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弾丸登山!キャッチーな言葉の功と罪~富士登山須走口 2023/09/01《後半写真多数》



弾丸登山?

防災の日、9/1。完璧な天気予報に後押しされて、4年振りの富士登山
ルンルン気分でSNSに写真をアップ。すると予期せぬツッコミが

弾丸ですか!

え‘‘?
オイラそんなに悪いことしたの?
極悪人?

おおかみ的には安全重視
コロナ明けからずっと天気予報とにらめっこして、体調とも相談し
1年以上待って「ここだ!」という日に登山

夜明けとともに出発して、昼前に山頂にとうちゃこ
思いのほか早く登頂できたので、お鉢めぐりして明るいうちに下山


やべぇ、炎上しちゃう?
勘弁してくれぇ~という訳でGoogled

信頼できそうな富士登山オフィシャルサイトを見ると

『弾丸登山』とは、五合目を夜間に出発し、山小屋に泊まらず夜通しで一気に富士山頂を目指す登山形態です。

富士登山オフィシャルサイト「夏到来! 安全で楽しい富士登山を!!」から引用

ほらぁ~。おいらの日帰り登山は”弾丸登山”じゃあないでしょ
…と安心したのもつかの間。ウィキ様だと

富士山の弾丸登山とは、「五合目を夜間に出発し、山小屋に泊まらず、夜通しで一気に富士山頂を目指し、すぐに下山する登山形態(0泊2日や日帰り登山)」である[4][5]

ウィキペディア「弾丸登山」2023/09/07 から引用

…最後の「…日帰り登山)」って何?
分かりにくっ!

参考文献の[4]はリンク切れで、[5]を見ると

 弾丸登山とは、五合目を夜間に出発し、山小屋に泊まらず、夜通しで一気に富士山頂を目指す登山形態です。
 (宿泊をせずに登山をする場合は、早朝に五合目を出発する日帰り登山をお勧めします。

https://mtfuji.jpn.org/stop.htm から引用

をぃ。リンク先では「早朝に五合目を出発する日帰り登山」は、むしろお勧めされてるぞ。


察するに。ウィキった方は「0泊2日」と書いてから、あることにふと気づいた

「0時過ぎてから登りだしたら、0泊2日じゃないやん」

と、それなら

「日帰り登山も足しちゃえ」

ということで、「(0泊2日や日帰り登山)」となったのかと

ここは、カッコごと全部削除が正解
だけど、ついつい沢山書き込みたくなる気持ちは分かる


どうして「0泊2日」をつけちゃったのかな?ということで調べてみると、上に引用した富士登山オフィシャルサイト、別ページでは…

弾丸登山・・・五合目を夜間に出発し、山小屋に泊まらず夜通しで一気に富士山頂を目指す0泊2日の登山形態

富士登山オフィシャルサイト「2023年登頂されるすべての方へ」から引用

用語の定義なんて、変にひねらないでまんまコピペしてくれぇ…
あるいはリンクでいいよ…

とは言え、ひとひねりしてしまった理由も分かる

この項のタイトルが
「無理のある日帰り登山は危険です!」
なんだもの。ここに”弾丸登山”を無理やり入れるから、用語の説明でわざわざ「0泊2日」と入れたくなっちゃう…

ボロボロだ…

こういう大切な情報を提供するところには、その道のプロを入れて欲しい


”弾丸登山”はキャッチーで啓蒙に使うのに良さげ
だけど、定義の説明が分かりにくいと弊害もある。健全な登山者が白い目で見られかねない

日帰り登山のほうが安全なケースもある
天候と体調と相談しながら出発できるし、早朝に出発すれば、ずっと明るい道での登下山も可能だ
山小屋のように、狭い場所での雑魚寝では一睡もできない人もいるだろう

”弾丸登山”で防止したいのは

睡眠をとらない かつ 暗い中を登る

やりかたであろう。”弾丸”は確かにキャッチーだけど、これを的確に表していない。速さだけが強調されていて、睡眠も夜の闇も語られていない

”突貫登山”というのを提案している記事
”弾丸登山と日帰り登山は違う”と述べている記事も見受けられる

おおかみ的にはシンプルに”徹夜登山”で良いと思うのだけど…


登山記

すんごい長い前置きを経て、ここから登山日記

須走口5合目を日の出とともに出発

アラ還になって初めての富士山…という訳で、宇宙飛行士もすなるパッドを人生初装着

…すげえ、宣伝に偽りなしだ…
つけてるのを忘れちゃうぐらい♬

CMで眺むること半世紀、宣伝されていた技術力をついに実感
大船に乗った気分で、目の前の富士山へ突撃!

須走口からはしばらく木々の間を登る

御殿場口からだといきなりじゃりじゃりだったから、暑い時期、日の光を浴びずに済むのはかなり楽だ

木々がなくなると、雲海の上

あれに見えるは、山中湖♬

6合目を超えたあたりで、iPhoneから爆音が!
おおかみだけじゃなくて、周りの人のスマホも一斉にギュインギュイン鳴る

大地震?噴火?

ここで起きたら、どうもこうもない
思いっきり笑っちゃうぞ。もう
何か、すんげえもんもってるぞ、オレ

家族へ最後のLINEでも打つか…あるいはテレビ電話で実況か⁉

やっぱり、最後の言葉は「ありがとう」だよね
あ、「愛してる」も捨てがたいな♬
「ぎゃぁあああ~」は避けたいな…

訓練だった…

そっか、今日は9/1。防災の日か

にしても、もうちょっとマイルドなやりかたは無いものだろうか
心臓止まっちゃったぞ

そしてみな、シェイクアウトせず、黙々と登山を続行
画面を見てる人も少数派…

ここで事が起きたら、何をしても無駄だと腹を括ってるんだろうか?


