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「新しい料理の考えかた」について

1月15日に行われた「新しい料理の考えかた」のイベントに行ってきました。このイベントはnote、cakesで料理のことを発信している樋口直哉さんとPOC代表の加藤さんの対談でした。新刊『定番の“当たり前”を見直す 新しい料理の教科書』出版記念イベントでもありました。

料理について色々と興味深いお話を聞けたので、記事にまとめたいと思います。

出版に至るまでの経緯

最初にどういった経緯で、樋口さんと加藤さんが出会い、本の出版までに至ったのかのエピソードを話してくれました。

加藤さんは、もともと料理好きだったらしいのですが満足のいくレシピ本がなかったらしいです。ある時、noteにロジカルなレシピ記事を書く人が現れて、作ってみると美味しい。一体何者なのだと思い樋口さんにコンタクトをとったそうです。

「満足のいくレシピ本」がないというお話は私もよくわかりました。レシピのメディアはインターネット上も含めて溢れかえっているように見えます。どれも単体のレシピはわかりやすく、失敗しにくいです。ですが一度限りになりがちというのが現状でした。

私も樋口さんのnoteを読んで作ってみたところ、思った通りにできたというのが率直な感想です。

理屈がわかってから、実践するので体得しやすいのです。

『新しい料理の教科書』ってどんな本なの?

まず本のレイアウトなのですが、よくあるレシピ本では、見開きで写真とレシピが見られる構成が多いです。新しい料理の教科書は写真があり、長いうんちくがあってから、レシピという作り。理屈がわかれば他のものも作れるからとお話しており、確かにそうだなと思いました。

レシピと写真の間に、単発ではおわらない料理の科学的根拠や、おいしい素材をまずくしない方法が書いてあるのです。

料理の方程式

これはイベント会場で出てきた方程式です。このようにまとめると、料理のどこの工程で失敗しているのかも良くわかります。

加藤さんは、「料理のことを話すときたいていは調味の話が多いよね」と言っていて、樋口さんは調理の話がメインになるから新しさがあるんだなと思いました。

なぜレシピ通りにやっても美味しくつくれないのか?という問題に関しての謎も解けました。

レシピ作成者の調理環境と、レシピを見て作る人の調理環境が違ってしまうからです。

樋口さんはそこを加味してレシピを作っているそうです。オーブンを使うより、フライパンで蒸し焼きにするほうが環境を揃えやすいなら調理器具にフライパンを選ぶ。とのことでした。

また素材に関しても昔、流通していたものと今流通しているものとは違うので、レシピもアップデートした方が美味しくなるとのことでした。

昔ながらのやり方の科学的根拠を説明しながら、新しいレシピを提供してくれているようです。

最後に

私は、樋口さんがnoteで掲載しているレシピ「基本のペペロンチーノの作り方」を参考にしたら、パスタが思った味に作れるようになりました。

また最近、20代男性の間でも料理することがブームになっているようで、会場でも話題に出ました。POCの若手の方と加藤さんは、自分で作れた方が選択肢が増えるから楽しいし、安上がりだと言っていました。

確かに、外食で食べるメニューを自分の手で作れたら便利だし、作る楽しみも増えます。

外食を選ぶこともできるし、自分で作ることもできる。

選択肢が生まれると、ちょっとした万能感を味わうことができるかもしれません。

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