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美術館を解こう その2・応用編

こんばんは。

前回の基礎編に続いて、美術館の応用的な解き方をいくつか取り上げます。
ここまでマスターできれば、大体の問題は解けると思います。基本的な解き方に比べると、全体的に大掛かりな解き方が多くなります。

色々な解き方があるのですが、特に大掛かりな解き方(向かい合う33、ビーム、回廊)の共通点として「2択(場合によっては3択以上)があり、いずれにしてもこうなる」という点が挙げられます。
逆に言えば、大体は2択なので、実際に解く際には解き方が分からなくても、手を動かしていればどうにかなることも多いです。手が止まったら、とりあえず色々試してみましょう。


向かい合う33手筋

33
13

例によって名前は今適当に付けました(笑)
2つの数字が離れていたり、全体的にスカスカな盤面ではよく出てくる解き方です。1~3まで、色んな数字で出てくる上に、連鎖も組み込みやすいため、ニコリ出版物を含め、★3ぐらいではよく出てきます。

十字形
連鎖が絡む応用形


応用編としてはこのようなパターンもあります。
上はたまに出てくる十字形です。基本系で11が向かい合う配置に比べると、気づきにくいと思います。下はいくつも組み合わさったパターンです。

1つおきの11

手筋というよりは単純仮定に近い気がするのですが、ニコリ出版物でも意外と見かけます。下のようなパターンもあります。これはパターンとして覚えてしまった方が良いかもしれません。迷ったら「とりあえず2択の1があったら仮定」してみましょう。


対角線の白マス

これも単純仮定に近い解き方ですが、救出の考え方から、いずれも右図のように、対角線の位置に白マスが打て、照明の位置が決まります。
上は終盤で出ることが多く、下は図のように、幅1の四角い領域があるような場合に出やすいと思います。小回りが利く解き方なため、10×10でも出てきます。


ビーム

11
22


黒マスが縦長につながっている時に出やすい解き方です。黒マスのカタマリは盤面でも目立つので、基本形は比較的見つけやすいと思います。

一方で、上のように、距離が離れていたり、間にノイズが入っていたりすると、一気に見つけにくくなります。17×17までであればほとんど出てきませんが、サイズの大きい問題で、縦長の空間がある場合にはこの解き筋を疑ってみるといいと思います。

練習問題1


練習問題1

練習問題2

1は向かい合う数字の考え方を、2は1つおきの11とビームを使う問題です。

練習問題3

筆者がパズスクに投稿した問題です。向かい合う33手筋の応用だけで解けます。このような規則的な配置でスカスカの問題は、ほぼこの手筋が出てくると言ってもいいでしょう。


アスピリンBOX

BOX型、基本形
奇数列型。17×17などの中央に組みやすい。


離れているタイプ。0を使わなくても白マスを作れば発生させられるため、途中で組み込みやすい


考案者の名前にちなんだ手筋です。
救出の応用とも言える手筋で、2つの白マスから照明の置き方が2択になり、横方向に白マスが伸びていきます。初手で組み込む場合には上2つが使われやすく、こちらは特徴的な配置で見やすいのですが、一番下も良く出てきます。ビームと同様に、こちらは白マスが離れていることも多いので注意しましょう。また、主に一番上のパターンでは、3×3で出てくることもありますが、基本的な考え方は2×2と同じです。


回廊


筆者がやたら使うことで知られる手筋で、少なくとも4つの数字が必要となる大掛かりな手筋です。上の図が基本形ですが、左から2列目と右から2列目にも白マスが打てるのがポイントです。

風車型

「風車」とも呼ばれる形です。2×2で設置できるので使いやすい手筋です。数字が固まっているために見やすい形です。

10×10であれば、大体がこの2つで、外周か中央に使われる問題が大半だろうと思います。
一方で、回廊は4つ以上の数字を使うため、大型化がしやすく、ジャイアントなどのサイズの方が使いやすい手筋です。応用形は色々なパターンがあるのですが、数字が離れていたり、数字の個数が多くなるとその分見にくくなります。

以下、応用形をいくつか紹介します。サイズが大きいため、いずれも経過後の画像のみとしています。

・逆型

原理は風車型と同じですが、大型化がしやすい形です。
外周付近に配置して、終盤の忘れた頃に登場させたりしやすいです。

プラスワン型

回廊には4つしか照明が置けないことを逆手に取り、それ以外の照明が決まるタイプのパターンです。上の図は決まる照明が4つのパターンですが、1つから4つのいずれもあります。展開のコントロールのしやすさから、出やすいのは1つだと思います。

・サーキット型

回廊はループ状になる部分があれば良いため、数字は4つである必要はありません。上の図のように、点が打てる位置を考えるだけで大変ですが、数字の1が大量にある場合には、このパターンも疑ってみましょう。


練習問題2


練習問題4

練習問題5

それぞれ、アスピリンBOX、回廊の基本形の練習問題です。
まずは基本形の形をしっかり押さえましょう。


最後に


以上、応用的な手筋をいくつか紹介しました。
実際の問題では、ここでは取り上げていないようなパターンもまだまだありますが、大部分は、ここまでで紹介した手筋の応用で説明できるかと思います(特にパズスクだと、時に理詰めがない問題だったり、難易度詐称気味の問題も時々ありますが…)。

美術館は理詰めが見えるととても楽しいパズルなので、ぜひ、手筋を覚えて色々な問題にチャレンジしてみて下さい!

それでは!


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