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そろそろChatGPTをミュートワードにしても良いんじゃないかと思い始めてきた

TwitterがChatGPTの情報商材で溢れています。
一見便利な情報を発信しているようですが、これは我々にとって本当に便利なんでしょうか?

ツールの使い方でなんか書いてる人は特に自分で新しいものを作っている訳じゃないし、プロンプトの工夫で高付加価値の内容はないし、有料サービスならOpenAIなりプラグイン提供社がドキュメント整備するべき内容だし、モデルが新しくなれば役に立たない内容が多いし、そもそも情報過多で整理しきれない。

ちなプロンプトエンジニアリングはAPIと組み合わせて開発の中で毎日やってるし、新規登場するモデルの検証は毎晩業務外でも回してる

むしろChatGPTでそこまで驚き構文を書き続けられるのは感服だけど

痛いChatGPTオジサンになるな

情報商材的なインフルエンサー以外にも間接的に「邪魔だな」と思うトンマナ(トーンやマナー)を掻き乱すリプライなどでも飛んできます。
例えば「頼んでもいないのに『ChatGPTにお伺いしてきました』って言ってスクショ並べてくるおじさん」の存在です。ほんとオジサン構文すぎて痛みを感じます。
まだGPT生成の作文を文体変えたり要約したり検証したりして書いている学生レポートの方が尊いじゃないか…。

飲み屋のカウンターではまだまだ「えーすごーい」って言ってくれる人がいるかもしれません。でもそいつら驚いてあげてるだけで、読むどころか画面すら見てないから…!話に付き合ってくれてるだけだから!!
(痛いオジサン痛い)

インテリジェンスとは何か?を常に考える姿勢を持とう

インテリジェンスとは何か?
を考えた時に、いまだに道具名前を主語で話をし続けている人はなんなんだろう?

と思うと、まあ自分には関係がない人なのかなと…

もちろん自分も書いちゃうかもだけどさ

ChatGPTを含まない価値ある情報の例


例えばこの記事はどこにも「Chat GPT」とは書かれていない公式ドキュメント。

普通のコンサルならこれが数百万〜数千万円の価値を持つ公式情報である事がわかるはず…

例えばこの記事はChatGPTもOpenAIも出て来ないが、使い方次第ではChatGPTにこの先1円も払う必要がなくなる技術。しかもGoogleも困らない。

「Googleがピンチに!」とか書くならAzureやAWSとかpaperspaceとか産総研のABCIとか使って言って欲しいし

まあ自分もこうやって「ChatGPT」を主語でブログ書いてしまいましたけど、そろそろ情報の質には気を遣いたいなと思いました。

さいごに最近、とある起業向けに「お話ししてください」って言われて即興で作った解説図を紹介しておきますね。

キャズムでみるAIの今

キャズム理論ってあるじゃないですか
まあこんな感じ

研究者的にはGANが出てきたあたりで「こういうことができる」っていう「出来る出来ない論」は5年ぐらい前に片付いているんですよね、技術でできるできないは、もうわかってる。
「速く/早く飛びついて周囲を出し抜き、仕事に役立てたい人たち」つまりアーリーアダプターは勉強しただろうし、感覚の良い人は日本科学未来館の落合陽一「計算機自然」の展示を観て気づいているはず。

キャズムを明確に超えたのは、やはりStabilityAI社による「Stable Diffusion」のオープンソース化であり、OpenAIもこれがなければDalle-EもChatGPTも一般公開していなかったんじゃないかな?

サムアルトマンの頭の中は詳しくはこちらを観て欲しいけど

つまり、OpenAIってのはキャズム超えもキャズム超えで、レイトマジョリティまで対象にしている。加えていうとサムアルトマン自体は「(賢い人なら)100回使えばわかる」とか「学校の現場で使われることは想定済み」とか、技術で解決できない問題を社会に問い、法律で解決するって話してるんだから、訊くべき相手はChatGPTじゃなくて、OpenAIの公式の最新の情報であるべきだなと思うんです。

公式APIのドキュメントももうちょいどうにかならないかな…せめてそこにサンプルとしてのプロンプト例があれば良いのに。

とはいえこういう公式ドキュメントも出ているし、ちゃんと読めば書いてあるし、

マイクロソフトもいい記事出してきているので、中途半端な情報商材は駆逐される…といいな。

「まだまだキャズム超えていないんじゃないか?」という意見

‪まあそうなんです‬
‪でもそれは「自分がどこに身を置きたいか」によって違うので…‬

‪例えば小中学生でも使いこなしている人も理解している人もいます。


【学ぶ】ChatGPTどう使う? 小学校の授業で提示(YBC山形放送/2023年5月11日)

この動画の3:40あたりのディスカッションが注目です

「自分はAIにはききません」
自分で決めたことだから
失敗しても成功しても
自分がどんな結果でも受け入れられるから

すごいしっかりした意見を持ったラガードです。
この子は「ついていく」とか「遅れる」とかいった軸にはなく、
「自分で選択したい」という人間の本質をついている。

使いたい側だけでなく、ラガードな小学生もかなり高度に理解している。こういうわかりやすい道具は子供でもその本質を理解してしまう、いろいろしがらみがある大人の方が理解に時間がかかったりする(=アンラーニングが必要)。
このニュース動画は一言では「‪後生畏るべし‬」ですが、若い世代が、直感でわかるような便利で強い力を持った道具を目の前にしながら、義務教育の中でジレンマを生きている現実であり、
‪加えていうと山形の小学生でもわかる、という貴重な資料だと思います。‬

