WSC選抜大会2019

しばらく前になりますが、WSC選抜の振り返り記事です。

最近のオンラインコンテストを見ても、途中でやめたSGP Round4を除けばここまで大崩れした大会はおそらくなく、ハタンしたり、大崩れする時はどのような状態だったのかを記録して振り返ることに意味があるのかなと思っています。思えば途中でやめたのもおそらく初めてで、不調の予兆だったのかもしれない。

○事前準備
WPC選抜と異なり、出題傾向の変化はあまりないので、とりあえず過去問を一通り解いてみた。年によって全体も各問題の相性も割とバラバラで対策が立てにくい。特に、去年の予選の場合、高得点の筆算と倍数約数は10分程度で解けているので全問題で1、2を争うぐらい効率が良く、一方でlittle killerは20分かけても解けなかったので、高得点はハイリスクハイリターンになりそうだった。

基本的には低得点の方が得意なのだが、代表選抜の枠を考えた場合、まず勝てない人が4人いるので残りは2枠。その2枠も同じぐらいか少し上の人が少なくとも3人はいるので、去年よりも層が厚い今年は、守りに行くプレイングではおそらく枠は取れないだろうと思う。あと、難易度はやってみないと分からないところもあるが、配点が8点/分と去年と同じ、今年は森西君がシード枠で不参加なので、1点の重さは去年より若干下がりそう。
そうすると、リスクを犯しても、どこかの高得点を高効率で取る必要がありそうで、得意そうな約数倍数、フレーム、パズルっぽいポリオミノあたりを取って5、6割ぐらいが目標かなというイメージだった。苦手な対角線、幾何学、カルテットは捨て、九九とクラシック4も配点的にはおそらく捨てで、残りが700ぐらいなので、残りの大部分を取ることが目安だろうか。

○本番
中断している問題が多く、問題ごとのラップタイムは計測不能なため、今回は省略します。

3、大中小
比較的得意な偶奇系で、過去問は効率が良かったのでここから。
しかし、飛ばし気味でやってたからか、いきなり2回ハタンで全消し。5分強を使ってしまった。この問題を含めて、落ち着けば出来るものを、焦って飛ばそうとしてハタンさせて、時間を使うというパターンが多すぎた。

4、カプセル
同じく比較的得意な偶奇系だが、5分ぐらいで詰まってしまったのでひとまず飛ばす。31点でもかなり重いなという印象。

7、展開図
6分ぐらい。開始15分ぐらいでようやく1問目で、最初からかなりきつい展開。バラエティでは2番目に低配点だがしっかり考えさせられた印象で、今年は全体的に重い(というよりは、易しい問題がない)というのをここで確信する。

14、アウトサイド
8分21秒。直前に練習していたのと、元々比較的得意ジャンルだったのだが、ここは落ち着いて取れた。最後の埋めでアンサーキーを含む2マスを埋めミスしていて、最後まで気付かなかったので痛恨の誤答。終盤の埋めを急いでしまった結果だと思う。

13、倍数約数
ここを10分かけずに抜けられるかが命運を分けそうな問題。
初手の中央はすぐ分かり、順調に進んで行きそうだったが右下でどうしてもハタンしてしまう。中央に見落としがあるのではと調べたりしていたが、ハタンの原因が分からず、結局10分ぐらいかけて一旦飛ばす。原因は右側の○-○○の部分で、2ケタの1の位に5は入らないと思い込んだことだったのだが、なぜ思い込んだのかは分からない。終盤に戻ってきたときに気付いて回収したが、結局20分以上かけてしまった。

15、フレーム
これも練習すれば出来そうな感じだったので迷わず手を付けたが、途中からさっぱり分からず、仮定してもハタンが続いた。15分ぐらいかけて飛ばす。約数倍数と異なり、こちらは最後まで解き筋が分からなかった。
作者を見たら広瀬さん。広瀬さんの問題は異様に相性が悪く(去年のLittle Killerなど)、作者名が分かっていれば全捨てぐらいでも良いレベルなのだが、この問題も全く筋が見えなかった。

16、ポリオミノ
11分ぐらい。ポリオミノ部分は5分ぐらいで出来たので、これはすぐできるなと思ったが、その後のクラシックが普通に難しかった。とはいえ、全体の中ではかなり高効率だった。
ここで1時間経過。3問135点しか取れていない(しかも、実際はアウトサイドは誤答していたので、この時点で89点だった)のでかなり焦る、というかもう無理じゃないか感が漂い始める。

18、四捨五入
8分ぐらい。得意気味だったが配点相応に難しかった。

3、大中小
4、カプセル

この2つを落ち着いて取り直した。合計15分はかかっていないと思う。ここら辺から手元のメモが怪しく、そもそもどの問題をいつ解いたかが良く分からない。カプセルナンプレについては、ラップタイムが126:18と書いてある。それ、予選終了後だぞ。また120分を150分と思いこんだのかと思うようなメモである。

13、約数倍数
通常は時間をかけて解けなかったやつは捨てた方が良いことが多いのだが、確実に得点を積んで行っても枠に入る気はしなかったので、高配点を解き直しに行く。この時、思い込みに気付いてそこからはすんなりと行った。ここら辺で95分ぐらいだと思う。

19、ビルディング
21、XV

どっちも途中でハタンさせてしまう。合計15分ぐらいか。ここまでハタンが連続すると何が起こっているのか自分でも分からない状態で、ナンプレ沼に引きずり込まれている感覚だった。落ち着いて解き直したらどちらも配点相応だが何でもない問題で、本番の難しさを感じる。

16、フレーム
1、スタンダード
3、スタンダード
フレームを最後にもう一度解きに行っているので、まだ10分ぐらいはあったのだろう。しかし、結局仮定しても引けず、最後にスタンダードを解きに行くも、2問目がギリギリ間に合わなくて終了。フレームを捨てて、スタンダード2問と1つ違いを取りに行くべきだったが、それどころではなかったのだろう。

○結果
259点、仮にアウトサイドの埋めミスがなく、スタンダードが間に合ったとしても325点で、なんと90分の去年よりも悪い出来だった。最近の大会では最悪と言って良い出来で、問題なく解けたのがスタンダード1、展開図、ポリオミノ、四捨五入の4問しかなかった。
ここまで崩れた原因分析は難しいのだが、結局のところ、飛ばそうとして最初からハタンをしてしまい、追い上げないといけないと思って飛ばし気味でやった結果、悪循環になってしまったように思う。僕は普段はどちらかというと、スピードを犠牲にしてミスを少なくするタイプなのだが、ミス覚悟のスタイルは基本的に避けた方が良さそうだと改めて感じた。

杉本さんが去年に続いて不振だったことを除けば、AB共に実力通りという感じのメンバーで、予選としてはきっちり機能したのだと思う。ただ、Bボーダーが予想以上に高く、逆に300~400点台が空白地帯となっているのは予想外だった。おそらく、僕は地力的には400点台を取りそうな地力で、すぐ上も下もいる感じなのだが、B代表とその下がかなり開いているのは、全体的に問題が難しかったからなのだろうか…。


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