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【前輪駆動リカンベント】CRUZBIKE V20を買って乗れるようになるまでのお話(中編)

前編からの続きです。前編は以下のリンクからどうぞ。

中編は乗れるようになるまで……つまり初心者がああでもないこうでもないと試行錯誤して乗れるようになる過程を、覚書きも兼ねて書き連ねます。
もしもCRUZBIKEを購入検討、またはたった今買った人がいれば参考になるかもしれませんので、そういった需要も意識して書こうと思います。

ステップアップの順番は下記の流れです。

①発進(平地)
②直進
③旋回(Uターン)

公道へ出られるようになるまで

◆発進(平地)

V20を買ってきた当日、さっそく寮の駐車場で練習を開始しました。
まずはこのV20を乗りための最初にして重要な技能、『発進』からです。
発進が安定してできないと信号待ちや一時停止のたびに命懸けになるので、コツが掴めるまで公道に出られません。

発進の方法はいくつかのバリエーションがありますが、この(平地)では最も簡単確実な乗り方から紹介します。他の方法も後述します。

で、この発進方法その1ですが、これを教わったのはHC WORKSさんでQ45の試乗をさせてもらったときのことです。
発進時の最初の蹴り出しがなかなかできず自力で発進ができませんでした。その原因はMBBの特性上の問題で、ペダルに与えるトルクがステアリングを振り回し、思うように前進してくれないからです。そこで見かねた店主の才之神さんが「まずは助走をつけるんですよ」と切り出し、お手本を実演してくれました。
発進の仕方はこうです。

①シートの中ほどに軽く尻を乗せる程度にして両足で立つ。ハンドルは普通に握る。

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②そのまま足で走って初速を得る。

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③進んだらハンドルを握る手で身体を引いて尻を滑らせ、尻のポジションを本来の位置におさめる。上体は仰向けになる。
④スピードが死なないうちにペダルに両足を同時に乗せる。

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足で地面を蹴って初速を得ることで、MBBの癖に振り回されずまっすぐ前進することができます。初速が死ぬまでの間にペダルに両足を乗せることさえできればMBBの制御は容易になります(片足だけだとやや不安定です)ので、④までの行程をささっと終わらせてしまえば発進を完了できます。
尻の着地に失敗して座位置が悪かった場合は、焦らず背中を支点に尻を浮かせて微調整しましょう。

この方法の長所と短所について以下に書き出します。

【長所】
◆最も安定して発進できる
【短所】
◆坂道発進が苦手
◆三穴式クリートのシューズだと助走が難しい
◆発進・停止のたびに両足のステップイン/ステップアウトが必要

長所は先述の通り安定して発進できること。これは本当に重大なアドバンテージですが、まあ説明不要なので短所のほうに参りましょう。

短所のひとつ目は坂道発進が苦手なことです。
この発進方法は助走をつけてからペダルに両足を乗せる必要がありますが、坂道の場合はペダルに足が乗る前に初速が死んでしまいます。助走を速くし、素早く乗り込めば5%ぐらいの坂でもこの方法が通用しますが、これ以上になると厳しいです。坂道発進の方法は後述します。

短所のふたつ目は三穴式クリートのシューズだと助走が難しいことです。
これはまあ、地面を足で蹴るわけですから明らかですね。私はSPDペダルをメインユースしているのでデメリットにはなりませんでしたが、どうしても三穴式クリートのペダルが使いたい人にとっては悩みの種になりそうです。

最後の短所は両足のステップイン/ステップアウトが必要なことです。
ペダルのステップイン/ステップアウトはロングライドにおいてだんだん煩わしく感じる動作ですが、この方法では両足の付け外しを要します。つまり2倍だるいです。大したことではありませんが、一応マイナスポイントとして挙げておきます。

