太陽や月の光、花や果実の鮮やかな色や香り、野鳥のさえずりや虫の音の絶妙なハーモニーが、愛と滋養、安らぎと休息を与えてくれたのです。
―Viramo

　故郷の東京を離れ、大分の自然のなかでの暮らしも17年目。
　夫と二人で田んぼを畑に変え、すでにあった日本風庭園を更地にして、バラやハーブ、野菜や果樹をオーガニックで育て、自然と調和したガーデンを創造中です。
　そして、この創造には季節の光、風、雨、雷といった、降りそそぐ自然界のパワフルなエネルギーや、ここに集う昆虫、野鳥、小動物たちのかわいい活動も協力してくれています。
　創造中のガーデンは、30年つづけているアストロジーへの理解も深めてくれています。

　アストロジーは占いとして楽しむこともできますが、より深く踏みこむと心身の苦痛の解放や変容のサポートとして、知的に使うことができます。
　アストロジーの世界観では、太陽系宇宙の各天体のエネルギーは、地球上に存在する生命や物質に作用するといわれています。
　地球に住む、わたしたちの精神的、肉体的活動はこれらを通じて、日々その恩恵を受け取っているのです。科学的な根拠に基づいた近代医学以前には、人間は自然界と切り離されず、植物と関連づけた医学が広く受けいれられ、その恩恵は、より日常的に得ることができました。

　そのひとつに、細々と受け継がれているメディカルアストロジーというものがあります。

　わたしは重い更年期障害の症状をかかえていた時期に、ガーデンの創造を通してメディカルアストロジーの理解を深め、その恩恵をじゅうぶんに受け取っていきました。

　たとえば、太陽と月がサポートする植物に、おなじみのカモミールがあります。太陽は生命力、そして能力や自己表現を発揮させる力を表します。
　月は女性性を司り、感受性を高め、変化を受け入れることを繊細にサポートしてくれます。
　カモミールは、ここでも毎年こぼれ種でたくさん発芽します。冬の凍てついた大地にしっかりと根を張り、厳しい環境にもじっと耐え、春を待つその姿からは「忍耐力」を受け取ることができます。
　また、金星がサポートするバラは、自分に「許しとやさしさ」を与えることに気づかされます。
　そして、仏陀が「聖なる花」とみなした蓮の花。寛容さと保護をもたらす木星がサポートする蓮の花からは、中心と静寂さを取りもどすのです。
　そのほか、野菜全般は月を、昆虫や野鳥は水星を…というように、それぞれが太陽系宇宙の役割を果たし、ガーデンはその活き活きとしたエネルギーであふれていきます。

　更年期の不安定な感情と体力だった時期を助けてくれたのは、この創造中のガーデンからでした。
　太陽や月の光、花や果実の鮮やかな色や香り、野鳥のさえずりや虫の音の絶妙なハーモニーが、愛と滋養、安らぎと休息を与えてくれたのです。そこで、わたしは更年期が老化のプロセスであることを受け入れることができました。
　更年期は女性であることの価値を見直す機会であり、それは新たなスタートでもあることにも気づきました。

　ガーデンの創造はハートを開き、気づきを拡げ、毎日を遊びと感謝に満ちたものへと、わたしを誘ってくれます。

Viramo

2000 年に東京から大分にI ターン。豊かな自然環境のなかで、ハートとつながるアストロジーやボディワークのヒーリングスクールを運営。
人間も自然界の一部としてとらえ、野や山の恵み、オーガニックハーブやバラのヒーリングフーズなど土地のエネルギーを活かした自然療法を提供している。ハート瞑想ティーチャー。エンジェルファーム主宰 。