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ニュイ的見解

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日常的に感じている様々なことを、 ふとした瞬間に書き留めていきたいと思っています
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記事一覧

幸せのカタチ

幸せのカタチ

秋が終わりを告げようとしていた。

紅く染まった木の葉が揺れ、ハラハラと地面に舞い落ちる。

そんなとある日の午後。

1匹の猫が、歩道の隅に丸まって眠っていた。
僅かに揺れる光のしたで気持ちよさそうに眠っている。

その横を足早に過ぎる人たち。
通り過ぎてゆくその人たちには、この1匹の猫は見えていないようだった。

もしかするとその人たちには、いつもと変わらない光景だったのかもしれない。

それ

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夏の終わり

夏の終わり

シャワシャワシャワとけたゝましく鳴く
蝉の声が消えいつのまにか季節は移ろい
夏から秋になっていた。

羽音を揺らす鈴虫達の声が、どこからかリーンリーンと聴こえてくる。

そんな朝晩の空気がすこし冷たくなったころ、
わたしは新しい場所にいた。

新しい場所へと引っ越したわたしには、
まだ馴染みのない最寄り駅。
アーチを模した屋根の向こうに自動改札機がみえる。
その改札口の傍には、
役目を終えた蝉の亡

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神様にお願いをしたのは…

神様にお願いをしたのは…

頬をなぜる風が冷たい。
小さく息を切らせながら、凸凹した山道を一歩いっぽ登る。
地元の少し離れた氏神神社に足を運ぶため、
いつもより少しだけ早めに起きて家を出た。

そうやって登ってきた山道を振り返ると、家々がとても小さく見える。

「ずいぶん遠いところまでやって来たなぁ…」

遠くに見える小さな家々を眺めながら、僕はひとりごちた。

それと同時に耳の奥で
「なんで、そんな事も出来ないんだ!!」

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ありのままの自分で生きる

ふとこれまで生活をしていて、じぶんは他人からどう見られているのだろう?と不安になる瞬間がありました。

特に会社という組織のなかで自分はどんな風に評価されているのだろうか?と気になったときもありました。

「誰かがこう言ってたから」
「あの人がこうしていたから」
派閥とまでは行かないまでも、色んな人のいろんな感情が渦巻いていて、その感情の波に飲み込まれそうになったこともありました。

呑み会などで

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ホスピタリティを求めて〜サービス業からの福祉業界への就活のすすめ〜

ホスピタリティを求めて〜サービス業からの福祉業界への就活のすすめ〜

現在、コロナの影響で本当に多くの飲食業や、サービス業で勤めている方がお仕事に困られています。
店舗の維持、従業員のコストの問題…
店がいつも通り営業できないことで、自宅待機を余儀なくされている方もたくさんいらっしゃるかと思います。
現在わたしは介護福祉の現場経験を約8年ほど経て、介護業界を希望するかたと施設様を繋ぐ、エージェントのお仕事をしています。
コロナになってからは、転職のお問い合わせがとて

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その日、わたしは人魚になった。

その日、わたしは人魚になった。

その日わたしは人魚になっていた。
なぜ人魚になっていたのかは、分からない。
とにかくその日わたしは、海を泳ぐ人魚になっていた。
タプタプと揺蕩(たゆた)う波と海の温度が気持ちいい。

何処までも続く碧いあおい海のなかを、
スイスイとなに不自由なく泳いでいた。
なのに突然なぜだか、あれほどおだやかだった海は荒れてしまった。
その世界のルールのようなものに阻まれ、問題解決をしなくてはいけなくなってしま

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パラダイムシフトをどう見出せるか

パラダイムシフトをどう見出せるか

在宅ワーク数日目
暫く本社への出勤は見合わせることがわかりました。

少なくともPCR検査の結果が出てからでないとだめだという上司からの連絡を受けたあと
「これからの日常や未来はどうなってゆくのだろう」

漠然と広がるこれから先の未来に、えも知れない不安を覚えました。
今までの日常が大きく変わってしまう…
そう思うと居てもたっても居られなくて、その焦燥感から思わずこの先のことを調べてしまいました。