インテリジェンスを道具化する時に意識しておきたい点であります。

‪ネットより地方都市、地域社会の方が本質を見ていることも多々あります。

このシリーズは必見です
▼‪「ChatGPTには逆立ちしてもできないことがある」平井鳥取県知事が誤解覚悟で「使用禁止」を訴えた真意‬

https://bunshun.jp/articles/-/62723

人類は下駄を履いて生きている、しかもみんなで。

AIで効率を上げる
しかしそれは一時的なもので
実は今でも
人類全体が下駄を履いて生きている

むしろ沢山の人々が一緒に何かできる事の方が尊い事なんだなとか思ふ

5/31つぶやきから

知識というものは、他者を出し抜いたり効率を上げたりすることには役立つのですが、ChatGPTのような道具はそれ自身が全体に普及すれば,そのあとは靴やハサミのように当たり前に使われていくだけの存在になります。靴を履いてどこに行くか?どんな活躍をするか?が大事ですし、それは個人の経験でしかないでしょう(他人に自慢しながら歩く必要もない)。ハサミは人を殺す使い方もできるかもしれませんが、それ以外の使い方をする人が大多数です。「ハサミ人を殺す!」を言い続けている人もいかがなものかと。むしろこの道具を靴やハサミレベルまで使いやすく普及させていくことが大事なお仕事ではないかなと。その中にどんな貢献をしているか?そして個々のユーザーが「インテリジェンスとは何か?」と常に向かい合っていけるといいですね。

以上!
久しぶりの真面目な提言でした。

(とはいえTwitterのミュートワードにするのはちょっと待ってみます)

いただいたご意見から補足

エンジニア/元VTuber運営/AITuberさくら(@aivtuber_sakura)開発者・サルドラさんより


まあこれは「社会におけるインテリジェンスとは何か」という課題が絡んでいるので
大きな谷ではあります
どこに住んでいるかによっては、すでに水没して泳いで渡れる海峡になっているし、最後まで対岸のままの人もいます
そもそも左右軸は移動しない。キャズム理論では縦軸は「人数」だったし、左右軸は「時間経過」だったはずなのですが、結局ラガードはラガードとして自覚を持っています。携帯電話やスマートフォンがどんなに進歩して便利であっても、NTTがサービスを続ける以上、黒電話を契約し続ける正義が彼らにはあります。

ラガー度は自我があり、道具を使うときには「登山するぞ!」ぐらいの登山口を意識していかない限りは使いません。これ以外にもアーリーマジョリティ(EM)とレイトマジョリティ(LM)の間にも山頂があります。これは「めんどくさいから→便利なツールを使う」というLMと、意識して選んで使っているEMです。めんどくさいから使う、しかし道具が増えてくれば、それもめんどくさいので使ってくれません。いまのChatGPT情報商材屋はその「自分で調べるのすらめんどくさい」とか「効率を上げたいけど、きっとお金を払わないといけないんだろうな」というあたりに入り込んでいる「深い溝」なのかもしれませんね。実際にはChatGPTやSDといった生成AIツールによって、アーリーアダプターとの溝はなくなっています。
情報商材屋と開発者を見分けるのは簡単ですし、自分から源流に近いところや、本当に業務に生かすテクニックを学んでいれば、自ずと泳ぎ切っているはずです。

図解追加しておきますね

ChatGPT情報商材時代のキャズム「深い溝」

簡単な質問で問える「本当に使えるChatGPT使いこなし」とは?

自称専門家でも情報商材屋でも、それこそChatGPTでもいいのですが、この質問をしてみてください。
「本一冊ぐらいある長い文書を目的の文字数に要約したいのですが」

入力文書の長さを確認します。本一冊に相当する長さの文書である場合、完全な要約は困難かもしれません。しかし、より短い要約を作成することは可能です。

文章を適切な長さに分割します。長い文書を一度に処理するよりも、文のグループやパラグラフごとに分割した方が効果的です。これにより、要約結果がより読みやすくなります。

分割した文書の各部分について、要約をリクエストします。たとえば、最初のパラグラフについて要約を作成する場合、以下のようにChatGPTに尋ねることができます。

ChatGPTによる回答

テキストランキングや、重要なフレーズやキーワード、文のクラスタリングといった、それらしいワードは出てきますが、例えば「10章ある書籍を数百文字に要約して」とかは難しいです。
(具体的にはトークンが足りない)
研究としてはこういう研究(BPT)が期待されますが。

道具として使えるようになるには1年ぐらいかかるかもですね。


こういう小学生みたいな質問でもいいですね
「小学生の夏休みの読書感想文が書けるということでしょうか?」

上記のような技術的制約から、要約することすら難しいです。

小学生の夏休みの読書感想文を作成するためには、より高度な自然言語処理技術が必要です。感想文は個人の感情や思考を表現するため、要約手法だけでは十分な表現力や創造性を持った文を生成することは困難です。

読書感想文を作成する場合は、自分自身の経験や感想を自由に表現することが重要です。自動生成ではなく、自分の言葉で感想文を書くことをお勧めします。自分の読書体験や感じたこと、キャラクターやストーリーについての思いを具体的に表現することで、より豊かな読書感想文が書けるでしょう。

自分との関係をちゃんと記述せねば、読書感想文にはなりませんね!
エビデンスとしてChatGPTとのログを共有しておきます(これは新機能!)。

この課題(長い文章を要約できるのか?どうやって)については、まだ図の左側の段階だということがお分かりいただけたでしょうか。
こういう話はまたの機会に深めていきたいと思います。

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