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憧れの功罪。

5月から、友人の会社の採用を手伝っている。採用に関わっていると、その会社の人たちとの関係も濃く深くなる。

友人である社長(37歳)とメンバー(27歳)の関係性や雰囲気が、昔の私とボス(年齢差は15歳)の関係を見ているようで、つい放っておけなくなってしまう。

【友人社長&ボスの共通点】
●会社員時代も独立してからも、営業で圧倒的な数字を作って結果を出している
●クライアントへの細やかな気配りができる
●人として魅力的でエネルギッシュ 

【友人社長のメンバー&私(昔)の共通点】
●会社は社長と自分だけ
●社長のようになりたいと憧れている。でも現実には、なかなかそう上手くはいかない
●会社に2人しかいないから「私の仕事はコレ」という境界線がなく、会社運営に関するあらゆることに関わる必要があるし、積極的に関わりたいと思っている

友人社長は常々、「メンバーは本当によくやってくれているけど、足りない」と言っていて。それは例えば、営業数字に対する貪欲さだったり、相手の立場や視点に立った仕事の進め方、想像力。だったりするらしい。

新たな社員がこれから入社するし、先輩としてもっと成長して欲しいからこそ厳しくしてしまう。と…

*

うん、わかる。本当にわかる。

10年以上前、ボスも私にそういう思いを抱いて接していただろうし。厳しいことを言うのも、全て愛情だと私も理解していた。

ボスは私に対して「数字への貪欲さが足りない」と思っていただろうし、「もっと、こうなって欲しい」「自分の考えをそのまま同じように感じて欲しい」と考えていたと思う。

友人社長がメンバーに感じているストレスは、たぶんそのまま、昔のボスが昔の私に感じていたことだ。

友人はいま、私に圧倒的な信頼を寄せてくれている。(たぶん)

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少し前に、そんな友人社長のメンバーから私に連絡があった

「どうしたらもっとデキるようになるのか、自分はどうしたらいいのかがわからなくて、相談させてください」と。

彼の気持ちも、本当によくわかる。

わかる。

*

私が友人の会社をどうにかできるわけじゃないけど。

でも、似た環境を過ごしてきた自分だから、彼らに言えること、伝えなきゃいけないことがあると、私は心の中で勝手に燃えている。

*

とりあえず、友人社長には今週、

“自分と同じ”を求めるのは無理だよ。と伝えた。

メンバーはたぶん、社長みたいになりたいと思っているだろうけど(私もそうだった)、憧れている人を目指しても苦しくなるだけだから(私もそうだった)、自分の強みや得意なことで一つひとつ自信をつけて、憧れている人から頼ってもらえるような人になることが大事だよ。

そうじゃないと、「仕事」じゃなくて「社長」の顔色を気にしながら仕事をするようになる(私もそうだった)。

だから、同じを求めるのはやめた方がいいよ。と伝えた。

*

憧れや尊敬、好きだという気持ちはとても大事だけど、思いが強すぎて、つぶれることもある。

逃げ場がないとお互いを苦しめることがあるよね。

*

今日は金曜日。良い週末を!



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