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◆直進

発進ができるようになったら次は直進です。
駐車場での練習では高速走行できないので後述するとし、この項では低速走行について触れます。

さて、ここでの直進練習はMBBのクセに慣れることに尽きます。
まずは発進させ、ゆっくりとペダルを回しながらMBBのせいで振り回されるハンドルを手で抑え込む感覚をひたすら覚えます。
低速域ではジャイロ効果が弱いので不安定です。この不安定な状態では、姿勢は寝ずに上体を起こしたままで漕いだほうがハンドル操作がしやすく安全です。
この起きた姿勢(起き姿勢と呼称します)と寝た姿勢(寝姿勢と呼称します)はそれぞれ大きく異なる特性があるので、この項を借りて説明します。

☆起き姿勢

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ハンドルを引き寄せるようにして上半身を起こした姿勢です。特徴として長所と短所を以下にまとめます。

【長所】
・視点が高いので視界が良好
・上半身が自由なのでバランスが取りやすい
・重心が前に寄るので前輪のトラクションが改善する
・ハンドルに上半身の体重が掛かっているので細かいハンドル操作ができる
・路面の振動や衝撃から上半身を守ることができる

【短所】
・姿勢を維持するためにかなりの腕力と体幹を要し激しく疲労する
・ペダルを踏む反力は尻と腕だけで受けなければならない
・ハンドルにサイコンがある場合は画面が見えない
・空気抵抗が大きい(ただしこの姿勢が必要な場面では空力が重要でないことが大半なのでデメリットとしては軽い)

☆寝姿勢

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リカンベントのニュートラルな姿勢です。長所と短所は起き姿勢で書き出した内容の逆です。

直進の練習では起き姿勢主体で、少しずつ寝姿勢に慣れるようにしてみると良いでしょう。

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◆旋回

発進と直進ができるようになったら旋回です。この3つができれば公道デビューできるので頑張りましょう。
クセがあると繰り返しているCRUZBIKEですが、ペダルを止た惰性状態なら何のコツも要らずに自然に曲がれます。漕がなければちょっとホイールベースの長い27インチホイールの自転車でしかありませんからね。
ただ、身体をマシンより相対的にローリングさせる、いわゆるリーンイン/リーンアウトはリカンベントの構造上ほぼできません。リーンウィズ縛りです。リーンイン/リーンアウトにこだわりのある方は覚悟してください。
身体のローリングが制限されるのと視点が低いのでちょっと怖い感覚があるかもしれません。その場合は起き姿勢だと曲がりやすです。

自然に曲がれると書きましたが、ペダルを回しながらの旋回はMBBのせいでステアリングが暴れます。ペダリングしながらのコーナリングは、無意識的にペダリングのモーメントを手で相殺できるぐらいに習熟してからにするのが無難です。

あと書いておかなければいけないのは、Uターンを代表する小回りです。
MBBはその構造上、ペダルに足を置いたままハンドルを深く切り続けると、やがて足首及び膝関節の可動域の限界を迎えます。これらの関節はピッチ方向にはよく動くけれど、ロール方向にはほとんど動かないので当然ですね。
ではどうするかというと、ペダルから足を離せばいいのです。これで小回りができるようになりますが、旋回中加速できません。旋回が終わったら失速する前にすぐペダルに再セットし速度を回復できるように練習しましょう。

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公道デビュー

発進・直進・旋回ができるようになったらいよいよ公道デビューです。
公道へ出れば駐車場にはない様々なシチュエーションがいくらでもあります。長い直線、急坂、悪路、渋滞、etc...
これらは各々近場で得られる環境から順不同で経験し習熟させていくことになります。私も何から順に会得したかよく覚えていません。
というわけで、ここからはステップアップの順序は関係なく、所感を特筆したい項目についてひとつひとつ書き綴ります。

目次
◆巡航性能
◆坂道発進
◆ヒルクライム
◆ダウンヒル
◆視界
◆振動・衝撃
◆手放し

◆巡航性能

寝そべり角度の深いリカンベントの醍醐味といえばもちろん平坦路での巡航性能です。
ロードバイクと比べて圧倒的に空気抵抗が小さいので、いともたやすくトップスピードに乗ります。エアロヘルメット・スキンスーツ・エアログローブ・シューズカバーで固めたガチガチのTTバイクよりも、私服のままで走るV20のほうが速いぐらいです(たぶん)。
ロードバイクで感じる追い風や向かい風も、V20だと感じづらい気がします。「なんか微妙に遅いから向かい風なのかな?」みたいな感じで、風に対して鈍感になります。それぐらい風を切り裂くリカンベント、おそるべし。
この感覚はオーナーのみぞ知るところでしょう。うふふ。みんなも乗ろ?

