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「教育は宗教~オルタナティブ教育と国際バカロレア~」

こんにちは、おあです🤗
3児子育て中で、小学生の娘2人はホームエデュケーションを選択しています。
子どもたちが毎日を楽しく、自分らしく過ごせる社会にしていくために、これからの学びの在り方について考えるnoteです♪

今日は、「教育は宗教~オルタナティブ教育と国際バカロレア~」というテーマで書いていきたいと思います✨


第43回目の放送で、「日本の学校教育が150年経っても変わらない本当の理由」をお話ししている通り、世界には様々な教育があるわけです👇


日本は歴史的に、「朱子学」に基づいた教育=「大人主導」の知識伝達型の教育、というのをずっと、令和のこの時代までも貫いています。
第35回の「子ども主体の教育って?」という放送でお話ししている通り、全く異なる2つの教育思想・・・「大人主導」なのか「子ども主体」なのか・・・によって、その立ち位置で、あらゆる視点、あらゆる捉え方が真逆です👇



■教育は「信仰」であり「宗教」である。

要は、その時代の大人たちが「子ども」をどのような存在として捉えるのか、何をもって「教育」と考えているのかという信仰のようなものなのです。
どんな神様、どんな宗教を信じるのかという違いに近いわけです。
なので、「どちらが正しい」とか言い始めると、キリがない世界なんですよね。
少なくとも私自身は、「子ども主体」の教育が大事だと思っていて、そんな教育を必要としているというだけの話なんですけれど、それが今の日本の教育システムでは認められていなくて、困っているということなのでした😥



世界には、様々な「オルタナティブな教育」が存在します。
そういうの1つ1つ見ていくと、結局は「教育って宗教なんだな」って思う
ようになりました👇


今日は、そういういろんな考え方、いろんな価値観に基づいた教育、「オルタナティブな教育」というものと、最近「国際バカロレア」というのが日本国内でも増えてきているので、その比較、それぞれがどういった「教育観」「子ども観」を持っているのかという違いを通して、じゃあ私たちはどう考えるのか、というお話をしていきたいと思います🙌



■モンテッソーリ教育

「オルタナティブ教育」といったときに一番有名なのが「モンテッソーリ教育」です。
最近では藤井聡太さんがこの教育を受けて育ったということで、一躍有名になったかと思います。
モンテッソーリ教育は、イタリアで女性で初めて医学博士号を取得したとして知られる「マリア・モンテッソーリ」さんという方が考案しました👇

マリア・モンテッソーリ


この方は1870年から1952年まで生きていらっしゃった方で、知的障害、精神障害、貧困家庭の子どもたちに関わる中から、科学的な観察を通して独自の幼児教育法を確立しました。

モンテッソーリ教育では、子どもを「教えなければいけない存在」としては捉えていません。
子どもは自分の内側に自分を成長させていく力をもともと持っている存在だと考えています。 これをモンテッソーリは「自己教育力」と呼んでいます。子どもは自分が今何を発達させたいかということを本能的に知っているとして、そんな「発達課題」に対して「自己教育力」を注いで、発揮できる環境を整えてあげることが「大人の役割」だと考えました。

子どもはある特定の時期に必要な発達課題に取り組むわけなんですけれども、それを「敏感期」と呼んでいます。
敏感期にいる子どもは、ある特定の対象の事柄に対してものすごい吸収力を示します。
言語の敏感期だったり運動の敏感期などがあり、それぞれに見合った環境を用意するために独自の教具を用意しています。
おもちゃは「子どもを楽しませる目的」を持っているのに対して、モンテッソーリの教具は「子どもの成長を援助するため」に作られています。



■シュタイナー教育

次に「シュタイナー教育」です。
こちらはドイツの哲学者・教育学者の「ルドルフ・シュタイナー」さん、1861年から1925年に生きていらっしゃった方が提唱した教育です👇

ルドルフ・シュタイナー



シュタイナー教育はかなりスピリチュアルです。
「魂と精神、霊性への教育」を謳っており、造形、絵画、詩、演劇、演奏などユニークな幅広い芸術教育をしています。
「想像力」とか「感性」といったものを一番重視しているそうです。

シュタイナーは人間は7歳の時に体が、14歳の時に心が、21歳の時に頭が自立すると考え、7年ごとの周期で子供の成長過程を捉えて、それに合わせたカリキュラムを提案しています。
シュタイナー教育といえば、「エポック」「オイリュトミー」「フォルメン」といった独特な授業が有名です。

「エポック」というのは、基本科目を徹底的に3週間学び続けます。
「オイリュトミー」というのは、音や言語を体の動きで表す授業です。

シュタイナー学校は、世界各国に現在1000校を超えているそうです。
日本では神奈川県の藤野にある「シュタイナー学園」というのが一番有名で、こちらは初等部、中等部、高等部が国に認可された私立学校になっています。




■サドベリースクール

次に「サドベリースクール」を紹介します。
これはアメリカのコロンビア大学の「ダニエル・グリーンバーグ」さんという方、1934年から2021年まで生きていらっしゃった方たちが設立した「サドベリー・バレー・スクール」をモデルにした学校のことを示しています👇

サドベリー・バレー・スクール

サドベリースクールは「自由」と「民主的な統治」の2つの原則に基づく教育なので、「デモクラティック・スクール」とも言われています。
サドベリースクールでは「子どもは生まれながら好奇心を備えていて、生きていく上で必要のあることは自分で学んでいくことができる」という考え方に貫かれています。
全ての生徒は自分が望むように時間を使うことができるべきであり、特定のどの教科も強制されるべきではないとしています。
この価値観は「子どもたちが大人になるためには学んでおかなければいけないカリキュラムが存在する」という従来の教育観とは真逆なものです。

