書籍の原稿がめっちゃ忙しい。忙しいけど誌面には全部載るわけではない。

サンノゼのデニーズで創業したNVIDIAジェン・スン・フアン(黄)NVIDIA社長の話が面白い。

面白かったところだけ翻訳する。

オレゴン州立大学で電気工学科。研究室のパートナーはロリ・ミルズで、巻き毛の茶髪をした真面目でオタクっぽい学部生。「電気工学科には250人くらいの学生がいて、女の子は3人くらいだったかな」。ミルズをめぐって男子学生たちの間で競争が起こり、黄は自分が不利だと感じた。

毎週末、黄はミルズに電話をかけ、一緒に宿題をしようとしつこく誘った。「もちろんルックスではなく、宿題をこなす強い能力を印象づけようとした」。ミルズもそれを受け入れ、6ヶ月の宿題の後、黄は勇気を出して彼女をデートに誘った。彼女もその申し出を受け入れた。

卒業後、黄とミルズはシリコンバレーでマイクロチップの設計者として就職した。2人は結婚しミルズは子供たちを育てるために退職した。その頃、フアンは自分の部署を経営し、夜はスタンフォード大学の大学院に通っていた。彼は1993年、ベテランのマイクロチップ設計者であるクリス・マラコウスキーとカーティス・プリームとともにエヌビディアを設立した。当時30歳だったホアンはマラコウスキーやプリームよりも若かったが、2人とも彼がC.E.O.になる準備ができていると感じていた。

マラコウスキーとプリームは、競合他社から "羨望の眼差しで見られる"(green with envy)ようなグラフィックチップを設計しようとしていた。彼らは自分たちの会社を「NVision」と呼んだが、その名前がトイレットペーパーのメーカーに取られていることを知るまでは。ホアンは、ラテン語で "羨望 "を意味するinvidiaをもじってNvidiaを提案した。彼が事業を組織する場としてデニーズを選んだのは、自宅よりも静かでコーヒーが安かったからで、1980年代にオレゴン州のレストランチェーンで働いた経験もあった。「逆境にいるときが、一番いい考えができるんだ。「心拍数が下がるんだ。レストランでラッシュアワーに対応したことのある人なら、私の言っていることがわかるだろう」。

黄はビデオゲームが好きで、より優れたグラフィックチップの市場があると考えた。手作業でピクセルを描く代わりに、アーティストは「プリミティブ」と呼ばれる形状から3次元ポリゴンを組み立て始めていた。Nvidiaの競合他社のプリミティブは三角形を使っていたが、黄と共同設立者たちは代わりに四角形を使うことにした。Nvidiaの最初の製品がリリースされた直後、マイクロソフトが自社のグラフィック・ソフトウェアは三角形しかサポートしないと発表したのだ。

資金不足に陥ったフアンは、唯一の望みは従来の三角形のアプローチを使い、競合他社を打ち負かすことだと決断した。
1996年、彼はエヌビディアで働く100人の従業員の半分以上を解雇し、会社の残りの資金を、うまくいくかどうかわからない未試験のマイクロチップの生産に賭けた。
「半々だったが、いずれにせよ廃業するつもりだった」

[riva128] として知られるこの製品が店頭に並んだとき、Nvidiaには1ヶ月分の給与を支払うだけの資金しかなかった。しかし、この賭けは功を奏し、Nvidiaは4ヶ月で100万台のrivaを販売した。黄は、絶望感をもって製品を出荷し続けるよう従業員を励まし、その後何年もの間、彼は社員説明会の冒頭で "わが社は倒産まであと30日だ "という言葉を発した。この言葉は今でも非公式の社訓となっている。

出展：ジェンセン・フアン率いるNvidiaはいかにしてA.I.革命を起こそうとしているのか？
スティーブン・ウィット
2023年11月27日

NVIDIA vs Intel