駐車場での練習時と違って、公道へ出れば高速走行ができるようになります。スピードが出ればジャイロ効果も充分になるのでMBBのハンドル制御スタイルも変わります。
低速走行では起き姿勢でハンドルに体重をかけて引っ張り、抑え込むように操舵していましたが、高速走行ではハンドルに体重をかけてまで抑え込む必要はなくなります。むしろ手で引っ張るだけで制御していたらものすごく腕や肩が疲労します。公道デビューしてしばらくはずっと引っ張りだけで制御していたので、5kmぐらいですぐに腕が限界になって汗だくになりました。冬なのに。
ではどうすればいいかと言うと、"引っ張り"だけでなく"突っ張り"も活用すれば良いのです。

図解したほうが楽なので、まずはこれをご覧ください。

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上図は乗車している状態のトップビューです。
ここで右足を踏み込み、その反力を右手の引っ張りで相殺させてバランスさせた状態の図が以下のようになります。

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ご覧の通り、これでは手に掛かる力の絶対値が大きすぎて疲労してしまいます。そこで押す力"突っ張り"の出番です。
寝姿勢のまま腕を前に突き出し、ペダリングトルクで生じるモーメントに対して腕を突っ張ることで反力を与えバランスさせます。このとき反対の手は引っ張りを行うと両手の負担を半分ずつ分散できるので疲労しづらくできます。

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つまり、右足で踏み込めば右手は引っ張り、左手は突っ張り、左足で踏み込めば右手は突っ張り、左手は引っ張り…というサイクルを交互に繰り返していくことになります。
これが難しいと思ったら、まずは突っ張りだけで練習するのもアリです。突っ張りはハンドルにかかるモーメントに対してパッシブに反力で応えるので、モーメントの大きさを予測して力をアクティブに調整しなければならない引っ張りより経験値が少なくて済むからです。
MBBの厄介なところですが、慣れるまでとことん走り込みましょう。

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◆坂道発進

発進の難しいMBBのV20。その中でもとりわけ厄介な坂道発進。
やらずに済むならそれに越したことはありませんが、避けては通れない状況というのは来るものです。
四面楚歌に陥る前に練習してマスターしなければ。公道デビューしてからすぐ、私は夜な夜な近場の坂道で練習しました。家の近くに広い歩道のある8%の坂があってラッキーでした。

さて、坂道発進の方法です。
前述の助走をつけての発進では、斜度の大きい坂だと初速がすぐに死んで乗るのに失敗してしまいます。これを克服するには、発進前から予め片足をペダルにセットし、ペダルを踏み込み、進み始めた直後にもう片方の足もペダルに乗せる――
つまり正攻法です。正攻法しかありません。これだけが惰性走行の隙を与えず乗車を完了させる方法です。
ただ、坂道での踏み出しは大きいトルクが要求されます。これに従ってMBBのせいで思いっきりハンドルが取られます。これに対してハンドルを手で思いっきり引いてモーメントを相殺させるのですが、この力の加減は身体に叩き込むしかありません。練習だ練習。

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◆ヒルクライム

平坦では大活躍のV20ですが、ヒルクライムは泣き所になります。
1%,2%程度のゆるーい登りであればロードよりも速いこともありますが、斜度が険しくなるほど困難なものになります。V20におけるヒルクライムの所感をまとめます。

まず前輪駆動の弱点としてトラクションの問題があります。険しい斜面でパワーを過大にかけるとホイールが空転してしまうのです。何も考えずにガシガシ踏んでいると、およそ13%ぐらい坂では空転しまくるでしょう。
空転を予防するにはパワーを瞬発的にかけすぎない…つまりトラクションコントロールに注意すること。あとは起き姿勢になって重心をできるだけフロントに寄せることが有効です。
急勾配になると速度が減ってジャイロ効果が弱まり不安定になるのに、必要なパワーは増えますので、MBBであるV20はペダリングのたびにハンドルが振り回されます。8%以上の勾配が長く続く場合は、起き姿勢になってハンドル制御に全力を注ぐことになるでしょう。腕の疲労はすごいことになりますが…。

