方針に基づき、まずは30億円分 の自己株式取得を行うことを決議いたしました。 2. 取得の内容 (1) 取得する株式の種類 当社普通株式 (2) 取得する株式の総数 1,500,000 株(上限) (発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合15.36%) (3) 株式の取得価額の総額 30 億円(上限) (4) 取得する期間 2023 年5 月12 日から2024 年3 月31 日まで (参考) 1. 2023 年3 月31 日時点における自己株式の保有状況 発行済株式総数(自己株式を除く) 9,764,123 株 自己株式数 700,977 株 (注)自己株式数については、役員報酬BIP信託口及び株式付与ESOP信託口が所有する当社株式を含めて記載し ております。

この翌日株価は急落し、一時ストップ安となった。
残る80億のうち40億を2024年度に30億自社株買い、残りを配当という方法が失望された?ようで謎であるが、40億配当なら約382円の配当となり発表当日の株価で配当利回り10%越えになることで、株価の大幅な上昇を期待していたのに、10億だと昨年度の半分とすると約95円ほどになりそうで利回りは4%台。
これは配当期待のイベドリ投資家にとっては失望ということなのかもしれない。
株探のニュースコメントでは「業績・配当見通し未定で手仕舞い売り優勢」となっている。

150万株、30億上限というのは割り算すると2000円×150万株なので、そこまで下げないと買わないと勘違いした投資家がいたのかもしれない。

しかしよく考えると、自社株買いを2023 年5 月12 日から2024 年3 月31 日の約10か月間に30億上限に、できるだけして、余れば配当なのだから、ストップ安するほどの悪材料というのは疑問であり、自社株買いで市場の株を減らしてから配当するほうが、一株当たりの配当金は増え合理的である。

仮に10%の株を自社株買いして昨年と同じ20億を配当するとすると、20億を100の株主で分配していたのが株が10減って90の株主で20億を分けることになるので、191円の配当が同じ金額の配当なのに約10%増えて210円ほどになる計算になる。
※これは会計上の正確な計算ではなく単純化した概算イメージです。

しかも大暴落してストップ安した昨日の出来高でさえわずか95万株ほどしかない会社である。
月3億ペースで自社株買いを市場買い付けなら株価へのインパクトは大きい。

出来高が足りず買えなかったらどうなる?
自社株買い30億の予定が20億しか買えませんでした、となった場合、年40億還元のうち20億が配当に回り、かつ自社株買いで株数が5-10%ほどは減るであろう計算になる。

昨年度と同じ一株配当でも191円になって終値2355円で8%超え。
一株配当が増えていれば9-10%くらいだろうか。
また、10億しか自社株買いできなかったら高配当大好き投資家の希望通り30億配当で約285円~300円の配当になる可能性もあるということになる。

自社株買いは多くの会社では月初めに前月の自社株取得状況を開示するので、最初の開示は6月頭だろう。その後もおそらく毎月開示される。
5月は買い付け期間がはじまったばかりで13営業日しかないので、月3億には届かないかもしれないが、下がった株価でどのくらい本気で買ってくるのかがわかるだろう。
3月末一括配当に変更がないなら、次の権利日である2024年3月まで自社株買い状況と株価を見ながら配当取り狙いのイベドリになりそうだ。

まとめると、
・自社株買いすればインパクトが大きいのである程度株価は上がりそう
・自社株買いが進まなければ配当が増えることになり、利回り目当ての投資家の買い、権利日が近づくことによる買いが期待できる

よって、高値つかみしないようにしながら安いとこを少しずつ拾い、権利日前に大きく上がるようなら売却してもいいかな、といった投資戦略が考えられる。




ここから先は

0字
この記事のみ ¥ 1,000

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?