見出し画像

フル可動ガシャポンプラモデルを組んだ話

 ガシャポンでフル可動プラモデルを売る、しかも400円で。
 そんな衝撃的なことが起きてしまった。

 ガシャポンという形態で販売されるプラモデルであれば、海洋堂の1/35動物キットという先例がある。
 フル可動モデルであれば、MSアンサンブルやガシャポンクエストがある。
 しかし「ガシャポンで売られる」「フル可動の」「プラモデル」というとなかなかなかったところで出てきたのが「カプセルキット めかお」である。

 これはガレージキットとして販売されたものをフル可動のガシャポンプラモデルにしたものだ。
 今のガシャポンの価格のスタンダードが500円なので、どう考えてもそこの価格ラインになるかな~と思っていたら実売価格はなんと400円だった。
 こ、これを400円で買えていいのか!?

 パーツ数は意外と少ない。MSアンサンブルやガシャポンクエストより少ない。
 しかし、3色での色分け(目の部分は塗装済みパーツ)もしっかりされているし、造形も甘くない。
 一見ゆるく見えるデザインだが、脚部まわりは非常にメカニカルで塗り分けたくなるようなディテールとなっている。
 パーツ数が抑えられているだけあって組み立てはサクサクだった。
 スナップフィット式で嵌合も悪くなく、接着剤を使わずに組み上がった。
 材質は剛性に優れたABSが選択されており、破損に気を配らずにガシガシ組み立てられる。
 ただし、ABSということはガイアカラーなどでの塗装や墨入れは難しいので塗装の際はシタデルカラーやファレホを使うと良さそう。

 ガレージキットからガシャポンになる際に変更されたのがフル可動化である。
 脚部と足の8箇所がボールジョイントで可動する。
 8箇所というとシンプルなイメージもあるが、多脚メカだけあって足が自在に動くとポージングの幅は大きく広がる。

 アソートは本体色違いの4種類があり、複数買いしてカラーコーディネイトをするのも楽しそう。

 HGガンプラと比べたサイズ。
 椅子とハンドルの主張が激しいのでガンプラや30MMの支援メカと見立てるのは厳しそう。
 逆に1/24スケールやガシャポンデフォルメフィギュアの乗り物としては使えるだろうか?


 というわけで、ハンドスケールアキ子に乗ってもらった。
 サイズの都合上、遊園地によくあるパンダの乗り物っぽさが出ているがかなりフィットしており、違和感はない。

 ヘキサギアガバナーも、アーリーガバナーくらいのサイズだったらちゃんと乗れた。

 ガシャポンクエストは若干窮屈ぎみ。
 
 試した結果だと、ハンドスケールFAGがジャストフィットだった。


  400円のガシャポンということでちょっと見くびっていたが、プラモデルとしても可動メカとしても妥協のないクオリティに仕上がっていて見逃せない逸品になっている。
 特にハンドスケール系を持っている人は遊びの幅を大きく広げてくれるので見つけたら回して損はないだろう。
 これを切り口として、ガシャポン形態で販売されるプラキットも定番ジャンル化してくれるといいね……。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?