斜面に生える草の紅葉も味わいがある
黄色とグレーの組み合わせ好きなんよ

気圧の変化に強いタイプではないので、ゆっくりゆっくり登る

すると登山道を下ってくるジジィが…
道を開けて止まってくれたので、まぁいいかぁ~と思ってすれ違おうとしたら何やら怒ってる

「外人が無茶苦茶な下りかたするから、気をつけなさいよ!」

…えっと、ここ登山道なんだけど…
しかたがないので、下山道は向うだと、数十メートル横に見えてる下山道を指し示す

…と、
「そんなハズはない!」
…怒るなよ~。折角の好日晴天登山なんだから…

下山道は白いロープが張られていて、たくさんの人が下っている
登山道を下ってる人は、前にも後ろにも見えない

…って説明したんだけど、下山道を見て
「あれは何なんでしょうね?」
とのたもうた

やっぱり関わらなきゃ良かった。ジジィの敵はジジィだ

気を取り直して進む♬

吉田口からのルートと合流すると人が増えた
特に団体がドヨンドヨンと集まってくる

人混みが大嫌いなおおかみ、何とか団体に吸い込まれないように進んだ
…ので、この辺りでペースが乱れてやや疲れた

団体さんは案内がついて安全で良さそうだけど、もうちょっと人数が少ないとありがたい…。20人近くの団体になると、休憩してても、すれ違っても正直なところ厄介。せめて10人ぐらいまでのグループにできないものか…


口をすぼめてヒュッヒユッと強く息を吐きだす
グレートトラバースで田中さんがやってた呼吸法で体を整える
いっつもこれに救われてる。不穏な気配を感じると、これで立ち直ってる

そして岩も目立ってきたのでヘルメット装着

…チャリ用だけど

まあ、しないよりましでしょ?
あと、強風でも帽子が飛ばないから安心よ


山頂にとうちゃこ!

ちょうど予定通り、コースタイム通り
午前中にとうちゃこ

こちら側の山頂は初めてなんだけど、なんか長屋みたい
通りがあって、そこにいくつかのお店が入ってる

午前中にとうちゃこできたら、お鉢めぐりしようと決めてた
逆に午後になってたらここで下山ね
どこの山でもそうだけど、撤退条件を決めておかないと無理しちゃう

…というわけでお鉢

はじめて見る北側の眺め

そして西側

そしてあまりもよおしていなかったけど、折角の山頂なのと、下りもまだ何時間もかかるので念のためトイレへ
山頂のトイレ、300円。結構キレイなのでおススメ♬


…で、下山なんだけど、下山になった途端、写真が無くなる
どんどんズリズリ行っちゃうからね…

ついに尻もちをつく頃には、靴はこのざま…
カバー、元々は黒なのよん

おおかみを豪快に追い抜いて行った外国の若者3人組
吉田口下山道との分かれ道のところで、他の外国人と話し込んでる

おおかみ、ちょっと気になることがあって割って入ったんだけど、二言三言話したところで相手にしてもらえなくなった。どうやら距離をキロメートルで説明したことがお気に召さなかった様子

「距離はマイルだろ、ジャップ」

とは言われなかったけど、そこから話に入れてもらえず…ま、いいんだけど

しばらくすると3人組はまたカットんで追い越していった


さて、砂走である。
御殿場口の大砂走は経験があるけど、こちらは初めて

大砂走は大股でバタバタ行けたんだけど、こちらはちょっと勝手が違う…
ちょっとこちらのほうが粒子が細かく、ズリズリが速い&止まらないような

あるいはこの4年で足腰が衰えたか…

試行錯誤の末、歩く、走るはあきらめて、スキーの斜滑降で降りるのが一番楽で安全そうであることに気づく

体重の移動も、ストックの使いかたもスキーのまんま
時々ある大きめの石のところだけ滑らないから要注意

エッジの利かない凍った斜面なんだけど、ところどころ地面、草がでちゃってるような最悪のゲレンデと思えば、滑れないこともない

…それでも一度こけたけど。でも尻もちだから、比較的安全カモ

そしてなんと、砂走で前を行く3人組を視界にとらえる
スキーの真似事にストックは強力な武器だった


日没までは余裕をみて下山したけど、日は富士山の陰に…
高いぞ!富士山

下山まで1マイルのところでドイツのペアが座り込んでた
怪我では無くて、女性が疲れただけらしく、まだ日没まで時間があったので、そのまま下山

水とか食料とか足りてるか聞いとけばよかったかな…コロナもあってこういうところがちょっとおよび腰になる…

でも、次は聞こう!


明るいうちに無事下山
バス停のところで3人組がガイドさんと話し込んでた

ガイドの女性がちょっと困った様子
どうやら彼らが行きたいのは…

河口湖!

…だめじゃん。こっち下りてきちゃ…
それが気になって、おおかみ話しかけたのにぃぃ~

でも彼らはさして困った様子もなく、タクシーで行くと笑ってる
これは一生もののネタになるかも知れない。確かに、ある意味美味しいカモ

若さっていいなぁ…
おおかみだったら、日本海溝より深く後悔したね

さて、また来年♬



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