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Dollar ◯◯ ClubになろうとしているDollar Shave Club

第1回目は、ひげ剃りのサブスクリプションサービス「Dollar Shave Club」について、2回にわけてご紹介します。後半は、NYのラガーディア空港で見つけた自動販売機についてのレポートです。

Dollar Shave Clubとは?

Dollar Shave Clubは、長年Gilletteを中心に大手企業が圧倒的なシェアを占めていた市場に、「格安替刃をサブスクリプションモデルで販売する」ことで入り込み、一躍有名になったひげ剃りのサブスクリプションサービスです。2016年に、日本円にして約1,000億円でユニリーバに買収されたときも話題になりました。2017年の記事ですが、Dollar Shave Clubの分析については、こちらが詳しいです。

同じく2017年の記事ですが、私も過去にDollar Shave Clubの体験レポートを書いているので、よろしければ読んでみてください!

その頃と比べると、サイトデザインもサービス内容もずいぶんと変わったなぁという印象を受けます。

初月1ドル→スターター5ドル〜にサービス内容が変更

以前は初月が1ドルで、その後は選んだプランによって価格が変わるというモデルでしたが、今はトライアルサイズ入りのスターターが5〜15ドル(1〜3カテゴリの中から選ぶ)で、2週間後に選んだカテゴリの本商品が約25〜50ドルで送られる、という仕組みに変わっています。

またサイトのトップは以前は、制作費約50万円ながらめちゃくちゃバズったこちらのインパクト大動画でした。コミカルかつ痛烈に業界の慣習を批判したこの動画は、なぜDollar Shave Clubが革新的なのか分かりやすかったことから、ミレニアル世代をはじめ人々のハートをキャッチ。人気に火をつけるきっかけになりました。

現在のサイトトップは、デオドラント、ヘアケア、ボディクレンザー、オーラルケア、スキンケア(ハンドクリーム、リップバームなど)、コロンとアイテムが増えたこともあり、使い方も使う人も「多様性」を意識した内容に変わっています。

(ところで余談ですが、日本人からするとDollar Shave Clubのロゴは「父」に見えますね。このロゴをハンコにして、父の日に渡したくなるのは私だけでしょうか…?笑)

Shave Clubから、◯◯Clubへ

Dollar Shave Clubは、「Shave(ひげ剃り)」オンリーのブランドから、バスルームで使用できるすべてのアイテムを販売するブランドへ変わろうとしています。お尻拭きを発売した時には、(私の周りでは)結構話題になっていたことを覚えています。

たとえば以前タイムズスクエアで見かけたこの広告は、「Dollar ◯◯ Club」と、Shave以外のクラブでもあるとアピールしていました。右のインド人らしき男性の広告には、「Dollar <宗教上ひげを生やす人のためのひげ用オイル> Club」とあります。

ひげ剃りビジネスでスタートしたDollar Shave Clubが、ひげを剃らない人に向けた商品を出すというのは興味深いですが、でも確かに、一気にターゲットを「剃る人も、剃らない人も、ひげが生えている人全員」に増やせるので、ビジネス的には超納得です。広告も、ダイバーシティ社会NYにマッチしていてとても素敵だと思いました。

後半では、NYのラガーディア空港で見つけた自動販売機についてのレポートをお届けしています。ぜひこちらも合わせて読んでみて下さい!

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