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幸運体質の乱用

先日、ニューヨークに来て数ヶ月という知人の女性が、某カーシェアリングサービスで、正規料金約15ドルのところを、現金で70ドル支払わされたらしい。

荷物は全てトランクに入れたにも関わらず

「荷物が多くて他の人が乗れないから45ドルね」

と言われ、さらに会計時には

「クレジットカードが使えないからキャッシュで60ドル」

と言われた挙句

「チップ10ドルくれ」

で合計70ドル。

「おかしいとは思ったんだですけど、とっさに反論の言葉が出てこないし、また別の人を呼んであれこれするのも面倒だったので、払ったんですけど、ぼられましたよね?」

と言っていたけど、それはどう考えてもそうだろう。

「アプリからクレーム入れられるはずですよ。」

そう言って、彼女の代わりに文句をタラタラと書いて送ったけれど、旅行時や渡米間もない時に、にたような目に合うことは珍しくない。

言葉が思うように使えない、意志が伝えられない、というだけで、幼児のような扱いを受けるのは、これ以上ないほど悔しい。

とは言え、そういった体験が、語学力アップのモチベーションになるというもので、そんな時も、「悔しすぎて死にそう!!」と地団太踏むよりも、「まあ仕方ないか... 」と楽観的に考えられる人の方が、人生楽しめるとも言えるけれど、そういう人は、語学力もさほどアップしない。

一番驚いたのは、初めての海外旅行でNYに来たという女性のケース

同じく日本から来る友人と宿泊先で待ち合わせていたものの、空港からタクシーで滞在先の住所に向かうも辿りつけず、電話番号も分からず、wifiも繋げておらず、英語はハローとサンキュー以外、何の単語も知らない...

という状況で、タクシーの運転手さんは警察まで行って住所を確認してくれたらしいけれど、そんなところにホテルはない!と言われて途方にくれていたところ、共通の知人を通して紹介された私がLineから送っていた電話番号を思い出し、タクシーの運転手さんに、身振り手振りで伝えて、その運転手さんが携帯で私に電話をかけてきたのだった。

どれだけ電話で話してもどうにもならないので、運転手さんに私の自宅の住所を伝えて、結局、一度も会ったことのないその女性は、私の家で連れの知人の到着を待ったのだった。

後日聞いてみると、彼女の滞在先は、連れの女性がAir B&Bで予約した普通のアパートで、けれども、彼女はそのことも知らなかったので、どれだけホテルを探してもみつからなかった、ということらしい。

そんな話も、後から振り返れば笑い話!とばかりに、自称スーパーポジティブでラッキーなその女性は

「結局最後はうまく収まるんですよね〜♡」

なんて言っていて、私も、そんなに親切な運転手さんに当たったのは奇跡に近い幸運だったと思うけれど、そんなことを言ってられるのも、何か起こるまでなのであって、事件はいつどこで起こってもおかしくない。

ポジティブなのは素晴らしいと思うけれど、最低限身を守るための準備はしたほうが良いと思う。

海外で何度か理不尽な目に合っていると用心深くなるものだけど、自称ラッキーな人ほど、幸運体質の乱用でガードが下がっているので、気をつけてほしい。

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