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High-Frequency Trading: A Practical Guide to Algorithmic Strategies and Trading Systemを読んでのメモ(その4)

こんにちは、しゃしゃしゃしゃです。

第四弾書いてます。この本のまとめは飽きたので一旦これが最後になると思います。

前回までのは下に

この本の目次(オレオレ日本語要約)

1. 現在と過去の市場の違い
2. 技術革新・システムと高頻度取引
3. 市場のマイクロ構造、オーダーと板について
4. 高頻度データその1
5. トレードコストについて
6. パフォーマンスと高頻度取引のキャパシティについて
7. 高頻度取引のビジネス
8. 統計的アービトラージ戦略
9. イベント中心の方向性取引
10. 自動マーケットメイク ー 単純在庫モデルーーー前回はここの途中ーーー
11. 自動マーケットメイクその2
12. その他の高頻度取引戦略、市場操作と市場クラッシュ
13. 規制(レギュレーション)
14. 高頻度取引のリスクマネジメント
15. マーケットインパクトの最小化
16. 高頻度取引システムの実装

10. 自動マーケットメイク ー 単純在庫モデル

前回は普通にMMしたら負けるから、ボラティリティや成り行き注文の頻度をもとにオフセットしたほうがいいよーってところまでまとめました。

予約スプレッド

Foucault, Kadan, Kandel(2005)によると、指値をパッシブかアグレッシブどちらにすべきかは「予約スプレッド」と呼ばれるものによって決まる。
J = ceiling[δ/μΔ]
δ: マーケットメイカーが予想するマーケットインパクトに関する実行コスト
Δ: 最小ティックサイズ
μ: 時間単位ごとの成り行き注文の到着率(買い指値を置く場合は売りの成行率)
※ 指値も成行も同じサイズの仮定
・市場のスプレッドが予約スプレッドより狭い場合は成り行き注文を出して約定されなかった場合に発生するリスクを回避できる。
・予約スプレッドが市場スプレッドより小さい場合はアグレッシブな指値を置いてスプレッドを横断する(成行する)コストを改善できる。

…どういうこと?

こういうこと

予約スプレッドが大きくなる時は2パターン
1. 実行コストが大きい
2. 反対側の成行注文の到着率が小さい

なので

市場スプレッド < 予約スプレッドの時
実行コストが大きい(指値出しちゃうとそれを背後に置いた指値が増えて価格が上昇しちゃう) 
反対側の成行注文の到着率が小さい(シンプルに約定しない確率が高い)といった理由が考えられるので、成行でリスク回避できるよ。

市場スプレッド > 予約スプレッドの時
さっきと逆で指値を置いても約定する可能性が高いから成行出す必要ないよ

トレンド依存のオフセット

トレンドと平均回帰市場の差別化によってコスト改善できるんじゃってことが書いてあります。

要するに市場にはレンジとトレンドがあってレンジは逆選択リスクが小さいしMMが有利だけど、トレンドは逆サイドの注文サイズを小さくするか止めるかしたほうがいいよってこと。

トレンドかどうかを判別するためにはChapter9で説明イベントベースのフレームワークやChapter11 で説明する方向分析を利用できるよと書いてますが、それをまとめるかどうか、まとめたかどうか…

調べてみたら面白いこと

Chapter10でそのほか説明されてて面白かったことを箇条書きでまとめます。

・最良価格の厚み
・Order Flow Imbalanceに対する価格感度
・単位出来高における価格変化
・板の回復速度
・MMの目的は破産や失敗を避けながら利益を最大化すること
・ギャンブラーの破産確率

11. 自動マーケットメイクその2

10章と違って、情報ベースのMMモデルを説明する。
板の形状、注文フロー、注文履歴、約定履歴を含む現在および将来の取引を考慮する。

読む前に一番期待してた章かも。ただ、図による説明とかも多いのでまとめるかは一旦考える。

中途半端だけどこの本はいったんここで

ありがとうございました。

特に隠しておくべきこととかないですが、来週あたりで有料化して読めないようにしようかなと思います。


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