とにかく世界で最も自由な教育と言われています。
決められていることはほとんどありません。
学年も、クラスも、授業も、時間割も、プロジェクトも、テストもなく、学校でその日何をするか、全部子ども自身が決めて、「卒業」さえ自分で決めるそうです。
あと、学校の運営、学費の額や予算配分、ルール、入学希望者を受け入れるか否か…も、全部生徒たちが決めているそうです。

「お昼ご飯の時間」というのも決まっていないそうで、自分の予定とかお腹の空き具合に合わせて、自由に勝手に食べています。
お弁当を持ってくる人もいれば、キッチンで自分でその場で学校で料理をする子もいれば、近くに外に食べに行くという子もいます。

他にも、フレネ教育、ドルトンプラン、サマーヒル、フォルケホイスケフォーレなど、いろいろあります。
第29回目の「オルタナティブ教育って何?」という放送で話していますので、オルタナティブ教育の説明は今日は省きます。
もう1つ、「国際バカロレア」という独特なプログラムがあります。
その比較を通して「子ども観」とか「教育観」について考えたいと思います✨




■国際バカロレア(IB)とは

「国際バカロレア」という言葉、皆さん聞いたことありますか?
最近、国内に「国際バカロレアの認定校」というのが続々と出てきています。

IB(国際バカロレア)

なぜ今回、この「国際バカロレア」についてお話ししようかと思ったかというと、「オルタナティブスクール」と教育観が明確に違うので面白いんですね😅

この「国際バカロレア」というのは結構古くて、1968年に始まっています。 本部がジュネーブにあるそうで、「国際的な教育プログラム」と言われています。
2023年時点で、国際バカロレアの認定校は国内に159校もできてきているそうです。

国際バカロレア=IBというのは、「多様な文化の理解と尊重の精神を通じて、より良い、より平和な世界を築くことに貢献する、探求心・知識・思いやりに富んだ若者の育成を目的としている」そうです。
一言で言えば「全人教育」です。
より良い平和な世界を築くために貢献する人材育成を目的としている、ということで「超グローバルなスーパーエリート養成学校」なんです😮

このIBが「価値を置く人間性」というのが「10の人物像」として示されています。
これからのグローバル社会で活躍できる、世界に通用する「目指すべき人間像」が明確に示された教育です。
これが凄いのです💦

IBが目指す10の人物像


以下が、IBが目指している10の人物像です👇

①探求する人
②知識のある人
③考える人
④コミュニケーションができる人
⑤信念を持つ人
⑥心を開く人
⑦思いやりのある人
⑧挑戦する人
⑨バランスの取れた人
⑩振り返りができる人


・・・これ、どうですか?
要は「神」ですよね🤣🤣🤣
国際バカロレア学校は「神」を目指す教育をしているんではないかと😱

完璧な人間ですよね、これは。
だって、知識があって、考える人で、コミュニケーションできて、心を開いて、思いやりがあって、挑戦ができて、バランスが取れていて・・・。
そんな人間、素晴らし過ぎやしませんか??😭

そりゃあこんな人間だったら凄いですよね。
完璧な人間だと思います。
神だと思います🙌
もう疑いようがないです。
「こういう人間になれたらいいね」って言われて、そりゃそうだと思いますよ、全員が💦
しかし、私はこれこそ「大人主導」の教育の典型というか、究極の形なんじゃないかと思いました。

100歩譲って、子どもが「僕は、探求する人で、知識のある人で、考える人で、コミュニケーションができる人で、信念を持つ人で、心を開く人になりたい!」と言っているならいいと思います👍
でも、自分から「この10の人物像を目指したい!」と言う子って…。
「大谷翔平」ぐらいじゃないでしょうか?

大谷翔平選手


・・・そういう子もいるかもしれません。
そういう子には、この「超グローバル・スーパーエリート教育」は最適だと思います👌是非そういう学校に行って、素晴らしい完璧な人間を目指してほしいと思います🤴
でもこれはあくまで、今の大人たちが、しかもかなり偉い先生たちが「こういう人間があるべき姿」とゴールを設定して、そこに向けて子どもたちを教育する・・・というものではないかなと。
それで、「やっぱり教育って宗教だよな」という結論になったわけなんです。

子どもをどんな存在だと捉えるのか、というのも、人それぞれ価値観が違いますし、どういう考え方が合うか合わないか、好きか嫌いかと、そういうところに結局行き着いてしまいます。
国際バカロレアを見たときに、オルタナティブ教育とは対極にあるんじゃないかと感じました。
日本の文部科学省が、この「国際バカロレア」を推してるのも、なるほどと思ったわけなんです。


■それぞれが、自分に合った教育を

ただ、これはこれで突き抜けてますから、中途半端に日本の中学受験だとか高校受験だとか、必死に子供を勉強させて、灘だの開成だの・・・いわゆる「進学校」に行かせて、「東大」みたいな・・・。
そんなことにエネルギーやお金を費やすんであれば、いっそ「全振り」して、思いっきりこの「国際バカロレア」に行かせた方が潔いと思いました。 個人的には、この国際バカロレアは面白いし、とてもユニークで好きです💕
でも、私自身は、「子ども主体」の教育の方が合ってるなと思った次第です。
こういう、いろんな教育が世界にある、ということを知った上で、じゃあ自分にはどういう教育が合うのか、というのを考える材料にしていただけたらと思います🙇


皆さんにも、世界に存在する様々な教育を知っていただき、我が子にはどんな環境がいいのかな?と考えるきっかけにしていただければ幸いです🤗



お読みくださりありがとうございました。 また次回お会いしましょう✨
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