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アニメ背景美術の仕事 ~美術監督インタビュー集~

こちらは自分用のメモとして、アニメ背景美術職の美術監督へのインタビュー記事(ネット上のもの)を集めたものです。
すべては網羅できてはいません。調べて目に入ったものを集めています。
アニメの背景美術職に興味のある方に向けて公開します。

『少女革命ウテナ』『ガンバの冒険』『カリオストロの城』… 美術監督 小林七郎さん

だけども中心は、自分の主観にある。自分の中の自分の思い、自分の癖! しいて言えば個性ですけど、それを活かせと。描き手の個性と作品世界がマッチすることで、ひとつの世界観が生まれる。それが理想ですね。

『ちびねこトムの大冒険』美術監督 小倉宏昌さん

“王立”はどうやら、小林(七郎)さんや椋尾(篁)さんに発注したんだけど断られたらしくて。そこから浅利さんにどういう経緯で話があったのかはよく知らないんだけど。それで“王立”やって、風雅を辞めて、『迷宮物件』あたりをやってる時に、浅利さんから、自分で会社作ってこんな作品作るんだっていう話を聞いて、“ちびねこ”に関わることになったんです。

http://chibinekotom.com/tom_world/ogura/index_1.html

『クジラの子らは砂上に歌う』 美術監督 水谷利春さん

SFやファンタジーという架空の世界観で一番難しいのは、「衣・食・住」なんです。そこにどれだけのリアリティを持たせて落とし込んでいけるか。リアリティを求めるために、僕の場合は作品の世界観と似通った文明を探していきます。例えば、ローマ時代や古代エジプト、果ては聖書の時代にまで遡ることもあります。

『スーパーカブ』 美術監督 須江信人さん、畠山佑貴さん

この考え方は自然も同じなんです。基本的にはシルエットを大事にして、遠景、中景、近景で表現の仕方を変えるんです。
レイアウトが来たときに、どの見え方にそれぞれするかを考えています。「ここは見えていたほうが気持ちいい」といえるポイントがあるんですよ。

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』美術監督 東 潤一さん 美術設定 兒玉 陽平さん

僕自身が美術監督として関わった『機動戦士Zガンダム』や『機動戦士ガンダム0083』などの時からこだわっているのは、メカもの、ロボットもの、SFものだからといって暗い色や渋い色にしてしまわないということです。そこが、他のガンダム作品の美術監督を担当された方と僕の方向の違いだと思っています。

『四月は君の嘘』 美術監督 薄井久代さん 

作品的にはフレア(レンズフレア、明るい光が暗部に漏れる現象)で飛ばすようなことはしていないんですよね。よく四隅を光で飛ばす(白くする)表現もあるんですが、この作品は光の量ではなくて、ちゃんとモノ自体に光を通して、モノが透き通っていることが大事だったんです。

『言の葉の庭』美術監督 滝口比呂志さん

イメージボードに描かれている、きれいな「緑」を見せたいという話をしていました。そこでひとつ大きかったのが、「緑」を引き立たせるためのグレーですね。グレーって、単純に白か黒かだけではなくて、いろいろな色が混ざり合ってできている。

『星を追う子ども』 美術監督 丹治 匠さん

ああいう細かい部分は、一つ一つ新海さんや僕が指定しているわけじゃなくて、それぞれの美術スタッフに考えてもらっているんです。僕が「この壁のところ、さびしいのでなにか描いておいてください」ってスタッフに言うと、そこにクジャクの形の温度計が置いてある絵があがってくるとか(笑)。こういうのがね、なんか、いいんですよねえ。僕ひとりじゃ絶対に思いつかないですよ。

『漁港の肉子ちゃん』美術監督 木村真二さん

美術としては「どこが」というより、平均的に全部よくないと意味がないといいますか。映画に限らずTV作品でもそうですが、わずか2~3カットでも変なところがあると、プロではない人が見ても「よくない」という印象になってしまいます。「よくないものがある」ということ自体がすべてをマイナスにしちゃうんです。だから、「よくないものを入れないこと」が大事です。

『銀河英雄伝説Die Neue These』 美術監督 竹田悠介さん

作品ごとのスタイルや方向性の違いはあっても、そのシチュエーションに説得力を持たせるためのリアリティの大切さみたいなものは変わらなくて。それには、光とか、色とか、すべての要素が関係してくるんですけれど……。裏返して言えば、「不自然に見えないようにしたい」ということは、常に考えています。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』美術監督 串田達也さん

「自分はたぶん、「エヴァ」の世界観を完全に理解することは無理だろうと思っていますので、観ている人と同じような気持ちで「これはなんだろう」と思いながらつくっている部分がありました。探りながら作業を進めていて、それでも最後まで答えは言ってはくれませんが……。ただ、総監督が意図しているものを具現化しようという思いこそがこの仕事の本質でもあるので、可能な限り意に沿うようにしています。」

『MARS RED』美術監督 加藤 浩さん、坂上裕文さん

「たとえば、黄色と赤色を混ぜるとオレンジになるわけですけど、デジタルの場合は、その「色を混ぜる」というのが苦手なんです。なので、ちゃんと絵の具をイメージするというか、絵描きとしていい色を使ってください、と伝えていました。」

『河童のクゥと夏休み』美術監督 中村隆さん

「実際の背景作業のときに必要になるだろうな、というものを結構撮りますね。全体のレイアウトになりそうな画って、四~五人で行くとだいたいみんな撮ってるんですよ。だけど、もう少し細かな、寄ったところ。例えば学校の教室だと、掲示物とかを正面から撮っておくとか。そういうのがあとから「無いと一番困る」ということがあります。全体ももちろん撮りますが、他の人達よりはそういうのを細かいところを資料的に集めています。」

『イエスタデイをうたって』美術監督 宇佐美哲也さん、美術設定 藤井祐太

『竜とそばかすの姫』美術監督 池信孝さん (細田守監督へのインタビュー記事)

『デカダンス 』美術監督 市倉敬さん、色彩設計 中村千穂さん

『ベルセルク 黄金時代篇 MEMORIAL EDITION』美術監督 中村豪希さん

『凪のあすから』美術監督 東地和生さん

『ゆるキャン△ 』美術監督 海野よしみさん

『夜のクラゲは泳げない』美術監督 金子雄司さん

『天空の城ラピュタ』『時をかける少女』美術監督 山本二三さん

『マッハGoGoGo』美術監督 中村光毅さん

『となりのトトロ』美術監督 男鹿和雄さん

『魔女の宅急便』『おおかみこどもの雨と雪』美術監督 大野広司さん

『平家物語』美術監督 久保友孝さん


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