また、リカンベントの宿命としてダンシングができません。これはヒルクライムで重いハンデとなります。ダンシングができないと使う筋肉を変えられず、同じ筋肉が常にビジー状態になります。私の場合は大腿四頭筋が悲鳴を上げました。
話が少し脱線しますが、ダンシングと言えば「リカンベントは自重が使えないから大変そう」というコメントを見ることがありますが、これは杞憂だと思います。確かに体重はシートに掛かっているので自重をペダルに乗せられませんが、代わりにシートが反力受けになるので問題になりません。やりようによっては体重以上の反力を得られるでしょう。
ならヒルクライムも平気やな!と思ったらそういうわけでもなく…普通のリカンベントであれば平気だったのでしょうが、MBBであるV20ではハンドルを緻密に制御するために起き姿勢になっているので、シートからの反力は尻の静摩擦によるものだけしか得られません。残る反力は全て腕力で受け止めます。とにかく腕力です。
CRUZBIKEで山登りするなら腕を鍛えろ!!(自戒)

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◆ダウンヒル

ダウンヒルは特別難しいことはとくにありませんが、ひとつ注意点を挙げておきたいと思います。
注意点はハンドルの応答性についてです。
ダウンヒルはスピードが出ます。スピードが出ている分、ハンドルが少し切れただけでも曲がろうとする力が強く出ます。そのため、高速域でペダルを回そうとすると低速域のときよりもクイックに挙動が乱れ、それが意図しないほどのものになると恐怖を感じるほどになります。
対策としては、ダウンヒル中のハンドル制御は両手とも突っ張りでコントロールすることをお勧めします。突っ張りは掛かる力の大きさに対してパッシブに反力を返すので、力をかけすぎることも不足することもあまり起こりません。

注意点についてはほどほどにして、所感に移ります。
リカンベントのダウンヒルはとても楽しいです。特に気持ちいいのは、なだらかで真っすぐな下りを、脱力して空を眺めながら駆け下っていくのが最高です。
ロードバイクのダウンヒルはトップスピードを出すためにクラウチングポジションになったり、リアロックさせないように制動するために尻を引いたりと忙しいですが、リカンベントは寝姿勢のままでトップスピードまで伸びていきますし、簡単にはリアロックしません。めちゃくちゃ楽です。
テクニカルコーナーは起き姿勢になってクリアしましょう。起き姿勢は視点が高く見通しが良く、マシンのバランスも取りやすくなるなるので最良だと思います。

ダウンヒルと言えばもうひとつ書き添えておきたいことがあります。
Youtubeで「cruzbike V20」と検索するとかなり最初のほうに出てくる動画があります。

Cruzbike V20の購入を検討してリサーチをしている人なら行き当たるのではないでしょうか。「何も聞かずに、最後まで御覧ください」などと意味深な投稿者コメントが書かれているこの動画のオチは、6:20ぐらいのところでダウンヒル中のRの小さいコーナーでコケて終わります。
MBBって危ないんじゃないかと不安にさせるような内容ですが、オーナーとしてひとこと言わせてもらいます。

これは単にこの人が下手なだけです。
このざまだとロードバイクでも同じようにコケていたでしょう。

や、私もロードやリカでコケないかと言われればそんなことはありませんが、この投稿者の良くないところはこんな恥ずかしい醜態をわざわざYoutubeにアップしておいて、「何も聞かずに、最後まで御覧ください」などとあたかもCruzbikeに責任転嫁しているようにも取れる見せ方をしていることです。
もしこの動画を見てCruzbikeの購入をためらってしまった方がいるようなら、こんなものは気にしないほうがいいですよ。
この投稿者日本人なんだよなぁ。外人からジャパニーズは不器用なのかとか思われたなら嫌だなぁ。

