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私たちは家事をどう扱うか

「お仕事と家事の両立は大変だよね。」という言葉にいつからか疑問を持つようになりました。無理して両立するくらいなら、どちらかに振り切ってしまってもいいのではないかと思い始めたのです。

家事代行サービスの普及や、お惣菜や加工食品の充実、家電の発展。これらは家事の生産性を上げてくれました。サービスを提供されても、何を選び、自分の生活を充実させていくかは自分で考えなければなりません。

そこで家事をどのように扱うかを考えるために、2×2の表を作ってみました。

Yes、Noで答えてみると自分が家事をどう位置付けたいのか見えてくるかもしれません。

ここからは、人物を例にあげながら表の説明をしていこうと思います。まずは左上から。

ロジカル家事

「楽しみは求めないけれど、生産性は高く」で思い浮かんだのは勝間和代さんでした。「ロジカル家事」という書籍も出されています。ちきりん日記の「勝間和代さん宅 新春訪問」というエントリでも「モノが少なく生産性の高い生活」を見ることができました。

勝間さんは、炊飯器を4台持っていて調理は全てそれで済ますとか、洗濯物は畳まないとか、床掃除はルンバに任せるとか、とにかく徹底的にやらなくてよいことを排除して効率化します。

勝間さんのエピソードで興味深かったのは、家事代行で掃除を頼んでいたが、「モノを捨てるか捨てないか判断するのは家主なので、家事代行は勝手にモノ(家主の所有物)を捨てられない。」ということがあったようです。そしていまいち片付かないという事象が起こっていました。

実はモノを捨てるか捨てないかを判断するということこそ、労力のかかる作業。物が多いというだけで、捨てるか捨てないか、どこにしまうかの判断を毎回する羽目になります。

勝間さんは数年前に断捨離をして、物を最小限に減らしたそうです。そこからは家事代行に掃除を頼むまでもなく最短で家事を終わらせます。

ロジカル家事は、旧来型の家事が苦手で、家事以外(例えば仕事)を思いっきりやりたい人に向いてます。家での労力を最小限に絞れば、精神的コストも減らせてストレスフリーです。自分がやる労力を機械にやらせていると考えれば、家電の購入も躊躇しない人だっているでしょう。

特化型家事

家事の特定の部分は集中して行うけれど、自分なりのルールを保って生産性も高い。そういう家事で参考にしたいのは、「夕方5時からお酒とごはん」という本です。著者はスタイリストの伊藤まさこさん。

そこには伸びやかなマイルールも書かれていました。5時になったら仕事を切り上げて、キッチンに立ちながらお酒。お菓子を焼くこともあれば、デパ地下で食品を買い込んで、だらだらワインを飲むなんて日も。既存の家事に囚われずに、独自のやり方を確率しているように見えました。

家事に楽しみを含めるという価値観が見えるような感じがします。お鍋を使って丁寧にお料理したり、自宅でベッドメイキングしてみたりするのは、自分が自分をもてなすようなことでもあるのです。なんだかそれは特別なことのような感じすらしてきます。

全て一様に完璧という訳ではなく、できる時に特化してやるというスタイルもあるんだなと思いました。

内製型家事

家事はできる限り自分で内製するし、家事は生きるために欠かせない仕事というのが内製型です。自給自足に近い生活とも言えますが、生きている実感のようなものを感じられるのかもしれません。

その想像ができたのが、リトルフォレストという映画です。この映画は、原作となった漫画の作者自身が岩手県衣川村で生活した際の実体験をもとに描かれたそうです。主人公は小森という山奥の地域で暮らしており、野菜を育て、調理師、保存して雪の季節の食料確保まで自分でやります。掃除や洗濯ももちろんですが、暖を取るのにも自分の労力を使ってマキをわります。

家の設備を変えたり、買い物しやすい場所に住めば、生産性は上げられますが、あえて内製する生活を選びます。

ネガティブな面もありますが、自分で育て収穫した作物を食べる喜びや、農作業でとってもお腹が空いた後に食べる自家製弁当の味は、その生活でしか手に入らない希少なことです。あえて生産性を切り捨てるからできる、贅沢な暮らしとも言えるのではないでしょうか。

アウトソース

家事には何も求めない。そもそも家事を完全に除外して生きていくというのもありだと思います。それを体現しているのが堀江貴文さんです。ご自身の著書「多動力」で、ホテルに住んでいるという記述がありました。

僕は今、ホテル暮らしだから掃除や洗濯などの家事は一切していない。僕が夢中になっているプロジェクトが掃除なのであれば、喜んで掃除をする。しかし、僕にとって掃除は一切ワクワクすることではない。限りある時間をそんな非生産的なことには使っていられない。

ここまで合理的な発言は、清々しい気持ちにもなります。堀江さんは、家事をやる必要のないことと位置つけて徹底しています。

自分のやるべき仕事が何個もあり、時間を全て仕事に使いたい。そのためには、家事を全てアウトソースする。アウトソースするにはお金もかかるかもしれませんが、時間は一切無駄にしていません。自分の時間を何に使うべきかわかっているからです。

世の中には、次から次へと新しいことを手がける人がいます。こういった驚くほどたくさんのコトをやっている人というのは、反対に「誰でもやっていそうなこと」をやっていません。

ちきりんさんの著書「自分の時間を取り戻そう」にも、こういう記述がありました。まさに多動力なのではと思いました。

最後に

4つともちょっと極端な例かもしれませんが、その方がわかりやすいと思ったので書いてみました。

共通するのは、やることを選んでいるということです。やらないことを決めているとも言えるかもしれません。

家事をどう扱うかというテーマは、限られた自分の時間をどう使うのか?ということにも直結します。自分のやりたいことに時間を使うために、家事の扱いを見直してみるのもいいかもしれません。


参考著書:自分の時間を取り戻そう

参考記事:退職決断のための「黄金基準」はこれだ!

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