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noteを書き続けることで見えてきたもの

noteを書き続けることで見えてきたもの

改めまして新年明けましておめでとうございます!今年もどうぞよろしくお願いします。
今年最初のテキスト記事は何を書こうかな?と考えたときnoteのこれまでを振り返りながら、今年の抱負を書きたいと思いました。

一昨年の9月14日からnoteに書かせていただくようになり、随分とわたしの日常は変わりました。
noteを書くことが日課となり、noteを通じて色んな方と交流させてもらえるようになりました。小

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相手に喜んでもらえること

相手に喜んでもらえること

あさ、家の外にでると、東から登ってきた太陽が眩しく辺りを照らしてくれていることにホッとします。

底冷えのする寒い京都の朝に、照らしてくれるひと筋の光。また新しい1日が始まると思うと、ホッとするのです。
そうして駅まで歩く道すがら、時々むかしの自分がひょっこりジプリの映画みたいに顔をだすことがあります。

それはまだわたしが20代だった頃のことです。

いまよりもっと、世界は自分中心で動いていまし

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もし貴方の口座に毎日86,400円が振り込まれたとしたら

もし貴方の口座に毎日86,400円が振り込まれたとしたら

もし、皆さんの口座に毎日まいにち86,400円振り込まれたとしたらどうしますか?

そのお金は次の日には持ち込めなくて、
明日もしなくなってしまうとしたら、
皆さんはどのように使うでしょうか?

何かほしいものを買いますか?
それともどこか行きたいところに行くでしょうか?
とにかくそのお金を無くしたくなくて、
多くの人はどうすれば有効にそれを使えるか
無駄にしないで済むかを考えて使われると思います

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心の闇の扉の向こう

心の闇の扉の向こう

感受性が人よりも敏感なひとは生きにくい世の中だ。

SNSなどの配信を通して
誰でも気軽に不特定多数の人と繋がれる世界

国も地域も関係なく、繋がれる世界だからこそ
面白くもあり、そして希薄でもある。

「じぶん」というものを見たときに、ひとは様々な場所で役割を変える演者になる。

家族の前ではヤンチャな一面
友人の前では穏やかな一面
仕事場ではー…

だけどSNSという世界は、顔の見えない世界だ

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コロナのこんな時だからこそ考えた自分のエネルギーの使い道

先日久しぶりに両親に会いました。
約4ヵ月ぶりに同じ府内にある実家に戻り、
1時間くらい色々な話しをしました。

仕事のことやプライベートのことなど、いままで周りにはあまり口に出してこなかった話しもしました。

自分の内側にあったものを言葉にすると、
「自分ってこんなことを考えてたんや」と
改めて気づくこともありました。

そんな帰り道、ふと今までのことを振り返り
「自分のエネルギーの方向性を考え

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介護が必要な方の在宅生活を支えるために〜介護保険制度と仕組みについて〜

介護が必要な方の在宅生活を支えるために〜介護保険制度と仕組みについて〜

こんにちは、ニュイです。
勝又くんシリーズに戻るまでにもうひとつ、
在宅生活を支えるための介護保険とその仕組みについて書いてから戻りたいと思います。
良かったらお読みください。

現在65歳を越える高齢者の方の数は、国民の4人に1人とも言われうなぎ上りに増えています。
さらに2025年を迎える頃には、
《団塊の世代》と呼ばれる方々が75歳を迎え、高齢者の方は400万人以上増えていくと言われています

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コロナの影響を受けて変わる介護現場〜初めての介護職のかたへ〜

タイトル通りコロナの影響を受けて、介護福祉業界にも大きな変化があり、今回はそのことについて触れたいと思います。

わたしの地元京都はインバウンド含む観光産業で成り立っていますが、現在は観光客のかたが減り、飲食店にも制限が掛かるようになりました。

街はひっそりと鎮まりかえり、観光客の人たちで大きな賑わいを見せていた以前のような京都の街の姿はすっかり消えてしまいました。

そんななか21日に緊急事態

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