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タイなどアジア圏でも大麻合法化の波が来ています

今までもOasis Leaf では世界の各国について大麻合法化に関する記事を取り上げてきました。

・アメリカの2018年農業法案通過を受けて大麻・CBDの今後は??
・早ければ2021年2月にハワイで大麻が合法化される!?
・カナダで嗜好品の大麻(マリファナ)が合法化された理由とは?
・アメリカ・カナダの大麻企業と小売業界について

※こちらの元記事は以下になります


そしてアジア圏でも韓国をはじめとして医療用を中心に大麻合法化の動きも活発化してきているようです。


◉タイで進められている大麻合法化の動き(医療用)

タイでは2018年11月、議会で麻薬取締法が承認され、医療&研究を目的とする大麻の製造・輸出入・臨床試験がOKとなりました。
しかもタイ食品加工業者協会(TEPA)では、食品への添加も求めていくのだそうです。

新しい健康食品産業の育成につなげていくことも目的としている模様。

そしてタイの食品医薬品委員会(FDA)は、タイ製薬公団(GPO)や大学の研究施設、病院などでの大麻栽培を許可しています。

バンコクに隣接するパトゥムターニー県の施設では、床面積約100平方mの大麻栽培施設が稼働を開始しており、2019年7月に開始予定の臨床試験での結果においては、2019年の年内にも本格的な大麻の流通が始まるとのこと。

タイ政府は将来的なビジネス収益での目論見もあるようにも感じますね。
食品添加もOKとするということは健康食品産業へ力を入れるという表れかもしれません。

アメリカやカナダをはじめとする各国でも大麻チョコレートや大麻キャンディなど大麻成分(CBDなど)を添加した食品や健康食品が人気です。
しかも大麻(マリファナ・ヘンプ)が添加された食品は通常の価格より2割から3割ぐらい高いものが多いです。

そもそもタイでは、大昔のアユタヤ王朝時代(14~18世紀)に伝統薬として大麻の利用がされていたようです。ハーブと同じく、薬草として利用されたりしてきた歴史があります。しかし、それが麻薬汚染の蔓延とともに姿を消し、法律で大麻の生産や取引が厳しく規制をされてきたのです。

2019年3月の総選挙において、大麻自由化を掲げた「プームヂャイタイ党」が大きく勢力を伸ばしたことも解禁への追い風になっています。

プームヂャイタイ党は、産業界に強い影響力を持つ地方の有力政治家らが結成した政党で、今後のタイでも有力とみられています。

◉医療用大麻(医療用マリファナ)の解禁が進む世界


現在、医療用大麻が合法化されている国は、カナダ、オランダ、英国、アメリカ、ウルグアイ、オーストラリア、ニュージーランドなどを中心に約30ヵ国になっています。

アジア圏ではフィリピンが2016年に医療用大麻を解禁し、シンガポールやインドでも解禁を探っているとも言われれいます。また韓国も医療用マリファナを合法化した東アジア初の国となっています。

そもそも医療用大麻(医療用マリファナ)のビジネス規模は、年間555億ドル産業と言われており、魅力的なビジネスチャンスを逃すことになるとのことで、多くの国々が出遅れまいとスピードを加速し始めているのです。

特に中国は昔から麻栽培が盛んであり、1950年代から多くの麻の育種栽培の研究がされていました。

中国の麻栽培の分布は、黒竜江、吉林、遼寧、河北、山西、山東、安徽、河南、甘粛で、毎年2~3万トン生産されており、実は世界で最も栽培されているのです。

(※中国では大麻のことを、東北の方では銭麻、山西では火麻、安徽では寒麻、甘粛では湖麻、雲南では雲麻と呼ばれているそうです)

2007年から軍の漢麻資材研究センターとアパレル業界No1であるヤンガー・グループが出資し、漢麻産業投資控股有限公司が設立されて、最新鋭の紡績工場を新設し、2011年から年5000トンもの麻(繊維)を生産しているのです。
国を挙げて産業育成として大麻栽培を昔から実施しているのが中国なのですね。


◉大麻が人間の身体に及ぼす医学的な作用について


私たちの体には、エンドカンナビノイドシステム(ECS)という体の恒常性を保つために働きかける調整機能があります。

このECSによって、食欲、痛み、免疫調整、老化、神経保護、認知と記憶などを調整しているのです。

ECSは内因性カンナビノイドと結合するカンナビノイド受容体で構成されています。カンナビノイド受容体にはCB1とCB2と2種類あり、CB1は主に脳を構成する中枢神経、CB2は免疫系の細胞にあります。

ストレスや老化によりECSの機能は低下し、内因性カンナビノイドが欠乏し、様々な疾患につながることがわかっています。

大麻成分であるカンナビジオール(CBDなど)を摂取することによって、不足しているカンナビノイドを補い、ECSの機能を活性化することができるのです。

ちなみにカンナビジオールは、ヘンプ・麻に含まれている植物性カンナビノイド(フィトカンナビノイド)のひとつです。

大麻(ヘンプ・マリファナ)に含まれる植物性カンナビノイドは、未だ全容が解明されていないものの114種類あるとも言われています。

その植物性カンナビノイドの中でも最もよく知られているカンナビジオールは、潜在的な可能性を秘めた天然化合物として世界中で注目を集めています。
カンナビジオールの研究も1980年代から始められ、人間の心体に有効であるということが、かなり解明されつつあります。
CBDが世界で普及していることにも理由があるのですね。

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