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◆視界

リカンベントの視界は普通の自転車と異なります。
V20は寝そべり角度が20°とかなり深いものですが、シート位置が高いハイレーサーのためか視点がそこそこ高く、リカンベントの中では視界が恵まれているほうだと思います。

寝姿勢のときの視点の高さは、ガードレールの上辺よりやや高いぐらいという印象です。ガードレール上辺の高さは道交法で1100mmと規定されてるようなので、これよりちょっと高いぐらいでしょうか。
仰向けになっているので空がかなり広く見えます。暗い夜なら星見を楽しめそうです。太陽が目に入りやすいデメリットもあるので、気になる方はつば付きのサイクルキャップなどを用いると良いでしょう。
前方視界は常に足が見えていますがあまり気になりません。ハンドルも常に視界内なので、ここにサイコンを付ければ常に視界の隅に見えています。サイコン確認のための視線の移動が少ないのはメリットですね。

次は死角について説明します。
死角になるのはまず後方です。寝姿勢のままだと頑張っても真横までが限界です。目視で後方を見るには起き姿勢になり上半身をひねる必要があります。後ろを見るたびに身体を起こすのは大変なので、ミラーは必須アイテムです。
また、足元付近の路面も死角になります。具体的には約2m前方から手前の路面がほぼ見えません。起き姿勢になって視点を上げても約1m前方から手前は見えません。そのため、前輪が路面に転がっていたゴミや、アスファルトの割れ目や穴を避けられたかどうかは想像で補うしかありません。ちょっと怖いです。
路面を見る視線の入射角が鋭角なので、路面の穴や凹凸の深さを測るのが難しいです。舗装の悪い道ではときおり身体を起こして、穴の深さを確認しながら進むということが必要になる場面も出てくるでしょう。

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◆振動・衝撃

たとえ舗装路であっても、凸凹の激しい道や段差を越えなければならない場面はやってきます。
ロードバイクの場合、そこにそのまま突っ込むと衝撃でサドル越しに股間を強打したりしてしまいますので、尻を浮かせたりバニーホップしてやり過ごすことになります。
しかし、リカンベントでは尻を浮かせることもバニーホップすることもできません。ですが、サドルに跨っているわけではないので、尻を浮かせなくても股間を強打することはありません。リカンベントの場合、振動や衝撃で問題になるのはヘッドレストとのムチ打ちと、背中越しからの振動による内臓へのダメージです。
不意に強い衝撃が来ると首が跳ねますので、反射的に首を浮かせるように注意しムチ打ち対策とします。背中越しの振動で肺の空気を押されたり、胃腸を揺さぶられて不快感を覚えるようなら、一時的に起き姿勢になりましょう。尻はシートに乗ったまま甘んじて振動を受けますが、尻の肉はなかなか優秀なクッションです。尻の肉を信じましょう。

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◆手放し

走行中にドリンクを摂取したりハンドサインを出せるようにするために、片手をハンドルから離した状態でも安定して走れるように練習する必要があります。
ペダルを止めていれば簡単ですが、漕ぎながらの手放しはMBBゆえに少々練習が必要です。
ペダリングに合わせて片手だけで引っ張りと突っ張りをsinウェーブのように切り替えてハンドルに反力を与えられるように、力の加減を身体に覚え込ませます。ある程度練習すればすぐ習得できると思いますので頑張りましょう。

両手放しは不必要かつリスクを伴うスキルなのでまだ練習していません。
なので想像レベルの話になりますが、余談程度に触れておきます。
リカンベントの両手放しは上半身が不自由なのでバランスが取りづらく難しいと思います。ただ、V20はMBBなので足を使ってハンドルを操作することができます。足でのハンドル操作スキルを会得すれば両手放しは案外簡単かもしれません。ただ、両手を放しながらペダルを漕ぐのは曲芸レベルの無茶になるでしょうね。

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以上で中編の『乗れるようになるまで』はおしまいです。
思ったよりも長い記事になってしまいました。タイプ疲れちゃいました。

次回は後編、機材についてのあれこれを書き綴ります。

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